N1 Grid Service Provisioning System 5.0 コマンド行インタフェース (CLI) リファレンスマニュアル

第 3 章 cdb:コンポーネントを管理する CLI コマンド

この章では、コンポーネントとチェックインジョブの管理に必要なコマンドについて説明します。

cdb コマンドの概要

以下に、コンポーネント管理のための CLI コマンドセットを示します。

表 3–1 コンポーネント管理のための CLI コマンドセット

CLI 接頭辞 

コマンドセットの説明 

cdb.c 

コンポーネントを管理するためのコマンド 

cdb.ic 

インストール済みコンポーネントの情報を取得するためのコマンド 

cdb.vs 

変数設定オブジェクトを管理するためのコマンド 

cdb.ssr 

システムサービス ref オブジェクトを管理するためのコマンド 

cdb.ctr 

コンポーネントタイプの ref オブジェクトを管理するためのコマンド 

cdb.rsrc 

閲覧可能なコンポーネントを管理するためのコマンド 

cdb.cj 

コンポーネントチェックインジョブを制御/監視するためのコマンド 

この章では、コマンドセットごとに、すべてのコマンドについて説明します。

cdb.c:コンポーネントの管理

cdb.c コマンドでは、一般的なコンポーネント管理処理を行うことができます。

表 3–2 コンポーネントを管理する CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.c.ci 

閲覧不可のコンポーネントおよびコンポーネントモデルをチェックインする 

cdb.c.co 

コンポーネントをチェックアウトする 

cdb.c.la 

すべてのコンポーネントの全バージョンを一覧表示する 

cdb.c.lo 

コンポーネントの詳細情報を一覧表示する 

cdb.c.lv 

コンポーネントの全バージョンを一覧表示する 

cdb.c.mod 

コンポーネントを変更する 

cdb.c.mv 

コンポーネントを移動する、または名前を変更する 

cdb.c.sc 

コンポーネントに 1 つ以上のカテゴリを割り当てる 

cdb.c.sh 

コンポーネントを表示する、または非表示にする 

cdb.c.del 

コンポーネントを削除する 

cdb.c.ci

特定のコンポーネントをチェックインするには、cdb.c.ci コマンドを使用します。このコマンドは、必ず以下のシナリオで使用します。

表 3–3 cdb.c.ci コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

path 

[R] 

InputStreamWrapper 

XML コンポーネント定義の場所 

major 

[O] 

ブール型 

新しいメジャーバージョンとしてチェックインするかどうか。デフォルトは false 

import 

[O] 

ブール型 

変数設定をインポートするかどうか。デフォルトは true 

hidePrev 

[O] 

ブール型 

古いコンポーネントを非表示にするかどうか。デフォルトは true 

result 

コンポーネント 

新しいコンポーネント 

cdb.c.co

このコマンドは、コンポーネントをチェックアウトし、指定されたコンポーネントを XML 書式で出力します。

表 3–4 cdb.c.co コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

comp 

[R] 

ComponentID 

表示するコンポーネント XML の ID 

result 

コンポーネント 

XML 書式で出力されたコンポーネント 

cdb.c.la

このコマンドは、すべてのコンポーネントの全バージョンを一覧表示します。

表 3–5 cdb.c.la コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

sh 

[O] 

ブール型 

非表示のコンポーネントを表示するかどうか。デフォルトは false 

cat 

[O] 

CategoryID 

適用するカテゴリフィルタ。デフォルトは「all」 

folderID 

[O] 

FolderID 

親フォルダ ID。デフォルトはルートフォルダ (NM: /)  

flatView 

[O] 

ブール型 

結果をフラットビューで表示するかどうか。デフォルトは true 

result 

SummaryComponent- Array 

コンポーネント 

cdb.c.lo

このコマンドは、指定されたコンポーネントの詳細を一覧表示します。

表 3–6 cdb.c.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentID 

表示するコンポーネントの ID 

result 

コンポーネント 

コンポーネント 

cdb.c.lv

このコマンドは、指定されたコンポーネントの全バージョンを一覧表示します。

表 3–7 cdb.c.lv コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

comp 

[R] 

ComponentID 

コンポーネント 

result 

SummaryComponent- Array 

コンポーネントの全バージョン 

cdb.c.mod

このコマンドは、コンポーネントを変更し、新しいバージョンのコンポーネントを生成します。

表 3–8 cdb.c.mod コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

comp 

[R] 

