N1 System Manager は、次のファームウェア管理作業を行うことができます。
次の図は、ファームウェア管理作業を実行する順に示しています。
プロビジョニング可能なサーバー上のファームウェアの更新は、主要な管理作業の 1 つです。N1 System Manager を使用すると、プロビジョニング可能なサーバーへのファームウェアアップデートの初めてのインストールが次の 4 つのステップで行えます。
ファームウェアアップデートをダウンロードし、準備します。
N1 System Manager にファームウェアアップデートをコピーします。プロビジョニング可能なサーバーにファームウェアアップデートをインストールするには、N1 System Manager が、そのアップデートにシステムアクセスできる必要があります。
create firmware コマンドを使用し、Web サイト、または管理サーバーからアクセス可能なファイルシステムからファームウェアアップデートをコピーできます。ファームウェアアップデートをコピーすると、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画にそのアップデートを表示したり、show firmware コマンドで確認したりできます。
ブラウザインタフェースのファームウェアの「ショートカット」を表示するか、show firmware コマンドを使用し、ファームウェアアップデートが正常にコピーされていることを確認します。
適切な プロビジョニング可能なサーバーにファームウェアアップデートをインストールします。この操作には、ブラウザインタフェースか load server、load group コマンドを使用します。
ファームウェアアップデートのインポートでは、次のメタデータを指定する必要があります。
ベンダー – ファームウェアアップデートベンダーの名前
モデル – ファームウェアアップデート用の有効なハードウェアシステムのモデル名
タイプ – ファームウェアアップデートのタイプ。Sun Fire V20z および V40z サーバーの場合のみ必要です。次のタイプがあります。
SP – サービスプロセッサ
BIOS – サーバープラットフォーム BIOS
PIC – サービスプロセッサオペレータパネル
バージョン – (省略可能) ファームウェアアップデートのバージョン番号
Sun Fire V20z サーバー用のファームウェアバージョン 2.2 以上は、PIC ファームウェアアップグレードをサポートしていません。PIC ファームウェアのアップグレードは失敗し、ジョブの手順で次のような内容のエラーメッセージが表示されます。“This operation is not supported on server. Refer to the log file for more information.”
ここでは、N1 System Manager に新しいファームウェアアップデートをコピーする手順を説明します。ファームウェアアップデートをコピーすると、コマンド行または ブラウザインタフェースを使って、プロビジョニング可能なサーバーにそのファームウェアアップデートをインストールできます。
次の図は、ファームウェアアップデートをコピーする手順を示しています。
ファームウェアアップデートはローカルファイルシステムかネットワーク上のアクセス可能なファイル、または Web サイト上にあって、必ず 管理サーバーからアクセスできるようにする必要があります。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
ファームウェアアップデートをコピーします。
N1-ok> create firmware firmware url=url vendor=vendor model=model[,model...] [type type] [description description] [version version] |
vendor の有効な値は、Sunです。model の有効な値は、V20z、SF-V210、SF-V240、SF-V440、NETRA-440、NETRA-240、SF-V250、X4100、X4200、および V40z です。type 属性値は、V20z および V40z サーバーの場合にのみ必要です。type の有効な値は、BIOS または SP です。値はすべて大文字と小文字が区別されます。
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「create firmware」を参照してください。
ファームウェアアップデートがコピーされたことを確認します。
N1-ok> show firmware firmware |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「show firmware」を参照してください。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してファームウェアアップデートをロードする手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。
サーバーファームウェアのアップグレード方法とその詳細については、ハードウェアのマニュアルをお読みください。ご使用のサーバーのSun System Handbook ドキュメントを参照してください。
ファームウェアアップデートが N1 System Manager にコピーされている必要があります。詳細は、「ファームウェアアップデートをコピーする」を参照してください。
ファームウェアをロードする前にブラウザインタフェースまたはコマンド行を使用してプロビジョニング可能なサーバーの電源を切ります (ただし、Sun Fire V20z、Sun Fire V40z、または ALOM(1.5) ベースのサーバーのファームウェア SP アップデートは除く。これらは電源が入っていてもよい)。stop server コマンドは、サーバーの OS を正常終了してから、サーバーの電源を切断します。この手順を行うためには、サーバーに基本管理機能および OS 監視機能が追加されている必要があります。インストールされていない場合は、N1 System Manager の外部で停止と電源切断を行う必要があります。
プロビジョニング可能なサーバーの監視を無効にします。この操作が必要になるのは、ファームウェアアップデートのインストールを完了させるために、サーバーの OS を終了したときに障害通知が出されないようにする場合です。詳細は、「サーバーグループの監視を無効にする」を参照してください。
Sun Fire V20z サーバー用のファームウェアバージョン 2.2 以上は、PIC ファームウェアアップグレードをサポートしていません。PIC ファームウェアのアップグレードは失敗し、ジョブの手順で次のような内容のエラーメッセージが表示されます。“This operation is not supported on server. Refer to the log file for more information.”
