名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | アクセス権 | 診断 | ファイル | 属性 | 関連項目 | 注意事項
srmuser は、指定したユーザーの l ノードに接続し、SHELL 環境変数に指定されているシェルを実行します。SHELL 環境変数が定義されていない、あるいはヌルである場合は、/bin/sh を実行します。command 引数とその args 引数 (省略可) を指定した場合、単一の引数としてシェルに渡され、シェルの -c オプションの引数となります (sh(1) を参照)。これにより、コマンドの CPU、メモリー、およびプロセスの使用量は、指定した l ノードで効率的に使用でき、すべてのフラグのアクセス権は、当該 l ノード下でチェックされます。
Solaris Resource Manager ソフトウェアが有効でない場合、l ノードの接続はメッセージ通知なしに省略され、-e オプションを指定しなければシェルがフォークされます。Solaris Resource Manager ソフトウェアが有効であるが、l ノードの接続が失敗した場合、-f オプションを指定しなければエラーメッセージが書き込まれ、シェルはフォークされません 。
username 引数はログイン名として解釈されます。この名前がパスワードマップに見つからない場合は、username 引数が数値であれば、ユーザー ID として解釈されます。
srmuser の主な目的は、root の l ノードで動作する場合に CPU 使用率が高くなりそうなプロセスを他の l ノードで実行できるようにすることです。シェルとコマンドにより、接続された l ノードまで使用量が増加し、その割当率に従ってスケジュールされます。ただし、シェルとコマンドは呼び出し元のプロセス資格を保持しているため、引き続き、ファイルの作成に影響を与えたり、接続された l ノードの制限を超えたりできます。
次に、コマンド行オプションを示します。
Solaris Resource Manager が有効でない場合、異常終了します。このフラグは -f フラグにより無効になります。
指定した l ノードに接続できない場合でも、srmuser は強制的にシェルをフォークします。シェルは元の l ノードに接続されたままです。
起動したコマンドが setuid を実行する場合でも l ノードの接続を保持します。これはオリジナルプロセスの子プロセスにも継承されます。
メッセージの非表示。エラーメッセージを書き込みません。
-l と -u は相互に排他的で、username 引数の解釈方法を決定します。
username 引数をログイン名としてだけ解釈します。
username 引数を数値ユーザー ID としてだけ解釈します。このオプションを使用すると、パスワードマップのリストにないユーザー ID も使用できます。
次の場合において、srmuser は指定した l ノードに接続できます。
現在 root の l ノードに接続されている場合
すでに指定した l ノードに接続されている場合
実ユーザー ID が指定した l ノードのユーザー ID と同じ場合
現在 set uselimadm フラグで l ノードに接続されている場合
現在 set admin フラグ (副管理者) で l ノードに接続されていて、指定した l ノードが接続されている l ノードのスケジューリンググループのメンバーである場合
次に、戻り値とその意味を示します。
正常終了
使用法が間違っています。オプションが間違っているか、引数を指定していません。
ユーザーが不明です。ログイン名またはユーザー ID がパスワードマップに見つかりません。
アクセス権がありません。
l ノードに接続できません。Solaris Resource Manager は有効ではありません。
シェルをフォークできません。メモリーまたはプロセスが不足しているか、exec が異常終了しました。
1 から 5 の戻り値に関しては、留意しておくべき点があります。srmuser 自身の実行に失敗した場合は 1 から 5 のいずれかの値が返され、実行に成功した場合は起動したシェルから最後に実行したコマンドの戻り値が返されます。srmuser がバイナリを呼び出した場合は、このバイナリに対する戻り値が返されます。srmuser が複数のコマンドを実行するスクリプトを呼び出した場合は、最後に実行したコマンドの結果が返されます。このため、起動したシェルから 1 から 5 までの値が返されても、この情報だけでは実行に失敗したのが srmuser であるのかシェルであるのか判断できないことがあります。
sh(1), liminfo(1SRM), srm(5SRM)
『Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理』
このマニュアルページは、SunOS 5.6、SunOS 5.7、および SunOS 5.8 に適用できます。
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