Sun Enterprise 10000 SSP 3.3 ユーザーマニュアル

CBE(制御ボードエグゼクティブ) イメージファイルとポート指定ファイル

メイン SSP は制御ボードの起動サーバーです。起動時には、制御ボードの起動 PROM によって 2 つのファイルがダウンロードされます。1 つは CBE のイメージファイルであり、もう 1 つはポート番号指定ファイルです。これらのファイルは、SSP の /tftpboot に保存されていて、以下の形式の名前になっています。


/tftpboot/xxxxxxxx  cbe イメージ
/tftpboot/xxxxxxxx.cb_port ポート番号

xxxxxxxx は、制御ボードの IP アドレスであり、16 進数で表示されます。

たとえば、制御ボード xf2-cb0 用のファイルは以下のようになります。


/tftpboot/81973213
/tftpboot/81973213.cb_port

NIS を使用している場合は、xf2-cb0 の IP アドレスは、以下のコマンドによって確認することができます。


% ypcat hosts | grep xf2-cb0

返されるアドレスは 129.153.49.147 です。このアドレスは、81993193 に変換されます。

主制御ボードを切り替える

注意 - 注意 -

/var/opt/SUNWssp/.ssp_private/cb_config ファイルを手動で編集してはなりません。代わりに、下記のように ssp_config(1M) コマンドを使用します。このコマンドを使用しないと、ドメインに障害が発生し、アービトレーション停止 (arbstops) が発生することがあります。


  1. 標準の shutdown(1M) コマンドを使用して実行中のドメインを停止します。

  2. メイン SSP にユーザー名 ssp でログインします。

  3. すべてのシステムボードの電源を切ります。


    ssp% power -off -all
    

  4. すべてのシステムボードの電源を入れます。


    ssp% power -on -all
    

  5. メイン SSP にスーパーユーザーとしてログインします。

  6. 2 つの制御ボードのホスト名と IP アドレスを取得します。

  7. 制御ボードの IP アドレスが、/etc/inet/hosts ファイルまたはローカルのネームサービスシステムに適切に設定されているかどうかを確認します。

  8. スーパーユーザーとして、/opt/SUNWssp/bin/ssp_config cb と入力します。

    この例のセッションでは、主制御ボードは snax-cb0 から snax-cb1 に切り替えられます。


    ssp# /opt/SUNWssp/bin/ssp_config cb
    
    Configuring control boards.
    
    Platform name   = snax
    Control Board 0 = snax-cb0 => 129.153.49.181
    Control Board 1 = snax-cb1 => 129.153.49.182
    Primary Control Board = 0
    
    Is this correct? (y/n): n
    Do you have a control board 0? (y/n): y
    Please enter the host name of the control board 0 [snax-cb0]: 
    Do you have a control board 1? (y/n): y
    Please enter the host name of the control board 1 [snax-cb0]:
    
    Please identify the primary control board.
    Is Control Board 0 [snax-cb0] the primary? (y/n) n
    Is Control Board 1 [snax-cb1] the primary? (y/n) y
    
    Platform name   = snax
    Control Board 0 = snax-cb0 => 129.153.49.181
    Control Board 1 = snax-cb1 => 129.153.49.182
    Primary Control Board = 1
    
    Is this correct? (y/n): y
    


    注 -

    プラットフォームの名前は、特定のドメインではなく、「ホストマシン全体」を表します。


  9. メイン SSP プロセスを再起動します。

    1. スーパーユーザーとしてログインし、以下のように入力します。


      ssp# /etc/init.d/ssp stop
      ssp# /etc/init.d/ssp start
      

    2. SSP にユーザー名 ssp でログインし、以下のように入力します。


      ssp% tail -f $SSPLOGGER/messages
      

      以下のメッセージが表示されます。


      Startup of SSP programs complete

  10. Hostview を起動します。


     ssp% hostview &
    

    Hostview のメイン画面内の新しいプライマリ制御ボードの記号として "J" および "C" が表示されていることを確認します。これは、新しいプライマリ制御ボードが JTAG 接続され、クロック信号を供給していることを示しています。

    Hostview が応答しない場合は、新しいプライマリ制御ボードと通信可能であることを確認してください。ping(1M) を使用して新しいプライマリ制御ボードと通信できない場合は、LED を見て新しいプライマリ制御ボードが正しく動作していることを確認します。たとえば、接続状態を示す LED を確認します。この LED が点灯している場合は、Ethernet 接続には異常ありません。一定のパターンで繰り返し LED が点灯している場合は、新しいプライマリ制御ボードは起動されています。LED が (一定のパターンで繰り返し点灯するのではなく) すべて消灯または点灯状態のままの場合は、新しいプライマリ制御ボードが起動されていません。SSP で snoop(1M) を実行して、制御ボードが正しく通信していることを確認してください。

  11. スペア SSP がある場合は、上記の手順 6 から 手順 8 をスペア SSP で繰り返します。

  12. すべてのドメインに対して bringup(1M) コマンドを実行します。