現在の SSP 環境を残したい場合は、既存の SSP をバックアップする必要があります。Solaris SSP 3.1 または SSP 3.1.1 システムで ssp_backup コマンドを使用してバックアップファイルを作成する必要があります。SSP 3.0 バックアップファイルは、Trusted Solaris SSP 3.1.1 上に復元できません。新しいシステムを使用する場合、または Trusted Solaris のインストール後に SSP 環境を復元するつもりがない場合は、バックアップファイルを作成する必要はありません。
現在使用中の SSP ソフトウェアのバージョンを調べる方法は、使用している SSP マニュアルを参照してください。
SSP バックアップファイルのサイズは、/var/opt/SUNWssp/ ディレクトリ内の adm、data、etc、ict、および .ssp_private ディレクトリの内容に応じて約 4 メガバイトから 80 メガバイト以上まで考えられます。du(1M) コマンドを使用して、バックアップファイルに必要なディスク容量を見積もることができます。/var/opt/SUNWssp/adm ディレクトリから不要なメッセージやログファイルを削除し、それから ssp_backup を起動してください。
メイン Solaris SSP で、スーパーユーザーとしてログインし、バックアップファイルを作成します。
ssp_backup コマンドを実行します。
ssp# /opt/SUNWssp/bin/ssp_backup target_directory |
target_directory で指定するディレクトリは必ず存在しなければなりません。このディレクトリに、バックアップファイル ssp_backup.cpio が作成されます。ssp_backup を実行した後は、インストール手順を完了し SSP 環境を復元するまで、Sun Enterprise 10000 環境のドメイン状態や各種ボードの電源状態などに変更を加えないでください。
/target_directory/ssp_backup.cpio ファイルを安全な場所に保管します。
このファイルは Trusted Solaris SSP 3.1.1 のインストール時に、シングル SSP システムで SSP 環境を復元するため、またはデュアル SSP システムの SSP 間で SSP 環境の同期をとるために使用することになります。
インストールの前に、ufsdump(1M) を使用して SSP をバックアップすることもお勧めします。ssp_backup では SSP 構成情報のみバックアップしますが、ufsdump を使用すると SSP 上のすべてのファイルをバックアップできます。ディスク障害が発生したとき、このバックアップを使用して SSP を復元できます。