『Trusted Solaris 7 のインストールと構成 (Sun Enterprise 10000 版)』では、Sun EnterpriseTM 10000 に Trusted Solaris 7 をインストールし、構成する方法を説明します。
このマニュアルは、オペレーティングシステムソフトウェアの設定と構成を担当するシステム管理者、およびシステムで各ユーザーが実行できる作業を決定するセキュリティ管理者を対象とします。システム管理者は、Sun Enterprise 10000 サーバーと Trusted Solaris 7 オペレーティング環境のインストールおよび操作について十分な知識を持っていることを前提とします。セキュリティ管理者は、サイトのセキュリティ方針を熟知している必要があります。
このマニュアルは、次のように構成されています。
第 1 章「Sun Enterprise 10000 上の Trusted Solaris 7」では、Sun Enterprise 10000 での Trusted Solaris 7 の使用について概要を説明します。サポートされるソフトウェア構成、Solaris 7 と Trusted Solaris 7 の機能的な違いを取り上げ、サポートされる構成の具体例を 2 つ示します。
第 2 章「SSP への Trusted Solaris 7 環境のインストールと構成」では、Trusted Solaris SSP となるワークステーションに Trusted Solaris オペレーティング環境をインストールし、構成する方法を説明します。既存の Solaris SSP 3.1 および SSP 3.1.1 環境を残して SSP ネットワークを構成する方法も説明します。また、SSP マニュアルページ用 AnswerBook2 サーバーのインストールについても説明します。この章の手順は、『Sun Enterprise 10000 SSP 3.1.1 Installation and Release Notes』(805-7521-10) (英語版のみ) にある手順を置き換えるものです。
第 3 章「Trusted Solaris SSP 3.1.1 のインストールと構成」では、Trusted Solaris オペレーティング環境を実行する SSP に Trusted Solaris SSP 3.1.1 をインストールし、構成する方法を説明します。SSP 3.1 または SSP 3.1.1 環境を復元する方法、より安全な管理機能を実現するための Trusted Solaris の設定方法も説明します。この章の手順は、『Sun Enterprise 10000 SSP 3.1.1 Installation and Release Notes』(805-7521-10) (英語版のみ) にある手順を置き換えるものです。
第 4 章「Sun Enterprise 10000 ドメイン上の Trusted Solaris 7」では、Sun Enterprise 10000 ドメインに Trusted Solaris 7 オペレーティング環境をインストールし、構成する方法を説明します。この章の手順は、『Solaris 7 8/99 Sun Hardware Platform Guide』(806-1117-10) (英語版のみ) の「Solaris 7 8/99 on the Sun Enterprise 10000 Server」にある手順を置き換えるものです。
第 5 章「Sun Enterprise 10000 サーバー上の Trusted Solaris Alternate Pathing 2.2」では、Sun Enterprise 10000 に Trusted Solaris Alternate Pathing 2.2 をインストールする方法を説明します。この章の手順は、『Solaris 7 8/99 Sun Hardware Platform Guide』(806-1117-10) (英語版のみ) の「Alternate Pathing 2.2 on the Sun Enterprise 10000 Server」にある手順を置き換えるものです。
Sun Enterprise 10000 のインストールおよび構成を行うとき、次のマニュアルを必要に応じて参照してください。
『Sun Enterprise 10000 System Hardware Installation and De-Installation Guide』(805-4651-11、Revision A、July 1998) (英語版)
Trusted Solaris Supplemental Software CD の Docs ディレクトリに、SSP 3.1.1、AP 2.2、および動的再構成 (Dynamic Reconfiguration) 用の Solaris マニュアルの PostScript 版があります。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P-1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
¥ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define ¥ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。