N1 System Manager では、次のファームウェア管理作業を行うことができます。
Sun Fire X2100 サーバーのファームウェアアップデートはサポートされていません。Sun N1 System Manager で管理するために必要なバージョンへファームウェアを更新する方法については、Sun Fire X2100 サーバーの Sun System Handbook documentation を参照してください。Sun Fire X2100 サーバーの検出に必要なファームウェアバージョンについては、「サーバーの検出」を参照してください。
次の図は、ファームウェア管理作業を実行する順に示しています。
プロビジョニング可能なサーバー上のファームウェアの更新は、主要な管理作業の 1 つです。N1 System Manager を使用すると、プロビジョニング可能なサーバーへのファームウェアアップデートを初めてインストールする際、次の 4 つの手順で行えます。
ファームウェアアップデートをダウンロードし、準備します。ファームウェアのバージョンが、「サーバーの検出」で設定したものと一致していることを確認します。
N1 System Manager にファームウェアアップデートをコピーします。プロビジョニング可能なサーバーにファームウェアアップデートをインストールするには、N1 System Manager が、そのアップデートにシステムアクセスできる必要があります。
create firmware コマンドを使用し、Web サイト、または管理サーバーからアクセス可能なファイルシステムからファームウェアアップデートをコピーできます。ファームウェアアップデートをコピーすると、ブラウザインタフェースの「ショートカット」区画にそのアップデートを表示したり、show firmware コマンドで確認できます。
ブラウザインタフェースでファームウェアの「ショートカット」を表示するか、show firmware コマンドを使用し、ファームウェアアップデートが正常にコピーされていることを確認します。
適切なプロビジョニング可能なサーバーにファームウェアアップデートをインストールします。この操作には、ブラウザインタフェース、load server、または load group コマンドを使用します。
ファームウェアアップデートのインポートでは、次のメタデータを指定する必要があります。
vender – ファームウェアアップデートベンダーの名前
model – ファームウェアアップデート用の有効なハードウェアシステムのモデル名
type – ファームウェアアップデートのタイプ。Sun Fire V20z および V40z サーバーの場合のみ必要です。
SP – サービスプロセッサ
BIOS – サーバープラットフォーム BIOS
PIC – サービスプロセッサオペレータパネル
version – (省略可能) ファームウェアアップデートのバージョン番号
Sun Fire V20z サーバー用のファームウェアバージョン 2.2 以上は、PIC ファームウェアアップグレードをサポートしていません。PIC ファームウェアのアップグレードは失敗し、ジョブの「ステップ」区画で次のような内容のエラーメッセージが表示されます。「この操作は、server ではサポートされていません。詳細はログファイルを参照してください。」
ここでは、N1 System Manager に新しいファームウェアアップデートをコピーする手順を説明します。ファームウェアアップデートをコピーすると、コマンド行または ブラウザインタフェースを使って、プロビジョニング可能なサーバーにそのファームウェアアップデートをインストールできます。
次の図は、ブラウザインタフェースを使用したファームウェアアップデートの確認を示しています。
ファームウェアアップデートはローカルファイルシステムかネットワーク上のアクセス可能なファイル、または Web サイト上にあって、必ず管理サーバーからアクセスできるようにする必要があります。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
ファームウェアアップデートをコピーします。
N1-ok> create firmware firmware url=url vendor=vendor model=model[,model...] [type type] [description description] [version version] |
Sun Fire V20z および V40z サーバーでは type 属性が必要です。type の有効な値は BIOS および SP です。値はすべて大文字と小文字が区別されます。
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「create firmware」を参照してください。
ファームウェアアップデートがコピーされたことを確認します。
N1-ok> show firmware firmware |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「show firmware」を参照してください。
次の例は、 ALOM 1.5 ファームウェアイメージのコピー方法を示しています。2 つのファームウェアイメージがありますが、どちらも ALOM type 属性と関連付けられています。
N1-ok> create firmware alom-boot type ALOM model SF-V240 vendor SUN url file:///var/tmp/alombootfw N1-ok> create firmware alom-main type ALOM model SF-V240 vendor SUN url file:///var/tmp/alommainfw N1-ok> show firmware 名前 種類 Vendor Version Compatible Model alom-boot ALOM SUN SF-V240 alom-main ALOM SUN SF-V240 |
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してファームウェアアップデートをロードする手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。
サーバーファームウェアのアップグレード方法とその詳細は、ハードウェアのマニュアルをお読みください。Sun System Handbook documentation またはサーバーに付属のマニュアルを参照してください。
ファームウェアアップデートが N1 System Manager にコピーされている必要があります。詳細は、「ファームウェアアップデートをコピーする」を参照してください。
ファームウェアアップデートをロードする前に、ブラウザインタフェースまたはコマンド行を使用して、プロビジョニング可能なサーバーの電源を切ります。Sun Fire V20z、Sun Fire V40z、または ALOM(1.5) サーバーは、ファームウェア SP のアップデート中も電源を切る必要がありません。stop server コマンドは、サーバーの OS を正常終了してから、サーバーの電源を切ります。この手順を行うためには、サーバーに基本管理機能および OS 監視機能が追加されている必要があります。「基本管理機能と OS 監視機能の追加およびアップグレード」を参照してください。追加されていない場合は、stop server server force コマンドまたは stop group group force コマンドを使用して、強制的に電源を切ります。