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。
サーバー表が表示されます。
アップデートするサーバーを選択します。
チェックマークが表示されます。
「アクション」メニューから「ファームウェアのロード」を選択します。
「ファームウェアのロード」ダイアログが表示されます。
「ファームウェア」メニューから適切なファームウェアを選択します。
一覧のロード先サーバーにファームウェアアップデートを適用してもよければ、「了解」をクリックします。
ダイアログが閉じます。
「ジョブ」タブをクリックします。
「ジョブ」表に「ファームウェアのロード」ジョブが表示されます。
ジョブ ID をクリックします。
「ジョブの詳細」ページが表示されます。ジョブの手順に進行状況と結果が表示されます。「ジョブの詳細」ページの「結果」セクションの情報で、更新に成功したサーバーを確認します。
完了すると、ハードウェアによって実際のバージョン番号が報告され、ファームウェアのバージョン番号が更新されます。報告されたバージョン番号が元のバージョン番号と異なる場合は、ログに警告が記録されています。
インストールが成功したことを確認します。
N1-ok> show server server |
次のコマンド例は、ファームウェアアップデートの準備のためにサーバーを停止する方法を示しています。
N1-ok> stop server server |
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーにファームウェアアップデートをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load server server1,server2 firmware v20z-bios.sp force |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
デフォルトでは、ファームウェアアップデートのモデルおよびベンダーの設定は、インストール用に選択されたプロビジョニング可能な各サーバーと一致する必要があります。一致しない場合、アップデートは失敗します。force オプションを指定し、このチェックを回避することができます。ただし、互換性のないファームウェアをインストールするとサーバーが使用できなくなる可能性があります。
次のコマンド例は、ファームウェアアップデートの準備のためにサーバーグループを停止する方法を示しています。
N1-ok> stop group group |
次のコマンド例は、load コマンドを使用し、サーバーグループにファームウェアアップデートをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load group devgroup firmware bios.sp |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load group」を参照してください。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用し、使用可能なファームウェアアップデートを一覧表示する手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
「システムダッシュボード」タブをクリックします。
「ショートカット」区画が表示されます。
「ファームウェア」タイトルバーにある「展開/折り畳み」アイコンをクリックします。
ファームウェアの一覧が展開されます。
「一覧の編集」ボタンをクリックします。
使用可能なファームウェアリストの入った「一覧の編集」ダイアログが表示されます。
N1-ok> show firmware all |
ブラウザインタフェースの「サーバーの詳細」ページを使用し、サーバーにインストールされているすべてのファームウェアアップデートを表示することもできます。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
プロビジョニング可能なサーバーにインストールされているファームウェアアップデートを一覧表示します。
N1-ok> show server server |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「show server」を参照してください。
ここでは、ファームウェアアップデートに関する情報を変更する手順を説明します。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
ファームウェアアップデートの名前または説明を変更します。
N1-ok> set firmware firmware [description description] [name name] [model=model] [vendor=vendor] [version=version] |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「set firmware」を参照してください。
ここでは、N1 System Manager からファームウェアアップデートを削除する手順を説明します。この手順で、プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアアップデートが削除されるわけではありません。プロビジョニング可能なサーバーにインストールしたファームウェアアップデートはアンインストールできません。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
N1 System Manager からファームウェアアップデートを削除します。
N1-ok> delete firmware firmware |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.1 コマンド行レファレンスマニュアル』の「delete firmware」を参照してください。