管理者は、ユーザーの l ノードを保守するツールとして主に limadm コマンドを使用します。このコマンドでは、指定する一連のユーザーアカウントに対し Solaris Resource Manager の属性値を変更します。これらのユーザーの l ノードが存在しない場合は、デフォルト値が設定されているブランクの l ノードが最初に作成されます。新しい l ノードのプロパティは次のように設定されます。
flag.real が set に設定される。
cpu.shares と cpu.myshares 属性が 1 に設定される。
uselimadm と admin フラグがクリアされる。
他のすべてのフラグは継承される。
すべてのリミット属性と使用量属性がゼロに設定される。
新しい l ノードのスケジューリンググループは、そのユーザーアカウントの l ノードが存在していればユーザー other (srmother) に、存在しなければ root l ノードにそれぞれ設定されます。
limadm を呼び出すには、変更を行うための管理特権が必要です。つまり、スーパーユーザーであるか、uselimadm フラグが設定されているか、自分のスケジューリンググループのメンバーの属性だけを変更できるグループ管理者である必要があります。グループ管理者が limadm を使用する場合には、次の制約があります。
グループ管理者の属性値を変更することはできません。
ユーザーの sgroup 属性は、limadm を使用するユーザーのスケジューリンググループのメンバーにしか割り当てることはできません。
グループ管理者は、スケジューリンググループ外のユーザーの属性を変更することはできません。
term usages 以外は、usages を格納するときに使用する属性値を変更することはできません。この制約がないと、グループ管理者は、いずれかの子の使用量を減らすことでグループの使用量を減らし、自分の l ノードのグループの制限値が適用されないようにできます。
フラグのデフォルト値以外の値に評価されるフラグがある場合には、グループ管理者は、このデフォルト値以外の、同じ値に変更するのであれば、グループのメンバーに対しこのフラグの値を変更できます
そのため、グループ管理者は、明示的に否定された特権を自分の影響下にあるユーザーに与えることはできません。
管理者は、limadm コマンドを使って l ノードを削除できます。このとき、対応するユーザーアカントはパスワードマップから削除されません。limadm を使用するには、スーパーユーザーであるか、uselimadm フラグが設定されている必要があります。admin フラグだけが設定されている場合には、自らがグループヘッダーであるスケジューリンググループのユーザーの l ノードしか変更できません。