ComponentID 

コンポーネント 

label 

[O] 

文字列 

コンポーネントラベル 

desc 

[O] 

文字列 

コンポーネントの説明 

rva 

[O] 

StringArray 

コンポーネントのバージョン。バージョン番号は、推奨バージョンには「#」、デフォルトバージョンには「+」、最新バージョンには「-」を使用する。すべてのコンポーネントで最新バージョンを使用する場合は、この引数を省略する。 

この引数は、複合コンポーネントにのみ適用可能 

hidePrev 

[O] 

ブール型 

古いバージョンを非表示にするかどうか。デフォルトは true 

result 

コンポーネント 

コンポーネント 

cdb.c.mv

このコマンドは、コンポーネントを移動するか、コンポーネントの名前を変更します。

表 3–9 cdb.c.mv コマンドの引数

引数 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentID 

移動する、または名前を変更するコンポーネントの ID 

fullname 

[R] 

文字列 

コンポーネントの新しい完全名 (パス + 名前) 

cdb.c.sc

このコマンドは、コンポーネントにカテゴリセットを関連付けます。

表 3–10 cdb.c.sc コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentID 

影響を受けるコンポーネントの ID 

catIDs 

[R] 

CategoryIDSet 

このコンポーネントに関連付けるカテゴリの ID 

all 

[O] 

ブール型 

全バージョンのコンポーネントを変更するかどうか。デフォルトは false 

cdb.c.sc

このコマンドは、コンポーネントにカテゴリセットを関連付けます。

表 3–11 cdb.c.sc コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentID 

影響を受けるコンポーネントの ID 

catIDs 

[R] 

CategoryIDSet 

このコンポーネントに関連付けるカテゴリの ID 

all 

[O] 

ブール型 

全バージョンのコンポーネントを変更するかどうか。デフォルトは false 

cdb.c.del

このコマンドは、コンポーネントを削除します。

表 3–12 cdb.c.del コマンドの引数

引数 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentID 

削除するコンポーネントの ID 

all 

[O] 

ブール型 

全バージョンのコンポーネントを削除するかどうか。デフォルトは false 

cdb.ic:インストール済みのコンポーネントの管理

cdb.ic コマンドは、すでにホストにインストールされているコマンドの情報を取得します。

表 3–13 インストール済みコンポーネントを管理する CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.ic.lbc 

コンポーネントがインストールされている全ホストを一覧表示する 

cdb.ic.lbh 

特定のホストにインストールされている全コンポーネントを一覧表示する 

cdb.ic.vs.lo 

指定の生成された変数設定オブジェクトの詳細を一覧表示する 

cdb.ic.lbc

このコマンドは、特定のコンポーネントがインストールされている全ホストを一覧表示します。

表 3–14 cdb.ic コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

comp 

[R] 

ComponentID 

コンポーネント ID 

result 

InstalledComponent- BeanArray 

インストール済みコンポーネント 

cdb.ic.lbh

このコマンドは、特定のホストにインストールされている全コンポーネントを一覧表示します。

表 3–15 cdb.ic.lbh コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

host 

[R] 

HostID 

ホスト ID 

cat 

[O] 

CategoryID 

適用するカテゴリフィルタ。デフォルトは all 

result 

 

InstalledComponent- BeanArray 

インストール済みコンポーネント 

cdb.ic.vs.lo

このコマンドは、特定の生成された変数設定オブジェクトの詳細を一覧表示します。

表 3–16 cdb.ic.vs.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

InstalledComponentID 

生成された変数設定を表示するインストール済みコンポーネントの ID 

result 

 

GeneratedVariable- Settings 

生成された変数設定 

cdb.vs:変数設定の管理

cdb.vs コマンドは、コンポーネントの変数設定を管理します。

表 3–17 変数設定を管理する CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.vs.add 

新しい変数設定オブジェクトを追加する 

cdb.vs.del 

変数設定オブジェクトを削除する 

cdb.vs.imp 

あるコンポーネントから別のコンポーネントに変数設定オブジェクトをインポートする 

cdb.vs.la 

特定のコンポーネントの変数設定オブジェクトをすべて一覧表示する 

cdb.vs.lo 

特定の変数設定オブジェクトの詳細を一覧表示する 

cdb.vs.mod 

変数設定オブジェクトを変更する 

cdb.vs.add

このコマンドは、新しい変数設定オブジェクトを追加します。

表 3–18 cdb.vs.add コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

結果 

comp 

[R] 

