この節では、次の作業について説明します。
OS プロファイルのインストールは、プロビジョニングやネットワークの条件に応じてカスタマイズできます。
デフォルトまたはカスタム OS プロファイルを配備するには、load コマンドに server または group キーワードと osprofile サブコマンドを付けて使用します。
アップデートとパッチ適用をサポートした基本管理機能および OS 監視機能を追加するには、load コマンドを実行するときに feature 属性に osmonitor 値を指定します。load コマンドに feature 属性を指定すると、OS プロファイルのロード時に自動的に監視を設定できます。
構文とパラメータについては、N1–ok のコマンド行で、 help load server、help load group、および help add server と入力してください。
サーバーは、ロード動作の最終段階として、デフォルトのネットワークブートインタフェースから自動的に起動します。
次の表は、load group および load server コマンドで使用できる全パラメータの一覧です。
N1 System Manager を使用して x86 プラットフォーム用 Solaris OS を配備する場合は、nameserver および search の値が、管理サーバーのオペレーティングシステムレベルで正しく構成されているか確認する必要があります。正しく構成されていない場合、インストールは失敗します。
詳細は、resolv.conf(5) のマニュアルページを参照してください。これらの設定を変更するには、管理サーバー に root ユーザーでアクセスする必要があります。
パラメータ |
Red Hat または SUSE OS |
Solaris OS |
複数サーバー |
単一サーバー |
コメント |
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bootip |
√(R) |
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√ |
√ |
プロビジョニング可能な IP ともいう。 |
ip |
√ |
√(R) |
√ |
√ |
networktype が static の設定の場合に必須。 |
networktype |
√(R) |
√(R) |
√ |
√ |
Solaris インストールの場合は必ず static に設定。 |
bootgateway |
√ |
√ |
√ | ||
boothostname |
√ |
√ | |||
bootnameserver |
√ |
√ |
√ | ||
bootnetmask |
√ |
√ |
√ |
デフォルトでは、n1smconfig ユーティリティーで指定した、プロビジョニングネットワークインタフェースに設定される。 |
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bootnetworkdevice |
√ |
√ |
√ |
√ | |
bootpath |
√ |
√ | |||
console |
√ |
√ |
√ | ||
consolebaud |
√ |
√ |
√ | ||
kernelparameter |
√ |
√ |
√ | ||
domainname |
√ |
√ |
√ |
domainname が省略された場合は、デフォルトが設定される。 |
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gateway |
√ |
√ |
√ |
√ | |
hostname |
√ |
√ |
√ | ||
nameserver |
√ |
√ |
√ |
√ | |
netmask |
√ |
√ |
√ |
√ |
デフォルトは n1smconfig ユーティリティーを使用して指定されたプロビジョニングネットワークインタフェースに設定される。 |
networkdevice |
√ |
√ |
√ |
Linux のデフォルトは eth0。Solaris のインストールの場合は、一次ネットワークインタフェースがデフォルト。 |
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(R) = 必須 √= 構成可能 |
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードする手順を説明します。この説明のあとに、同じ操作をコマンド行で行う場合の例を示しています。
OS プロファイルのアンインストールは、サポートされていません。ただし、すでにプロビジョニングされているサーバーに別の OS プロファイルをロードすることによって、再プロビジョニングすることができます。
OS プロファイルを作成します。「OS プロファイルを作成する」を参照してください。
オペレーティングシステムプロファイルのロード先のサーバーに対する監視を無効にします。詳細は、「サーバーまたはサーバーグループの監視を無効にする」を参照してください。監視を無効にすると、インストール後に行われるサーバーの再起動に、エラー通知が生成されなくなります。
OS プロファイルをロードするのに十分なディスク領域があることを確認します。
Sun Fire X2100 サーバーまたは Sun Fire X2100 サーバーグループに Red Hat 4 OS プロファイルをロードする場合は、必要な bootnetworkdevice および networkdevice 属性値について例 3–13 を参照してください。
(省略可能) フラッシュアーカイブファイルを作成し、コピーします。「管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする」を参照してください。
(省略可能) 管理サーバーに、インストール後処理スクリプトを作成、コピーします。手順 4 を参照してください。
N1 System Manager にログインします。
詳細は、「N1 System Manager のブラウザインタフェースにアクセスする」を参照してください。
(省略可能) OS プロファイルを変更し、フラッシュアーカイブおよびインストール後処理スクリプトを使用するようにします。
N1-ok> set osprofile osprofile flar flar |
flar 属性値はフラッシュアーカイブファイルの名前と完全パスで、たとえば /jumpstart/Flash/archive1.flar のようになります。
N1-ok> add osprofile osprofile script script type type |
script 属性値は、スクリプトファイルのフルパスとファイル名です。例: /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth1 のようになります。
type 属性は、インストール時にカスタムスクリプトを実行するタイミングを指定します。 type 属性の有効な値は次のとおりです。
pre – インストールの前にスクリプトを実行します (例: ドライバ)。
post – インストール後にスクリプトを実行します。
postnochroot – インストール後にスクリプトを実行します。ただし、スーパーユーザー (root) で実行する必要はありません。
OS プロファイルは、指定されたインストール後処理スクリプトおよびフラッシュアーカイブファイルを使用するよう変更されます。
次のいずれかの操作を行い、「サーバー」表、または「サーバーグループ」表を表示します。
「ショートカット」区画からサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルアイコンをドラッグ & ドロップします。
「オペレーティングシステムプロファイルのロード」ウィザードが表示されます。
ウィザードの手順に従って操作を進めます。
ウィザードの左区画にある「ヘルプ」タブをクリックすると、入力フィールドに関する詳細な説明を見ることができます。
