名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 使用例 | 終了ステータス | 属性 | 関連項目 | 注意事項
rcapadm を使用すると、スーパーユーザーは資源キャップ実行デーモンのさまざまな属性を構成できます。引数なしで使用した場合、rcapadm は (すでに構成されている) 資源キャップ実行デーモンの現在の状態を表示します。
資源キャップ実行デーモンを有効または無効にするときに、資源キャップデーモンの実行状態に影響を与えないようにします。
資源キャップ実行デーモンを有効にします。つまり、システムが起動されるたびに、資源キャップ実行デーモンを起動します。また、-n オプションが指定されておらず、かつ、資源キャップ実行デーモンが動作していない場合は、その時点で資源キャップ実行デーモンを起動します。
資源キャップ実行デーモンを無効にします。つまり、システムが起動されても、資源キャップ実行デーモンを起動しません。また、-n オプションが指定されておらず、かつ、資源キャップ実行デーモンが動作している場合は、その時点で資源キャップ実行デーモンを停止します。
rcapd プロセス収集モードを選択します。サポートされる rcapd プロセス収集モードは lnode と project の 2 つです。lnode モードでは、キャップは l ノード制限属性 rss.limit 経由で定義されます。project モードでは、キャップは project(4) データベースに構成されているプロジェクト属性 rcap.max-rss 経由で定義されます。詳細については、rcapd(1MSRM) のマニュアルページを参照してください。
rcapd が実行するさまざまな定期的な操作の間隔を設定します。間隔の単位はすべて秒です。次の間隔を設定できます。
rcapd が新しいプロセスを走査する間隔です。デフォルトは 15 秒です。最小値は 1 秒です。
rcapd がプロセス常駐セットサイズをサンプリングする間隔です。デフォルトは 5 秒です。最小値は 1 秒です。
rcapd がさまざまなページング統計を更新する間隔です。これらのページング統計を表示するには、rcapstat(1SRM) を使用します。デフォルトは 5 秒です。この間隔を 0 に設定した場合、統計は更新されません。
ページングとは、メモリーの「ページ」という部分を物理メモリーに (あるいは、物理メモリーから) 配置し直す動作のことです。rcapd は最も使用されていないページをページアウトします。
再構成間隔です。再構成イベントごとに、rcapd は自分の構成ファイルが更新されているかどうかをチェックし、そして、l ノード (制限) データベースまたはプロジェクトデータベースに新しい l ノードまたはプロジェクトのキャップ (つまり、新しいコレクション) があるかどうかを走査します。デフォルトは 60 秒です。この間隔を 0 に設定した場合、定期的な再構成は行われません。しかし、SIGHUP を送信することで、動作中のデーモンを再構成できます。
メモリーキャップに利用される物理メモリーの最小値を設定します。利用できる物理メモリーがこの値より少ない場合、メモリーキャップは実行されません。percent は 1 から 100 までの値です。デフォルトと最小値は両方とも 0 です。この値は、メモリーキャップが常に実行されることを意味します。
# rcapadm -m lnode -E -i scan=15,sample=5,report=5,config=60
# /usr/srm/sbin/limadm set rss.limit=10G oracle
oracle:100::oracle,root::rcap.max-rss=10737418240
次の終了値が戻されます。
正常に終了しました。現在の構成の変更は有効であり、正常に行われました。
エラーが発生しました。資源キャップ実行デーモンの構成を取得または変更しているときに、致命的なエラーが発生しました。
無効なコマンド行オプションが指定されました。
project(4), liminfo(1SRM), rcapstat(1SRM), limadm(1MSRM), rcapd(1MSRM)
『Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理』
このマニュアルページに記載されているコマンドは SunOS 5.8 上だけで動作します。