ComponentID 

コンポーネント 

name 

[R] 

文字列 

新しい名前 

vars 

[R] 

Hashtable 

新しいオーバーライド値 

result 

ComponentVariable- Settings 

新しいコンポーネント変数設定 

cdb.vs.del

このコマンドは、既存の変数設定オブジェクトを削除します。

表 3–19 cdb.vs.del コマンドの引数

引数 

構文 

説明 

vs

[R] 

ComponentVariable- SettingsID 

削除するコンポーネント変数設定の ID 

cdb.vs.imp

このコマンドは、あるコンポーネントから別のコンポーネントへ変数設定をインポートします。

表 3–20 cdb.vs.imp コマンドの引数

引数 

構文 

説明 

src 

[R] 

ComponentID 

変数設定のインポート元コンポーネント 

dst 

[R] 

ComponentID 

変数設定のインポート先コンポーネント 

cdb.vs.la

このコマンドは、特定のコンポーネントのすべての変数設定オブジェクトを一覧表示します。

表 3–21 cdb.vs.la コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

comp 

[R] 

ComponentID 

コンポーネント 

result 

ComponentVariable- SettingsArray 

コンポーネント変数設定 

cdb.vs.lo

このコマンドは、特定の変数設定オブジェクトの詳細を一覧表示します。

表 3–22 cdb.vs.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

vs 

[R] 

ComponentVariable- Settings 

表示するコンポーネント変数設定 

result 

ComponentVariable- Settings 

コンポーネント変数設定 

cdb.vs.mod

このコマンドは、既存の変数設定オブジェクトを変更します。

表 3–23 cdb.vs.mod コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

vs 

[R] 

ComponentVariable- Settings 

コンポーネント変数設定 

name 

[O] 

文字列 

新しい名前 

vars 

[O] 

Hashtable 

新しいオーバーライド値 

result 

ComponentVariable- Settings 

変更後のコンポーネント変数設定 

cdb.ssr:システムサービス ref コマンド

表 3–24 システムサービス ref CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.ssr.add 

システムサービス ref を追加する 

cdb.ssr.mod 

既存のシステムサービス ref を変更する。省略した場合、現在の値が保持される 

cdb.ssr.del 

システムサービス ref を削除する 

cdb.ssr.lo 

システムサービス ref を取得する 

cdb.ssr.la 

すべてのシステムサービス ref を一覧表示する 

cdb.ssr.add

このコマンドは、新しいシステムサービス ref を追加します。

表 3–25 cdb.ssr.add コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

name 

[R] 

文字列 

システムサービス ref 名 

desc 

[O] 

文字列 

システムサービス ref の説明 

icn 

[R] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントの名前 

icv 

[R] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントのバージョン 

icp 

[O] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントのインストールパス 

result 

SystemServiceRef 

新しいシステムサービス ref 

cdb.ssr.mod

このコマンドは、既存のシステムサービス ref を変更します。省略した場合、現在の値が保持されます。

表 3–26 cdb.ssr.mod コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ssr 

[R] 

SystemServiceRef 

ターゲットシステムサービス ref 

name 

[O] 

文字列 

システムサービス ref 名 

desc 

[O] 

文字列 

システムサービス ref の説明 

icn 

[O] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントの名前 

icv 

[O] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントのバージョン 

icp 

[O] 

文字列 

参照先のインストール済みコンポーネントのインストールパス 

result 

SystemServiceRef 

変更後のシステムサービス ref 

cdb.ssr.del

このコマンドは、システムサービス ref を削除します。

表 3–27 cdb.ssr.del コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

SystemServiceRefID 

システムサービス ref の ID 

cdb.ssr.lo

このコマンドは、システムサービス ref を取得します。

表 3–28 cdb.ssr.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

SystemServiceRef 

ターゲットシステムサービス ref 

result 

SystemServiceRef 

システムサービス ref 

cdb.ssr.la

このコマンドは、すべてのシステムサービス ref を一覧表示します。

表 3–29 cdb.ssr.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

result 

SystemServiceRefArray 

システムサービス ref 

cdb.ctr:コンポーネントタイプのコマンド

表 3–30 コンポーネントタイプ ref の CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.ctr.add 

