Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド

Procedure新しいサーバーを検出する

N1 System Manager を使用してサーバーを管理するには、サーバーを検出する必要があります。ここでは、ブラウザインタフェースを使用した検出の開始と、追跡の手順について説明します。この手順の最後の例 2–1 では、コマンド行を使用する方法を示します。


注 –

検出されたサーバーに対し、自動的にハードウェアの健全性の監視が行われます。


始める前に
手順
  1. N1 System Manager にログインします。

    詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。

    「すべてのサーバー」ページが表示されます。

  2. 「サーバー」表で「検出」ボタンをクリックします。

    「サーバーの検出」ウィザードが表示されます。

    ブラウザインタフェースの「システムダッシュボード」タブが、「検出」ボタンが強調表示された状態で表示されます。
  3. ウィザードの手順に従って操作を進めます。

  4. 「完了」ボタンをクリックし、検出を開始します。

    ウィザードのウィンドウが閉じ、コマンド行区画にジョブ ID が表示されます。

  5. 「検出」ジョブを表示するには、「ジョブ」タブをクリックします。

    ジョブの一覧表に検出ジョブが表示されます。

  6. ジョブが正常終了したら、次のいずれかを行います。

    • 「表示の選択」メニューから「すべてのサーバー」を選択します。

      検出されたすべてのサーバーが一覧に表示されます。

    • グループの検出を選択した場合は、次の方法でサーバーグループの一覧表を表示します。

      1. 「表示の選択」メニューから「グループ別のサーバー」を選択します。

        「サーバーグループ」表が表示されます。

      2. グループ名を選択します。

        検出されたサーバーの一覧表が表示されます。

    サーバーが OS プロビジョニング可能な状態になります。

  7. 検出されたサーバーに、すでに OS がインストールされている場合は、OS 監視機能を追加します。


    注 –

    次のコマンドで使用されている SSH ユーザーアカウントは、プロビジョニング可能なサーバー上で root 権限を持っている必要があります。



    N1-ok> add server server feature osmonitor agentip agentip agentssh username/password
    

    詳細は、『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』「add server」を参照してください。


例 2–1 コマンド行でのサーバーの検出

IP アドレス、IP アドレス範囲、および IP サブネットは、コンマ区切りで入力することができます。IP アドレス範囲には重複があってもかまいません。セキュリティー資格として、IPMI、SNMP (Simple Network Management Protocol)、SSH、および Telnet が選択できます。ただし、Sun Fire X4000 シリーズのサーバーについては、IPMI による usernameが必要です。資格が指定されない場合は、工場出荷時のデフォルトが使用されます。デフォルトのアカウントについては、『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』を参照してください。


N1-ok> discover IP,IP-IP,subnet/mask [group group]
[ipmi username/password] 
[snmp credential/credential]
[ssh username/password]
[telnet username/password]

次の discover コマンドの例は、次の管理ネットワーク IP アドレスを持つサーバーの検出方法を示しています。 192.168.1.1 〜 192.168.1.3192.168.1.5-192.168.1.95、および 192.168.1.107


N1-ok> discover 192.168.1.1-192.168.1.3,192.168.1.5-192.168.1.95,192.168.1.107\
 group dev ssh root/admin
ジョブ 3 を開始しました。

group サブコマンドは、検出に成功したサーバーを dev という名前のサーバーグループに追加しています。ssh オプションでは、管理ポートにアクセスするために構成されたユーザー名とパスワードを指定します。この例では、ハードウェア検出の認証に、SSH ユーザー名 root およびパスワード admin が使用されています。

次のコマンド例は、「検出」ジョブおよびジョブのステータスを表示する方法を示しています。


N1-ok> show job all
ジョブ ID  日時                        種類                 ステータス        所有者
3       2005-06-28T06:53:53-0700  検出                 完了           root
2       2005-06-28T06:01:20-0700  OS ディストリビューションの作成  完了           root
1       2005-06-28T05:57:14-0700  OS ディストリビューションの作成  完了           root