選択したサーバーに対する OS プロファイルのロードを開始するには、ウィザードの「完了」ボタンをクリックします。
ウィザードのウィンドウが閉じ、コマンド行区画にジョブ ID が表示されます。
「ジョブ」タブをクリックします。
ジョブの一覧表に、「OS のロード」ジョブに関する情報が表示されます。
「OS のロード」ジョブは、再起動するまで完了しません。
将来、サーバーを復元する必要がある場合に備えて、OS プロファイルのロードに使用したオプションの内容を保存しておいてください。
詳細は、「サーバーおよびサーバーグループ情報の変更」を参照してください。
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーに Solaris OS プロファイルをインストールする方法を示しています。機能パラメータは、OS 監視機能がインストールされることを指定しています。詳細は、「基本管理機能と OS 監視機能の追加およびアップグレード」を参照してください。
N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile S10profile networktype static ip 192.168.18.19 feature osmonitor agentssh root/rootpassword |
Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 3–4 および『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
show job コマンドを使用し、結果を表示します。
N1-ok> show job target=192.168.8.9 |
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーグループに Solaris OS プロファイルをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load group devgroup osprofile S10profile\ excludeserver=server1 networktype static ip 192.186.8.8-192.186.8.9 ジョブ 14 を開始しました。 |
Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 3–4 および『Sun N1 System Manager 1.2 コマンド行レファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。
N1-ok> show job 14 |
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーに Linux OS プロファイルをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load server 192.168.8.9 osprofile RH3profile\ bootip 192.168.8.9 networktype dhcp |
bootip 属性は、Linux プロファイルのインストールでのみ使用します。
次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。
N1-ok> show job target=192.168.8.9 |
networktype 属性を DHCP に設定すると、サーバーはプロビジョニングネットワークの IP アドレスの取得に DHCP を使用します。システムが再起動すると、追加されたすべての管理機能が無効になります。その場合は、set server agentip コマンドを使用して、サーバーのエージェント IP アドレスを変更します。詳細は、「サーバーのエージェント IP を変更する」を参照してください。
次の例は、load コマンドを使用し、サーバーグループに Linux OS プロファイルをインストールする方法を示しています。
N1-ok> load group devgroup osprofile RH3profile bootip 192.186.8.8-192.186.8.9 networktype dhcp ジョブ 15 を開始しました。 |
次のコマンド例は、ジョブの結果を表示する方法を示しています。
N1-ok> show job 15 |
networktype 属性を DHCP に設定すると、サーバーはプロビジョニングネットワークの IP アドレスの取得に DHCP を使用します。システムが再起動すると、追加されたすべての管理機能が無効になります。その場合は、set server agentip コマンドを使用して、サーバーのエージェント IP アドレスを変更します。詳細は、「サーバーのエージェント IP を変更する」を参照してください。
この例は、静的 IP ネットワーク構成を使用し、Sun Fire X2100 サーバーに Red Hat Enterprise Linux 4 OS プロファイルをロードする方法を示しています。
N1-ok> load server server1 osprofile RHEL4profile bootip 192.168.8.8 networktype static ip 192.168.8.8 bootnetworkdevice eth1 networkdevice eth1 |
この例は、DHCP ネットワーク構成を使用し、Sun Fire X2100 サーバーに Red Hat Enterprise Linux 4 OS プロファイルをロードする方法を示しています。
N1-ok> load server server34 osprofile rh4u1es-64-min bootip=10.0.101.34 networktype=dhcp bootnetworkdevice=eth1 networkdevice=eth1 |
値 bootnetworkdevice および networkdevice は、Sun Fire X2100 上の Red Hat Linux 4 でのみ必要です。
Solaris 10 x86 を Sun Fire X2100 サーバーへロードする場合は、最初にスクリプトをプロファイルに追加する必要があります。このスクリプトは、/etc/system への bge ドライバのロードを無効にするものです。
管理サーバーで Linux を実行している場合は、次のコマンドを使用してスクリプトをプロファイルに追加します。
N1-ok> add osprofile profile_name script /opt/sun/scs/data/allstart/scripts/solaris_bge_disable.sh type=post |
管理サーバーで Solaris OS を実行している場合は、次のコマンドを使用してスクリプトをプロファイルに追加します。
N1-ok> add osprofile profile_name script /opt/SUNWscs/data/allstart/scripts/solaris_bge_disable.sh type=post |
マシンのプロビジョニング中、サービスプロセッサにはアクセスできなくなります。
ロード時に bootnetmask または netmask パラメータの値が指定されない場合、ネットマスクは、n1smconfig ユーティリティーで指定されたプロビジョニングネットワークインタフェースにデフォルトで設定されます。『Sun N1 System Manager 1.2 インストールおよび構成ガイド』の「N1 System Manager システムを設定する」を参照してください。
配備に失敗した場合の、考えられる解決策については、「OS プロファイルの配備失敗」を参照してください。
リモート接続や OS リソースの監視、パッケージの配備、資産管理を行えるようにするには、各サーバーに OS 監視機能を追加する必要があります。「OS 監視機能を追加する」を参照してください。