Sun N1 System Manager 1.2 管理ガイド

コマンド行に関するヒント

ここでは、N1 System Manager のコマンド行インタフェースを使用する際に役立つヒントを示します。

一般的な構文

N1 System Manager コマンドの一般的な構文は次のとおりです。


command object [object-value] [object [object-value]]* [attribute[=][attribute-value]]* [keyword]*

簡単にするため、属性という用語は一般的にオブジェクトとキーワードの両方を表すために使用します。

ユーザー定義の名前

一般的な規則として、コマンド行インタフェースでは OS プロファイルやロール名などの、ユーザー定義の名前に対して次の文字を使用できます。[A-Za-z][A-Za-z0-9._\-]*

id キーワード

id キーワードは、N1 System Manager コマンド行で、一部の属性値 (主に server 属性値) の前に使用できる、オプションのキーワードです。このキーワードは、予約済みのキーワードと同じ名前である可能性がある属性値 (たとえば、all という名前のサーバー) を指定するために使用します。

等号

等号 (=) は、 N1 System Manager のコマンド行で属性と属性値の間にオプションとして使用できます。等号は省略することもできます。たとえば、次の 2 つのコマンドは同じです。


N1-ok> set role MyRole description myDescription
N1-ok> set role MyRole description=myDescription

コマンド行ヘルプでは、等号を使用する形式を紹介していません。

スクリプト内のコメント

n1sh スクリプトをカスタマイズして作成した場合、行頭でコメント用の文字 (#) を指定して、その行の文字が無視されるようにすることができます。詳細は、「N1 System Manager コマンドのスクリプトを実行する」を参照してください。

複数の属性値

複数の属性値を指定できる場合は、N1 System Manager のコマンド行でコンマ区切りのリストで指定できます。次に例を示します。


N1-ok> set server serverA,serverB,serverC locator on

コマンド行のヘルプでは、複数の属性値は、構文の中で次のような方法で表されています。set server <server>[,<server>...]

引用符

N1 System Manager のコマンド行では、単一引用符および二重引用符がサポートされています。必要に応じて、どちらの引用符もバックスラッシュを使用してエスケープすることができます。次に例を示します。


N1-ok> set role myRole description "Some Role that I've made up"
N1-ok> set role myRole description='Some Role that I\'ve made up'

特殊文字

n1sh の実行に使用する UNIX コマンドモードのシェルによっては、一部の特殊文字をエスケープする必要があります。たとえば、bash シェルでは、引用符は次のようにバックスラッシュでエスケープする必要があります。


$ n1sh set role MyRole description=\"Some Role that \\\"Paul\\\" made up\"

エスケープする特殊文字の詳細は、該当のシェルのマニュアルを参照してください。

n1sh シェルモードでは、特殊文字をエスケープする必要はありません。したがって上記と同じコマンドは次のようになります。


N1-ok> set role MyRole description="Some Role that \"Paul\" made up"

パスワードの非表示

コマンド行でパスワードを表示しないようにする場合は、パスワード属性値として疑問符 (?) を入力できます。コマンドを入力したときに、パスワードの入力を求められます。例としては、rootpassword 属性と agentssh 属性があります。