Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理

rcapstat によるプロジェクト RSS の監視

次のコマンドは、5 秒のサンプリング間隔でレポートを生成します。レポートは、5 回発行されます (各サンプル後に 1 回ずつ)。


user1machine% rcapstat 5 5

id     project   nproc    vm   rss   cap    at avgat    pg avgpg
376565 user1        57  209M   46M   10M  440M  220M 5528K 2764K
376565 user1        57  209M   44M   10M  394M  131M 4912K 1637K
376565 user1        56  207M   43M   10M  440M  147M 6048K 2016K
376565 user1        56  207M   42M   10M  522M  174M 4368K 1456K
376565 user1        56  207M   44M   10M  482M  161M 3376K 1125K

この例では、プロジェクト user1 にはその物理メモリーキャップを超える RSS が割り当てられています。pg 列に表示されているゼロ以外の値は、プロジェクトのプロセスによる物理メモリーの利用を減らすことによってキャップの条件を維持するように rcapd が一貫してメモリーをページアウトしていることを示します。しかし、これに対応するだけの減少が起きることなく rss 値が変動していることからわかるように、rcapd は成功していません。これは、アプリケーションの常駐メモリーが活発に使用され、rcapd がワーキングセットに作用していることを意味します。この状況では、ワーキングセットサイズが縮小されるか、キャップが拡大されるか、あるいはアプリケーションがそのメモリーアクセスパターンを変更するまで、システムおよび関連する入出力はページ障害を起こしやすい状態となります。