次のコマンド例は、検出されたサーバーがサーバーグループに追加されたことを確認する方法を示しています。


N1-ok> show group all
名前          サーバー      ハードウェアの障害  OS グループの障害
dev            7  

次のコマンド例は、グループ内のサーバー、電源のステータス、およびハードウェアの健全性のステータスを、一覧表示する方法を示しています。


N1-ok> show group dev
名前             ハードウェア         ハードウェアの健全性    電源      使用 OS OS リソースの健全性
192.168.1.1    V20z           良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.2    V20z           良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.5    V40z           良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.15   NETRA-240      良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.25   X4100          良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.95   X4200          良好            オン      --    未初期化   
192.168.1.107  SF-V240        良好            オン      --    未初期化   

次の discover コマンドの例は、ネットマスク 192.168.1.0/8 で管理ネットワーク IP が割り当てられたサーバーの検出方法を示しています。


N1-ok> discover 192.168.1.0/8 ssh root/admin
ジョブ 18 を開始しました。

次の例は、検出されたサーバーを一覧表示する方法を示しています。


N1-ok> show server all
名前             ハードウェア         ハードウェアの健全性    電源      使用 OS  OS リソースの健全性
192.168.1.1    V20z           良好            オン      --     未初期化
192.168.1.2    V20z           良好            オン      --     未初期化
192.168.1.5    V40z           良好            オン      --     未初期化
192.168.1.15   NETRA-240      良好            オン      --     未初期化
192.168.1.25   X4100          良好            オン      --     未初期化
192.168.1.95   X4200          良好            オン      --     未初期化
192.168.1.107  SF-V240        良好            オン      --     未初期化
192.168.1.200  V20z           良好            オン      --     未初期化
192.168.1.245  V40z           良好            オン      --     未初期化
192.168.1.255  NETRA-240      良好            オン      --     未初期化


例 2–2 検出されたサーバーへの OS 監視機能の追加

次の add コマンドの例は、N1 System Manager による検出前に OS がインストールされているサーバーに OS 監視機能を追加する方法を示しています。


N1-ok> add server 192.168.1.1 feature osmonitor 
agentip 192.168.10.10 agentssh admin/admin

agentip パラメータには、管理サーバーによって監視されるプロビジョニング可能なサーバーのデータネットワークインタフェースの IP アドレスを設定します。ssh のユーザー名 admin およびパスワード admin は、root のアクセス認証に使用されます。詳細は、「基本管理機能と OS 監視機能の追加およびアップグレード」を参照してください。

次の show コマンドの例は、検出する前に OS がインストールされていたサーバーに、OS 監視機能が正常に追加されたことを確認する方法を示しています。


N1-ok> show server 192.168.1.1
名前           ハードウェア    ハードウェアの健全性  電源  使用 OS    OS リソースの健全性
192.168.1.1  V20z      良好          オン  Solaris  良好

注意事項

discover コマンドの資格属性は、セキュリティー上の目的で使用されます。SSH、IPMI、および Telnet では、ユーザー名とパスワードが必要です。SNMP では、読み取りセキュリティーコミュニティー文字列として有効な値を入力する必要があります。資格が指定されない場合は、検出プロセスは、インストール時に定義されたデフォルトの資格を使用します。デフォルトの資格については、「サーバーの検出」を参照してください。

管理サーバーの古い SSH エントリが原因で、検出に失敗する場合があります。discover コマンドが、「アクセスに使用された証明書が無効です」というエラーメッセージが表示され、かつセキュリティー違反がないことが確かな場合は、known_hosts ファイル、ファイル内のプロビジョニング可能なサーバーに相当する特定のエントリを削除します。そのあと、discover コマンドを再度実行します。

管理サーバー で Linux が実行されている場合、known_hosts ファイルは /root/.ssh/known_hosts にあります。管理サーバー で Solaris OS が実行されている場合、known_hosts ファイルは /.ssh/known_hosts にあります。

add コマンドで次のエラーが発生した場合、OS がサーバーにインストールされていません。

Internal error: No mac address match found

参照

『Sun N1 System Manager 1.2 サイト計画の手引き』

次の手順