新しいコンポーネントタイプ ref を追加する 

cdb.ctr.mod 

既存のコンポーネントタイプ ref を変更する。省略した場合、現在の値が保持される 

cdb.ctr.del 

コンポーネントタイプ ref を削除する 

cdb.ctr.lo 

コンポーネントタイプ ref を取得する 

cdb.ctr.la 

すべてのコンポーネントタイプ ref を一覧表示する 

cdb.ctr.add

このコマンドは、新しいコンポーネントタイプ ref を追加します。

表 3–31 cdb.ctr.add コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

name 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref 名 

desc 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref の説明 

order 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref の順序 

group

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref グループ 

indentLevel 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプのインデントレベル 

compref 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref 内のコンポーネント ref の名前 

compver 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref 内のコンポーネント ref のバージョン 

result 

ComponentTypeRef 

新しいコンポーネントタイプ ref 

cdb.ctr.mod

既存のコンポーネントタイプ ref を変更します。省略した場合、現在の値が保持されます。

表 3–32 cdb.ctr.mod コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ctr 

[R] 

ComponentTypeRef 

ターゲットのコンポーネントタイプ ref 

name 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref 名 

desc 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref の説明 

order 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref の順序 

group

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref グループ 

indentLevel 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプのインデントレベル 

compver 

[O] 

文字列 

コンポーネントタイプ ref 内のコンポーネント ref のバージョン 

result 

ComponentTypeRef 

変更後のコンポーネントタイプ ref 

cdb.ctr.del

このコマンドは、コンポーネントタイプ ref を削除します。

表 3–33 cdb.ctr.del コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentTypeRefID 

コンポーネントタイプ ref の ID 

cdb.ctr.lo

このコマンドは、コンポーネントタイプ ref を取得します。

表 3–34 cdb.ctr.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

ComponentTypeRef 

ターゲットのコンポーネントタイプ ref 

result 

ComponentTypeRef 

コンポーネントタイプ ref 

cdb.ctr.la

このコマンドは、すべてのコンポーネントタイプ ref を一覧表示します。

表 3–35 cdb.ctr.la コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

result 

ComponentTypeRef- Array 

コンポーネントタイプ ref 

cdb.rsrc:コンポーネントの管理

cdb.rsrc コマンドでは、一般的なコンポーネント管理処理を行うことができます。

表 3–36 コンポーネントを管理する CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.rsrc.ci 

特定のコンポーネントとそのリソースをリポジトリにチェックインする 

cdb.rsrc.cib 

バッチファイルに記載されているすべてのコンポーネントをチェックインする 

cdb.rsrc.co 

指定のコンポーネントをチェックアウトする 

cdb.rsrc.rci 

コンポーネントを再度チェックインする 

cdb.rsrc.showopts 

特定の型でサポートされているチェックインオプションを表示する 

cdb.rsrc.ci

特定のコンポーネントとそのソースオブジェクトをチェックインするには、cdb.rsrc.ci コマンドを使用します。このコマンドは、必ず以下のシナリオで使用します。

cdb.rsrc.ci コマンドの呼び出しは、「チェックインジョブ」と見なされ、チェックインジョブを管理する CLI コマンドで管理されます。たとえば、どの cdb.rsrc.ci コマンドが実行中であるのかを確認する場合は、cdb.cj.la コマンドを実行し、現在のチェックインジョブをすべて一覧表示します。cdb.rsrc.ci から返される compCheckInID 値を cdb.cj.lo の引数に指定して、特定のチェックインジョブのステータス情報を得ることもできます。

表 3–37 cdb.rsrc.ci コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

src 

[R] 

文字列 

チェックインするローカルファイルまたはディレクトリ 

dst 

[R] 

文字列 

チェックインに使用するコンポーネント名 

type 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ 

platform 

[O] 

HostSetID 

コンポーネントのプラットフォーム 

desc 

[O] 

文字列 

コンポーネントの説明 

major 

[O] 

ブール型 

メジャーとマイナーのどちらのバージョン番号を増分するか。デフォルトは false 

config 

[O] 

ブール型 

コンポーネントが構成ファイルであるかどうか。デフォルトは false 

hidePrev 

[O] 

ブール型 

前回のコンポーネントを非表示にするかどうか。デフォルトは true 

includeOwners 

[O] 

ブール型 

所有者情報を含めるかどうか。デフォルトは true 

includeGroups 

[O] 

