ここでは、OS イメージ管理の概要、サポートされる OS の種類、および Solaris 10 におけるプロビジョニングについて説明します。次の項目について説明します。
N1 System Manager では、1 つのインタフェースで数百台の異機種サーバーにプロビジョニングできます。N1–ok シェルには、サーバーへのプロビジョニングや再プロビジョニングを行うための簡単なコマンドセットが用意されています。
大きく分けて、OS のプロビジョニングは次の作業で構成されます。
管理サーバー に OS イメージをコピーする。
(省略可能) 独自の OS プロファイルを作成する。OS ディストリビューションがコピーされたときに、デフォルト OS プロファイルが自動的に作成されます。
サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをインストールする。
OS イメージをインポートするには、create コマンドを、os キーワードと cdrom または file サブコマンドを付けて使用します。次に例を示します。
N1–ok> create os os file files |
OS 作成ジョブは、OS の媒体またはファイルの場所に基づいてイメージをインポートし、管理サーバーにそのイメージを保存します。プロセスは、ジョブの結果を表示して確認できます。
OS 作成ジョブが正常に完了すると、イメージ、すなわち「ディストリビューション」がその名前で示されます。デフォルトの OS プロファイルには、同じ名前が使用されます。利用可能な OS プロファイルを表示するには、show コマンドを、osprofile キーワードと all サブコマンドを付けて使用します。次に例を示します。
N1–ok> show osprofile all |
個別サーバーまたはサーバーグループにプロビジョニングするには、load コマンドを、server または group キーワードと osprofile サブコマンド、必要な属性値を付けて 使用します。次に例を示します。
N1–ok> load server server osprofile osprofile networktype networktype |
N1 System Manager ブラウザインタフェースには、OS のプロビジョニングを容易に行えるようにするための OS プロファイルウィザードが用意されており、ドラッグ & ドロップでサーバーグループに OS をインストールできます。このウィザードは、構文を学ぶのに役立つようコマンドを構成し、デフォルトの設定を提供することによって、一般的なパラメータを効率良く設定できるようにします。ログイン方法については、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。ウィザードの使用法については、N1 System Manager のオンラインヘルプを参照してください。
サーバーまたはサーバーグループに新しい OS プロファイルを再プロビジョニングするには、以前にプロビジョニングしたサーバーまたはサーバーグループで load コマンドを実行します。
次の図で、OS プロビジョニングの手順を説明します。
図に示した各手順に関する参照先は、次のとおりです。
適切な権限のユーザーロールを持ちます(「N1 System Manager のユーザーセキュリティーの概要」を参照)。
コマンド行で管理サーバーに OS ディストリビューションをコピーします(「CD または DVD から OS ディストリビューションをコピーする」、「ISO ファイルから OS ディストリビューションをコピーする」、および「OS ディストリビューションおよびフラッシュアーカイブのコピー」を参照)。
(省略可能) フラッシュアーカイブファイルを作成し、それを管理サーバーにコピーします(「管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする」を参照)。
デフォルトの OS プロファイルを変更し、ディストリビューションのインストールに使用するパラメータをカスタマイズします(「OS プロファイルを変更する」を参照)。
load を使用し、プロビジョニング可能なサーバー に OS プロファイルをロードします。または、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画を使用し、一覧表示されたサーバーに OS プロファイルをドラッグアンドドロップします(「サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする」を参照)。
Kickstart または JumpStart インストールの出力および 「OS のロード」ジョブの進行状況を追跡します(「サーバーのシリアルコンソールへの接続」 and 「ジョブの管理」を参照)。
「OS のロード」ジョブが完了したら、インストールされた OS を監視します (「OS リソースの使用の監視」 および 「OS 監視機能を追加する」を参照)。
以下の表に、N1 System Manager でプロビジョニング可能なサーバー上でインストール可能かつサポートされている全オペレーティングシステムの一覧を示します。
x86 プラットフォームの Solaris 9 OS ディストリビューションでは、管理サーバー で Linux を実行している場合は、別々のパッチサーバーから 2 つのアップデートの適用が必要になります。有効な x86 プラットフォームの Solaris 9 OS ディストリビューションを作成する手順の詳細は、「Solaris 9 OS x86 パッチサーバーを使用して Solaris 9 OS ディストリビューションにパッチを適用する」を参照してください。
N1 System Manager におけるプロビジョニング可能なサーバーのハードウェアおよびオペレーティングソフトウェアの要件を次の表に示します。
表 3–1 プロジョニング可能なサーバーの、ハードウェア要件とオペレーティングシステム要件
サーバーのタイプ |
プロビジョニング可能な OS |
必要なディスク容量 |
必要な RAM |
|
---|---|---|---|---|
SPARC |
||||
Sun Netra 240 および 440 |
Solaris 10 Solaris 9 7/05 |
12G バイト以上 |
最小 512M バイト、1G バイトを推奨 |
|
Sun Fire V210、V240、および V440 |
Solaris 10 Solaris 9 7/05 |
12G バイト以上 |
最小 512M バイト、1G バイトを推奨 |
|
x86 |
||||
Sun Fire X4100 および X4200 |
Solaris 10 HW1 Red Hat Enterprise Linux AS 4.0 Update 1、64 ビットのみ Red Hat Enterprise Linux ES 4.0 Update 1、64 ビットのみ Red Hat Enterprise Linux AS 3.0, Update 5、32 ビットおよび 64 ビット Red Hat Enterprise Linux ES 3.0, Update 5、32 ビットおよび 64 ビット SUSE Linux Enterprise Server 9 SP1、64 ビットのみ |
12G バイト以上 |
最小 512M バイト、1G バイトを推奨 |
|
Sun Fire V20z および V40z |
Solaris 10 Solaris 9 7/05 Red Hat Enterprise Linux AS 4.0、32 ビットおよび 64 ビット Red Hat Enterprise Linux ES 4.0、32 ビットおよび 64 ビット Red Hat Enterprise Linux AS 3.0, Updates 1 through 5、32 ビットおよび 64 ビット Red Hat Enterprise Linux ES 3.0, Updates 1 through 5、32 ビットおよび 64 ビット SUSE Linux Enterprise Server 9 and SP1、32 ビットおよび 64 ビット |
12G バイト以上 |
最小 512M バイト、1G バイトを推奨 |