名前 | 形式 | 機能説明 | 注意事項 | オプション | 戻り値 | 属性 | 使用法 | 使用例 | 注意事項 | 関連項目
setlabel は、filename 引数で指定した各ファイルに対して CMW ラベルを設定します。newlabel と filename 引数を省略した場合には、ラベルは設定されません。ラベルの内容の追加や削除も可能です。
このコマンドを実行するのに必要な条件および必要な特権についての説明は、setcmwlabel(2) を参照してください。
ラベルの値として、機密ラベル (SL) も情報ラベル (IL) も以下の形式の ASCII 文字列で指定できます。
{ + } { classification } { { + | - } word } ... |
中括弧 ({ }) で囲まれた項目は省略可能です。縦線 (|) は、どちらか一方の値を選ぶことを表わします。繰返し記号 (...) の部分には、直前の項目を何度でも繰り返すことが可能です。冒頭および終端の空白文字は無視されます。複数の項目を記述する場合には、空白、タブ、コンマ、またはスラッシュ (/) で区切ります。
システムは、ラベルを常に大文字で表示します。ユーザーが指定する際には、大文字でも小文字でも、両者を混在させてもかまいません。
ラベル内の格付け部には、label_encodings(4) で定義した正しい格付け名を指定しなければなりません。格付け名には空白文字や句読点文字を含めることができます。ただし、それらの文字がその目的に使われる旨を label_encodings で定義している場合に限ります。格付け名は、短形式でも長形式でも指定できます。
ラベル中の語句、つまりコンパートメントとマーキングは、ともに label_encodings で定義されている正しい語句でなければなりません。語句には空白文字や句読点文字を含めることができます。ただし、それらの文字がその目的に使われる旨を label_encodings で定義している場合に限ります。
語句は、短形式でも長形式でも指定できます。語句を記述する順序は問いませんが、左から順番に処理されることに注意してください。つまり、矛盾する組み合わせの語句を指定した場合には、いちばん右に記述したものが有効となります。
プラスおよびマイナスの符号を使って既存レベルの内容を変更できます。語句に対応したコンパートメントやマーキングを、プラスは有効に、マイナスは無効にします。
CMW ラベルは、文字表現で以下の形式で表わされます。
{ information label } { [sensitivity label] } |
* |
Trusted Solaris 7 では、情報ラベル (IL) は使用しません。
中括弧 ({ }) で囲まれた項目は省略可能です。冒頭および終端の空白文字は無視されます。複数の項目を記述する場合には、空白、タブ、コンマ、またはスラッシュ (/) で区切ります。
アスタリスク (*) は特別な意味を持ち、 CMW ラベルで SL を IL と同一の値に設定します。
CMW ラベルの情報ラベル部と機密ラベル部の両方を設定します。Trusted Solaris 7 では、情報ラベル (IL) は使用しません。
シンボリックリンクのラベルを設定します。
CMW ラベルの情報ラベル部を設定します。
CMW ラベルの機密ラベル部を設定します
次の属性の説明については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
属性タイプ | 属性値 |
---|---|
使用条件 | SUNWtsu |
コマンド行では、1 つの語句だけから成るラベルを指定する場合を除き、ラベル全体を二重引用符で囲みます。引用符がないと、空白の次の文字または語句は、新たな引数として解釈されます。1 つの語句から成るラベルの場合でも、その中に [ と ] の特殊文字が含まれていれば、引用符で囲みます。引用符がないと、シェルはファイル名の代入と解釈してしまいます。
% setlabel -i "C A B" somefile % setlabel -s SECRET somefile % setlabel -s "[SECRET]" somefile |
ラベルの内容は大文字でも、小文字でも、両者を混在させてもかまいません。ラベル中に複数の項目を記述する場合には、空白、タブ、コンマ、スラッシュ (/) のいずれかで区切ります。それ以外の文字や記号は区切り文字とは見なされません。
% setlabel "CONFIDENTIAL[ts a b]" somefile % setlabel "confidential[ts,a,b]" somefile % setlabel "confidential[ts/a b]" somefile |
CMW ラベルを完全に指定する場合には、始めに IL を記述し、次に SL を大括弧で囲んで記述します。
information label[sensitivity label] |
SL を設定するコマンドオプションにより SL を記述する場合、大括弧は必要ありません。
% setlabel -s " TOP SECRET A B" somefile |
somefile の SL を SECRET A
に設定する
example% setlabel [Secret a] somefile |
somefile の SL 中のコンパートメント B を有効にする
example% setlabel -s +b somefile |
somefile の SL 中のコンパートメント A を無効にする
example% setlabel -s -- -A somefile |
既存ラベルの内容を追加または削除する場合で、ラベルの先頭文字がハイフン (-) のとき、その前に二重ハイフン (--) を指定する必要があります。このとき二重ハイフンは、オプションを示す -i -s -h のいずれかの直後でなければなりません(使用例を参照)。
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