名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 出力 | 使用例 | 属性 | 関連項目 | 注意事項
引数を指定しないと、liminfo は、呼び出し元ユーザーの l ノードとパスワードマップ情報を複数行に出力します。l ノードは、Solaris Resource Manager の下にいるすべてのユーザーごとに存在し、ユーザーについてのさまざまな情報が格納されています。liminfo は、ユーザーが知りたい現在の使用状況、制限、特権などを表示しやすいように設計されています。
ユーザー引数を 1 つだけ指定すると、そのユーザーについての情報が出力されます。複数のユーザー引数を指定すると、複数の情報が改行文字で区切られて出力されます。各ユーザー引数はログイン名として解釈されます。そのログイン名がパスワードマップにない場合は、ユーザー引数が数値であれば、ユーザー ID として解釈されます。
liminfo には、次のオプションがあります。
現在動作中のすべての l ノードを表示します。動作中の l ノードとは、現在 1 つまたは複数のプロセスが接続されているか、動作中の子のリミットエントリを持ちます。
現在動作中のすべての l ノードを表示します。ただし、動作中のメンバーがある場合だけの動作中のグループヘッダーは表示されません。
連続出力。すべての情報を出力したあと、用紙送り文字を 1 文字だけ出力します。sec に指定された秒数だけ停止します。コマンドが強制終了されるまで、このプロセス全体が繰り返されます。
連続出力。プロセスが強制終了されるまで、-C オプションと同様に、最新の情報を出力します。
改行文字をタブコードで置換することにより、各情報は 1 行に出力されます。各情報は改行文字で終了します。
すべての値を基本単位で出力します。通常、メモリー使用状況などの値は単位付きで出力されます (たとえば、102M バイト)。このオプションを指定すると、値が基本単位 (バイト、秒、または毎秒バイト) のままで出力されます (たとえば、106954752 バイト)。このため、数値が大きくなり、書式化されたカラムの配置が崩れる可能性があります。
冗長形式で出力します。すべてのパスワードフィールドとリミットエントリの属性について、名前と値を一覧表示します。
すべてのリミットエントリの属性について、すべての値と構造体フィールド名を 16 進数で出力します。この出力形式は診断専用に使用されます。
すべてのユーザー引数をログイン名としてだけ解釈します。このオプションは -u と同時には指定できません。
すべてのユーザー引数をユーザー ID としてだけ解釈します。このオプションを使用すると、パスワードマップのリストにないユーザー ID も使用できます。このオプションは -l と同時には指定できません。
次に、デフォルトの出力のフィールドについて簡単に説明します。すべてのパスワードフィールドは、l ノードのユーザー ID と一致するユーザー ID のパスワードフィールドを見つけることによって決定されます。l ノード属性に直接対応するフィールドは [attribute-name] で示されます。
パスワードマップ内にあるログイン名
l ノードのユーザー ID
パスワードマップ内にある初期グループ ID
liminfo プロセスの実ユーザー ID と実効ユーザー ID、そして実グループ ID と実効グループ ID。これらのフィールドは、liminfo にユーザー引数を指定しなかった場合にだけ表示されます。この場合、l ノードはプロセスが接続されているエントリです。
l ノードのスケジューリンググループの親のログイン名とユーザー ID [sgroup]。
割当数。l ノードのスケジューリンググループ全体に与えられた CPU 割当数 [cpu.shares]。
自割当数。l ノードのスケジューリンググループのヘッダーに与えられた CPU 割当数 [cpu.myshares]。
割当率。現在動作中のすべての l ノードの割当数の合計に対して、当該 l ノードが占める割合 (百分率)。この数値は、当該 l ノードが権利を持つ CPU 割当率です。
実効割当率。現在動作中のすべての l ノードの使用量の合計に対して、当該 l ノードが占める割合 (百分率)。この数値は、当該 l ノードが実際に獲得している CPU 割当率です。
使用量。l ノードの最近の CPU 使用状況を示す数値 [cpu.usage]
総使用量。l ノードの CPU 使用量の合計 [cpu.accrue]
端末使用量。l ノードの最近の端末使用状況を示す時間
端末総使用量。l ノードの端末接続時間の合計
端末接続時間の上限値
メモリー使用量。現在 l ノードまたはグループに接続されているすべてのプロセスの仮想メモリーの使用量/自割当数の合計 [memory.usage][memory.myusage]
仮想メモリーの上限値 [memory.limit]
プロセスごとの仮想メモリーの上限値 [memory.plimit]
メモリー総使用量。仮想メモリー使用量の合計 [memory.accrue]
l ノードが最後に動作中になった日付と時刻 [lastused]
パスワードマップ内にあるホームディレクトリ
パスワードマップ内にあるコメント (gecos フィールド)
パスワードマップ内にある初期シェル
l ノードまたはグループに接続されているプロセス数 [process.usage][process.myusage]
プロセス数の上限値 [process.limit]
現在 l ノードに接続されているログインヘッダープロセス数 [logins]
flag.name 形式の名前を持つすべてのフラグのリスト。フラグ [flag.uselimadm][flag.nologin][flag.onelogin][flag.asynckill] などは、set に評価されます。各フラグの name 部分だけが出力され、次の 1 つまたは複数の記号が続きます。
フラグは set に評価されています。
フラグは clear に評価されています。
フラグは group に評価されています。
値は継承されます。
liminfo
現在の資源使用量と制限についての最新の報告を動的に表示するには、次のように入力します。
liminfo -c
user1 のすべての資源使用量と制限を表示するには、次のように入力します。
liminfo -v user1
limadm(1MSRM), srm(5SRM)
『Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理 』
このマニュアルページは、SunOS 5.6、SunOS 5.7、および SunOS 5.8 に適用できます。