ブール型 

グループ情報を含めるかどうか。デフォルトは true 

addTo 

[O] 

ブール型 

既存のファイルを全部置き換えて新しいコンポーネントを作成するのではなく、チェックインするファイルを既存のファイルに追加して新しいバージョンのコンポーネントを作成するかどうか。 

hostID 

[O] 

HostID 

ローカルホストの ID 

redun 

[O] 

ブール型 

冗長チェックを適用するかどうか。デフォルトは true 

pickerName 

[O] 

文字列 

使用するコンポーネントピッカーの名前。デフォルトは null (デフォルトピッカー) 

extraOpts 

[O] 

Hashtable 

タイプに追加するオプションの名前と値。extraOpts 引数では、configincludeOwnersincludeGroupsaddToredun は指定できない。これらの値を指定するには、この表に記載されている同等のコマンド行オプションを使用する必要がある

result 

CompCheckInID 

このコンポーネントチェックインジョブの ID 

cdb.rsrc.cib

このコマンドは、「バッチチェックイン」コマンドです。バッチファイルに記載されているすべてのコンポーネントをチェックインします。

表 3–38 cdb.rsrc.cib コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

batchfile 

[R] 

文字列 

チェックインするコンポーネントのリストが記載されたバッチファイルの名前 

haltonerror 

[O] 

ブール型 

true の場合、最初のエラーでバッチ実行が停止する。デフォルトは true 

pwdrelative 

[O] 

ブール型 

true の場合、ユーザーディレクトリからの相対パスが使用される。それ以外の場合は、バッチファイルの格納場所からの相対パスが使用される。デフォルトは false 

result 

文字列 

操作の完了を知らせるメッセージ 

バッチファイルの概要

rsrc.cib は、チェックインするコンポーネントが 1 行に 1 つずつ記載されたバッチファイルを操作します。バッチファイルを利用すると、大量のコンポーネントを 1 回のコマンド実行でチェックインできます。

バッチファイル内の各行は、単一のコンポーネントとしてチェックインされる、ローカルマシン上の単一のコンポーネントに対応しています。各行は、いくつかのフィールドをパイプ (|) で区切った形式になっています。一部のフィールドはオプションで、省略可能です。オプションフィールドを省略する場合も、rsrc.cib が各フィールドを正しく識別できるように、次のフィールドとの間にパイプ (|) を挿入する必要があります。

バッチファイルにはコメントを挿入できます。先頭にシャープ (#) が付いている行がコメント行になります。

以下の表では、バッチファイルの行の構文について説明します。

表 3–39 バッチファイル内の行の構文

内容 

オプション/必須 

ローカルマシン上のコンポーネントの格納場所 

必須 

チェックイン時にコンポーネントに割り当てられる名前 

必須 

コンポーネントタイプ 

必須 

コンポーネントが表すプラットフォーム。「NM: <platform_name>」の書式で、HostSetID と表現される (<platform_name> は表 3–40 に記載されているプラットフォーム名)

オプション 

コンポーネントの説明 

オプション 

このファイルが構成ファイルであるかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは false) 

チェックインに「2.0」のようなメジャーバージョン番号を割り当てるかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは false) 

一番最近のバージョンのコンポーネントを非表示にするかどうかを決めるブール値 

オプション (デフォルトは true) 

アクセス権情報の格納時に所有者情報を含めるかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは true) 

アクセス権情報の格納時にグループ情報を含めるかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは true) 

既存のファイルを全部置き換えて新しいバージョンを作成するのではなく、チェックインするファイルを既存のファイルに追加して新しいバージョンを作成するかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは true) 

このコンポーネントをホストからチェックインする場合、そのホストのホスト ID 

オプション 

冗長チェックを適用するかどうかを示すブール値 

オプション (デフォルトは true) 

使用するピッカーの名前 (オプション。デフォルトは null で、デフォルトピッカーを使用する) 

 

文字列書式で表されたハッシュテーブル。そのタイプのエクスポータでサポートされる追加オプションが含まれている。extraOpts 引数では、以下のブール値は指定できない。

  • ファイルが構成テンプレートであるかどうか

  • 所有者情報を含めるかどうか

  • グループ情報を含めるかどうか

  • チェックインするファイルを既存のファイルに追加するかどうか

  • 冗長チェックを行うかどうか

これらの変数を指定するには、同等のバッチファイル書式オプションを使用します。 

 

