Remote Agent のインストールスクリプトは、対象マシンのオペレーティングシステムに固有のものです。これらのステップは、対象マシン上で使用されている各オペレーティングシステムに合わせて行う必要があります。
対象マシンは、次の要件を満たす必要があります。
UNIX ユーティリティ sshd が実行されており、ソースマシンに対して直接 IP 接続を確立できる
hostname UNIX コマンドをサポートしている必要がある。リモートマシンのインストールスクリプトがこのコマンドを呼び出します。Remote Agent は、hostname コマンドが返すホスト名の IP アドレスで待機するように構成する必要があります。
実行時には、UNIX ユーティリティ ssh と scp が Master Server マシンにインストールされ、パス内に存在している必要があります。
リモートインストールプログラムは、環境変数を使用して Remote Agent のインストールと構成を行います。この環境変数は、パラメータファイルまたはコマンド行に指定するか、または、インストールスクリプトが提供するデフォルト値を使用します。以下に、必須の環境変数とデフォルト値を示します。
CR_RA_CTYPE=raw – Remote Agent は、暗号化を行わずに Master Server または Local Distributor に接続する。この変数には、ほかに ssh と ssl があります。
CR_RA_SUID=y – setuid root 権限を使用して Remote Agent をインストールする。値 yes を指定するには、インストールスクリプトをスーパーユーザー (root) で実行する必要があります。
CR_RA_INSTALLER_HOSTS=host1,host3.enterprise.com,10.10.0.207 – ホスト名をコマンドライン上または環境変数に指定しないと、インストールスクリプトはエラーを生成して終了する
Master Server マシンで、インストールスクリプトにアクセスします。
CD からインストールしている場合は、該当する CD を挿入します。
Solaris OS、SPARC サーバーに Remote Agent をインストールする場合は、N1 Grid Service Provisioning System 5.0: Solaris, SPARC CD を挿入します。
Solaris OS、x86 サーバーに Remote Agent をインストールする場合は、N1 Grid Service Provisioning System 5.0: Solaris, x86 CD を挿入します。
IBM AIX または Red Hat Linux に Remote Agent をインストールする場合は、N1 Grid Service Provisioning System 5.0: IBM-AIX, Red Hat Linux CD を挿入します。
ダウンロードしたイメージからインストールする場合は、そのイメージが保存されているディレクトリに移動します。
スクリプトが置かれている場所 (ソフトウェア CD 上のディレクトリまたはダウンロードしたイメージ内のディレクトリ) に移動します。
% cd /script-directory |
script-directory には、次に示す値の 1 つを指定します。
solaris_sparc
solaris_x86
aix
linux
インストールスクリプトを Master Server にコピーします。
% cp cr_ra_opsystem_5.0.sh N1SPS5.0-MasterServer-home/server/bin |
N1SPS5.0-MasterServer-home は、Master Server をインストールしたディレクトリです。opsystem には、次に示す値のどれかを指定します。
solaris_sparc – Solaris OS を使用している SPARC ベースのハードウェアに Remote Agent をインストールする
solaris_x86 – Solaris OS を使用している x86 ベースのハードウェアに Remote Agent をインストールする
aix – IBM AIX に Remote Agent をインストールする
linux – Red Hat Linux に Remote Agent をインストールする
スクリプトが置かれているディレクトリへ移動します。
% cd N1SPS5.0-MasterServer-home/server/bin |
N1SPS5.0-MasterServer-home には、Master Server をインストールしたディレクトリを指定します。
インストールスクリプトに構成情報をどのように提供するかを決定します。
新しいパラメータファイルを作成するか、あるいは N1 Grid Service Provisioning System 5.0 によってインストールされたサンプルパラメータファイルを編集する。Master Server をインストールする際に、パラメータファイルがインストールされます。このファイルには、N1SPS5.0-MasterServer-home/server/bin/cr_ra_remote_params.sh という名前が付けられます。このファイル内に指定されているデフォルト値を使用することも、あるいはファイルを編集してカスタム値を追加することもできます。使用するパラメータファイルを新たに作成することもできます。サンプルパラメータファイルの内容は、「Solaris OS、Red Hat Linux、IBM AIX システムの Remote Agent パラメータファイル (サンプル)」に挙げられています。パラメータファイルは、実行可能なファイルでなければなりません。
環境変数を設定する
% export CR_RA_INSTALLER_USER=username % export CR_RA_INSTALLER_WORKDIR=/working_directory % export CR_RA_INSTALLER_LEAVEFILES=yes_or_no % export CR_RA_INSTALLER_HOSTS=hostnames.enterprise.com,10.10.0.207 |
リモートインストールを開始します。
% cr_ra_remote.sh -paramfile path-to-file/parameters-file.sh –f cr_ra_opsystem_5.0.sh hostnames |
cr_ra_opsystem_5.0.sh には、N1 Grid Service Provisioning System 5.0 CD または ダウンロードしたイメージからコピーしたインストールスクリプトを指定します。
path-to-file/parameters-file には、構成情報を取得するためにインストールプログラムが使用するパラメータファイルのパスと名前を指定します。環境変数を設定する場合と、インストールスクリプトにデフォルト値を使用させる場合は、パラメータファイルを指定する必要はありません。
hostnames は、インストール先となるマシンのホスト名です。ホスト名はスペースで区切ってください。パラメータファイル内で、または環境変数として CR_RA_INSTALLER_HOSTS パラメータにホスト名を指定した場合は、コマンド行でホスト名を指定する必要はありません。コマンド行でホスト名を指定すると、それらのホストにインストールされ、CR_RA_INSTALLER_HOSTS パラメータに指定したホストにはインストールされません。
ログファイルの場所を記録します。
インストールプログラムは、ログファイルが作成されていることと、そのログファイルの場所を表示します。あとで確認できるように、このファイルの場所をメモに記録しておいてください。
リモートマシンのパスワードを求めるメッセージが表示された場合は、そのパスワードを指定してください。
インストールスクリプトは、リモートマシン上にログファイルを生成します。