名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 戻り値 | ファイル | 属性 | 関連項目 | 注意事項
rcapd デーモンはプロセスのコレクションに資源キャップを実行します。l ノードごと、あるいは、プロジェクトごとの物理メモリーのキャップがサポートされます。プロジェクトについては、project(4) のマニュアルページを参照してください。
プロセスのコレクションは、特定の l ノードのメンバー、または、特定のプロジェクトのメンバーとして定義できます。プロセスのコレクションの常駐セットサイズ (RSS) がそのキャップを超えたとき、rcapd デーモンは何らかの動作を行なって、コレクションの RSS を減らします。
仮想メモリーシステムは、物理メモリーを複数の「ページ」と呼ばれるセグメントに分割します。データをファイルから物理メモリーに読み取るとき、仮想メモリーシステムは 1 度に 1 ページずつ読み取ります。つまり、ファイルをページインします。そして、資源の消費を減らすために、rcapd デーモンはあまり使用されていないページを物理メモリーから外の領域にページアウトします。
キャップがどのように指定されているかは、rcapd に構成されている動作モードによって判断されます。
rcapd が lnode モードである場合、キャップは次の制限属性に正の値が設定されている l ノードに対して定義されます。
l ノードのメンバープロセスに利用できる物理メモリーの総量 (単位は指定されたもの)。
l ノードの rss.limit 属性を設定するには、limadm(1MSRM) を使用します。
rcapd が project モードである場合、キャップは次の属性に正の値が設定されているプロジェクトに対して定義されます。
プロジェクトのメンバープロセスに利用できる物理メモリーの総量 (単位はバイト数)。
プロジェクトの属性については、project(4) のマニュアルページを参照してください。
rcapd デーモンを構成するには、rcapadm(1MSRM) を使用します。rcapd デーモンを監視するには、rcapstat(1SRM) を使用します。構成の変更を rcapd に組み込むには、SIGHUP を送信するか (kill(1) のマニュアルページを参照)、あるいは、構成間隔に従います (rcapadm(1MSRM) のマニュアルページを参照)。
次の属性については attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
アーキテクチャ | SPARC |
使用条件 | SUNWrcapu (32 ビット) |
SUNWrcapx (64 ビット) |
project(4), liminfo(1SRM), rcapstat(1SRM), limadm(1MSRM), rcapadm(1MSRM)
『Solaris Resource Manager 1.3 のシステム管理』
強制終了した場合、rcapd はプロセスを停止状態のままにしておくことがあります。rcapd を正常に終了するには、SIGTERM を使用します。
状況によっては、ページング可能なメモリーが十分に利用できる場合でも、キャップが実行される前に、コレクションの RSS がキャップを超えることがあります。この期間を減らすには、rcapadm で RSS サンプリング間隔を短くします。
1 度に動作できる rcapd のインスタンスは 1 つだけです。
このマニュアルページに記載されているコマンドは SunOS 5.8 上だけで動作します。