Trusted Solaris は、メモリーやディスク領域など、ユーザーがアクセスできるオブジェクトを再使用の前に自動クリア (消去) することによって、機密情報が不用意に漏洩しないようにします。システム上のプロセスは、メモリーやディスク領域などのオブジェクトに対し、割り当て、割り当て解除、再使用といった処理を絶え間なく実行します。オブジェクトが再使用される前に機密データを消去し損ねると、不適当なユーザーにデータが漏洩してしまう恐れがあります。Trusted Solaris は、デバイスの割り当てを解除し、ユーザーがアクセスできるオブジェクトをすべてクリアしたうえで、再びそれらをプロセスに割り当てます。ただし、フロッピーディスクや磁気テープなどの取り外し可能な記憶媒体については、他のユーザーにアクセスされる前にユーザー自身がクリアしておく必要があります。