N1 System Manager を使用してサーバーを管理するには、サーバーを検出する必要があります。ここでは、ブラウザインタフェースを使用した検出の開始と、追跡の手順について説明します。この手順の最後の例 2–1 では、コマンド行を使用する方法を示します。
検出されたサーバーに対し、自動的にハードウェアの健全性の監視が行われます。
新しいハードウェアコンポーネントの検出を行う前に、『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』の第 2 章「Sun N1 System Manager システムとネットワークの準備」をお読みください。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
「すべてのサーバー」ページが表示されます。
「サーバー」表で「検出」ボタンをクリックします。
「サーバーの検出」ウィザードが表示されます。
ウィザードの手順に従って操作を進めます。
「完了」ボタンをクリックし、検出を開始します。
ウィザードのウィンドウが閉じ、コマンド行区画にジョブ ID が表示されます。
「検出」ジョブを表示するには、「ジョブ」タブをクリックします。
ジョブの一覧表に検出ジョブが表示されます。
ジョブが正常終了したら、次のいずれかを行います。
サーバーが OS プロビジョニング可能な状態になります。
検出されたサーバーに、すでに OS がインストールされている場合は、OS 監視機能を追加します。
次のコマンドで使用されている SSH ユーザーアカウントは、プロビジョニング可能なサーバー上で root 権限を持っている必要があります。
N1-ok> add server server feature osmonitor agentip agentip agentssh username/password |
詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「add server」を参照してください。
IP アドレス、IP アドレス範囲、および IP サブネットは、コンマ区切りで入力することができます。IP アドレス範囲には重複があってもかまいません。セキュリティー資格として、IPMI、SNMP (Simple Network Management Protocol)、SSH、および Telnet が選択できます。ただし、Sun Fire X4000 シリーズのサーバーについては、IPMI による usernameが必要です。資格が指定されない場合は、工場出荷時のデフォルトが使用されます。デフォルトのアカウントについては、『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』を参照してください。
N1-ok> discover IP,IP-IP,subnet/mask [group group] [ipmi username/password] [snmp credential/credential] [ssh username/password] [telnet username/password] |
次の discover コマンドの例は、次の管理ネットワーク IP アドレスを持つサーバーの検出方法を示しています。 192.168.1.1 〜 192.168.1.3、192.168.1.5-192.168.1.95、および 192.168.1.107。
N1-ok> discover 192.168.1.1-192.168.1.3,192.168.1.5-192.168.1.95,192.168.1.107\ group dev ssh root/admin ジョブ 3 を開始しました。 |
group サブコマンドは、検出に成功したサーバーを dev という名前のサーバーグループに追加しています。ssh オプションでは、管理ポートにアクセスするために構成されたユーザー名とパスワードを指定します。この例では、ハードウェア検出の認証に、SSH ユーザー名 root およびパスワード admin が使用されています。
次のコマンド例は、「検出」ジョブおよびジョブのステータスを表示する方法を示しています。
N1-ok> show job all ジョブ ID 日時 種類 ステータス 所有者 3 2005-06-28T06:53:53-0700 検出 完了 root 2 2005-06-28T06:01:20-0700 OS ディストリビューションの作成 完了 root 1 2005-06-28T05:57:14-0700 OS ディストリビューションの作成 完了 root |
次のコマンド例は、検出されたサーバーがサーバーグループに追加されたことを確認する方法を示しています。
N1-ok> show group all 名前 サーバー ハードウェアの障害 OS グループの障害 dev 7 |
次のコマンド例は、グループ内のサーバー、電源のステータス、およびハードウェアの健全性のステータスを、一覧表示する方法を示しています。
N1-ok> show group dev 名前 ハードウェア ハードウェアの健全性 電源 使用 OS OS リソースの健全性 192.168.1.1 V20z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.2 V20z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.5 V40z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.15 NETRA-240 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.25 X4100 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.95 X4200 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.107 SF-V240 良好 オン -- 未初期化 |
次の discover コマンドの例は、ネットマスク 192.168.1.0/8 で管理ネットワーク IP が割り当てられたサーバーの検出方法を示しています。
N1-ok> discover 192.168.1.0/8 ssh root/admin ジョブ 18 を開始しました。 |
次の例は、検出されたサーバーを一覧表示する方法を示しています。
N1-ok> show server all 名前 ハードウェア ハードウェアの健全性 電源 使用 OS OS リソースの健全性 192.168.1.1 V20z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.2 V20z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.5 V40z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.15 NETRA-240 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.25 X4100 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.95 X4200 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.107 SF-V240 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.200 V20z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.245 V40z 良好 オン -- 未初期化 192.168.1.255 NETRA-240 良好 オン -- 未初期化 |
次の add コマンドの例は、N1 System Manager による検出前に OS がインストールされているサーバーに OS 監視機能を追加する方法を示しています。
N1-ok> add server 192.168.1.1 feature osmonitor agentip 192.168.10.10 agentssh admin/admin |
agentip パラメータには、管理サーバーによって監視されるプロビジョニング可能なサーバーのデータネットワークインタフェースの IP アドレスを設定します。ssh のユーザー名 admin およびパスワード admin は、root のアクセス認証に使用されます。詳細は、「基本管理機能と OS 監視機能の追加およびアップグレード」を参照してください。
次の show コマンドの例は、検出する前に OS がインストールされていたサーバーに、OS 監視機能が正常に追加されたことを確認する方法を示しています。
N1-ok> show server 192.168.1.1 名前 ハードウェア ハードウェアの健全性 電源 使用 OS OS リソースの健全性 192.168.1.1 V20z 良好 オン Solaris 良好 |
discover コマンドの資格属性は、セキュリティー上の目的で使用されます。SSH、IPMI、および Telnet では、ユーザー名とパスワードが必要です。SNMP では、読み取りセキュリティーコミュニティー文字列として有効な値を入力する必要があります。資格が指定されない場合は、検出プロセスは、インストール時に定義されたデフォルトの資格を使用します。デフォルトの資格については、「サーバーの検出」を参照してください。
管理サーバーの古い SSH エントリが原因で、検出に失敗する場合があります。discover コマンドが、「アクセスに使用された証明書が無効です」というエラーメッセージが表示され、かつセキュリティー違反がないことが確かな場合は、known_hosts ファイル、ファイル内のプロビジョニング可能なサーバーに相当する特定のエントリを削除します。そのあと、discover コマンドを再度実行します。
管理サーバー で Linux が実行されている場合、known_hosts ファイルは /root/.ssh/known_hosts にあります。管理サーバー で Solaris OS が実行されている場合、known_hosts ファイルは /.ssh/known_hosts にあります。
add コマンドで次のエラーが発生した場合、OS がサーバーにインストールされていません。
Internal error: No mac address match found
『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』