プロビジョニング可能なサーバーの監視を無効にします。この操作が必要になるのは、ファームウェアのインストールを完了させるためにサーバーの OS を終了したときに、障害通知が出されないようにする場合のみです。詳細は、「サーバーまたはサーバーグループの監視を無効にする」を参照してください。
Sun Fire V20z サーバー用のファームウェアバージョン 2.2 以上は、PIC ファームウェアアップグレードをサポートしていません。PIC ファームウェアのアップグレードは失敗し、ジョブの「ステップ」区画で次のような内容のエラーメッセージが表示されます。「この操作は、server ではサポートされていません。詳細はログファイルを参照してください。」
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。
「サーバー」表が表示されます。
更新するサーバーを選択します。
チェックマークが表示されます。
「アクション」メニューから「ファームウェアのロード」を選択します。
「ファームウェアのロード」ダイアログが表示されます。
「ファームウェア」メニューから適切なファームウェアを選択します。
表示されている「追加先」サーバーにファームウェアアップデートを適用するには、「了解」をクリックします。
ダイアログが閉じます。
「ジョブ」タブをクリックします。
「ジョブ」表に「ファームウェアのロード」ジョブが表示されます。
ジョブ ID をクリックします。
「ジョブの詳細」ページが表示されます。ジョブの「ステップ」区画に進行状況と結果が表示されます。「ジョブの詳細」ページの「結果」区画の情報で、更新に成功したサーバーを確認します。
完了すると、ハードウェアによって実際のバージョン番号が報告され、ファームウェアのバージョン番号が更新されます。報告されたバージョン番号が元のバージョン番号と異なる場合は、ログに警告が記録されます。
インストールが成功したことを確認します。
N1-ok> show server server |
次のコマンド例は、ファームウェアアップデートをインストールする準備としてサーバーを停止する方法を示しています。
N1-ok> stop server server |
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーにファームウェアアップデートをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load server server1,server2 firmware v20z-bios.sp force true |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
デフォルトでは、ファームウェアアップデートのモデルおよびベンダーの設定は、インストール用に選択されたプロビジョニング可能な各サーバーと一致する必要があります。一致しない場合、アップデートは失敗します。force オプションを指定し、このチェックを回避することができます。ただし、互換性のないファームウェアアップデートをインストールすると、サーバーが使用できなくなる可能性があります。
次のコマンド例は、ファームウェアアップデートをインストールする準備としてサーバーグループを停止する方法を示しています。
N1-ok> stop group group |
次のコマンド例は、load コマンドを使用し、サーバーグループにファームウェアアップデートをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load group devgroup firmware bios.sp |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load group」を参照してください。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用し、使用可能なファームウェアアップデートを一覧表示する手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
「システムダッシュボード」タブをクリックします。
「ショートカット」区画が表示されます。
「ファームウェア」タイトルバーにある「一覧の展開/折り畳み」アイコンをクリックします。
ファームウェアの一覧が展開されます。
「一覧の編集」ボタンをクリックします。
使用可能なファームウェアの一覧が含まれた「一覧の編集」ダイアログが表示されます。
N1-ok> show firmware all |
ブラウザインタフェースの「サーバーの詳細」ページを使用し、サーバーにインストールされているすべてのファームウェアアップデートを表示することもできます。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
プロビジョニング可能なサーバーにインストールされているファームウェアアップデートを一覧表示します。
N1-ok> show server server |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「show server」を参照してください。
次の例は、ALOM 対応サーバーのすべてのファームウェアを表示する方法を示しています。このコマンドを実行するには、サービスプロセッサにログインしておく必要があります。
showsc version -v Advanced Lights Out Manager v1.5.3 SC Firmware version: 1.5.3 SC Bootmon version: 1.5.3 SC Bootmon Build Release: 02 SC bootmon checksum: 4F888E28 SC Bootmon built Jan 6 2005, 17:05:24 SC Build Release: 02 SC firmware checksum: 6FFB200D SC firmware built Jan 6 2005, 17:05:12 SC firmware flashupdate MAY 25 2005, 01:33:55 SC System Memory Size: 8 MB SC NVRAM Version = b SC hardware type: 0 |
ここでは、ファームウェアアップデートに関する情報を変更する手順を説明します。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
ファームウェアアップデートの名前または説明を変更します。
N1-ok> set firmware firmware [description description] [name name] [model=model] [vendor=vendor] [version=version] |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「set firmware」を参照してください。
ここでは、N1 System Manager からファームウェアアップデートを削除する手順を説明します。この手順で、プロビジョニング可能なサーバーのファームウェアアップデートが削除されるわけではありません。
プロビジョニング可能なサーバーにインストールしたファームウェアアップデートはアンインストールできません。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。
N1 System Manager からファームウェアアップデートを削除します。
N1-ok> delete firmware firmware |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「delete firmware」を参照してください。