Sun Enterprise 10000 SSP 3.3 ユーザーマニュアル

POST

電源投入時自己診断 (POST: Power-on self-test) は、Sun Enterprise 10000 システムの初期化されていないハードウェアを検出してテストし、必要に応じて初期化済みシステムに組み込んで、OBP (OpenBoot PROM) に渡します。これに加え、POST はテストが成功したコンポーネントのリストも OBP に渡します。blacklist(4) ファイルに含まれているコンポーネントは渡されません。

hpost(1M) は SSP に常駐の実行可能プログラムであり、POST の動作とシーケンスを制御します。hpost(1M) はオプションファイル .postrc (postrc(4) を参照) から指示行を読み取ってから、ホストとのやり取りを開始します。


注意 - 注意 -

hpost(1M) を bringup(1M) コマンドの外部で実行すると、システムに障害が発生することがあります。hpost(1M) を単独で実行しても、プラットフォームの状態は調べられません。また、システムはリセットされる可能性があります。


POST は SSP にある blacklist(4) を調べてから、システムを起動可能な状態にします。blacklist(4) には、POST によって構成されるべきでない Sun Enterprise 10000 コンポーネントが指定されています。

POST はテストの結果を「ボード記述子配列」と呼ばれる内部データ構造体に格納します。ボード記述子配列には Sun Enterprise 10000 システムの主要なコンポーネントの状態情報が含まれています。UltraSPARCTM モジュールの状態情報もこの中に含まれています。

POST は、センタープレーンへの各システムボードの接続と切り離しを、1 度に 1 つずつ試みます。その後、テストをパスしたシステムボードのみをセンタープレーンに接続します。