以下の表に、バッチファイルの各行の 4 番目のフィールドで、コンポーネントのプラットフォームを指定するために使用できる名前を一覧表示します。

表 3–40 プラットフォームの名前

プラットフォーム名 

説明 

any

N1 Grid Service Provisioning System ソフトウェアでサポートされる任意のプラットフォーム 

AIX - any version

IBM AIX 5.1 または IBM AIX 5.2 

AIX 5.1

IBM AIX 5.1 

AIX 5.2

IBM AIX 5.2 

Solaris - any version

SolarisTM 6、Solaris 7、または Solaris 8 リリース

Solaris 7

Solaris 7 リリース 

Solaris 8

Solaris 8 リリース 

Solaris 9

Solaris 9 リリース 

Solaris 10

Solaris 10 リリース 

Windows 2000 Server

Microsoft Windows 2000 Server 

Red Hat Linux

Red Hat Advanced Server 2.1 

バッチファイル内の行の例

この例では、ローカルファイル home/etc/myfile を、構成ファイルではなく Solaris 7 プラットフォームのコンポーネントタイプファイルとして、「this is my file」という説明とともに、コンポーネント名 mypath/mycomponentname でチェックインします。この場合、バッチファイルに次のような行を入力します。


/home/myfile|mypath/mycomponentname|file|NM:Solaris 7|this is my file

チェックインするファイルが構成ファイルである場合は、行末にブール値のフィールドを追加し、true を指定します。次に例を示します。


/home/myfile|mypath/mycomponentname|file|NM:Solaris 7|this is my file|true 

mycomponent の説明を省略する場合は、この行を次のように変更します (パイプ区切りが 2 つ並んでいる点に注目)。

/home/myfile|mypath/mycomponentname|file|NM:Solaris 7||true

コンポーネントをメジャーバージョン (「2.0」のようなバージョン番号。「1.7」などは不可) としてチェックインするには、メジャーバージョンチェックインのブール値のフィールドに true を追加します。

/home/myfile|mypath/mycomponentname|file|NM:Solaris 7||true |true

チェックイン後も古いコンポーネントを非表示にしない場合は、上の行を次のように変更します (最後のフィールドに false が追加されている点に注目)。

/home/myfile|mypath/mycomponentname|file|NM:Solaris 7||true |true|false

アクセス許可情報を格納するとき所有者情報やグループ情報を含めるかどうかを指定するオプションのブール値にも、これと同じ書式上の規則が適用されます。

バッチファイルの構文

N1 Grid Service Provisioning System ソフトウェアは、バッチファイルの構文解析時に、次の規則を適用します。

呼び出し

テキストファイルを使ったバッチチェックイン処理は、cdb.src.cib コマンドで呼び出します (“cib” は「check in batch (バッチチェックイン)」の頭文字)。


cdb.rsrc.cib -batchfile [batchfile location] [-haltonerror true|false]
[-pwdrelative true|false]

cdb.rsrc.cib コマンドは、コンポーネントのチェックインの前に、ファイルの構文チェックを行います。続いて、チェックインする予定のローカルファイルがすべて揃っていることを確認します。このどちらかのプロセスでエラーを検出した場合、cdb.rsrc.cib はエラーを報告し、実行を停止します。このとき、ブール引数 --haltonerror の設定は考慮されません。

haltonerror 引数

コマンド行にオプションの -haltonerror 引数を指定して (デフォルトは false)、エラーが検出されたファイル以降のファイルのチェックインを停止するかどうかを指定することができます。このブール引数は、cdb.rsrc.cib が予備エラーチェック (前の節で説明済み) を実行したあとのエラーにしか適用されません。

pwdrelative 引数

コマンド行にオプションの -pwdrelative プロビジョン (デフォルトは false) を指定して、バッチファイル内の相対パスの基準を現在の作業ディレクトリにするか (pwdrelative = true)、バッチファイルの格納場所にするか (pwdrelative = false) を指定することができます。

バッチファイル処理

バッチファイル処理は、トランザクション処理ではありません。したがって、バッチファイル処理に失敗したり、処理が途中で停止したりしても、問題の発生以前に正しくチェックインされたコンポーネントは、チェックインされた状態を保持します。これらのコンポーネントのチェックインが取り消されることはありません。

同時に複数のバッチチェックイン処理を行なった場合、その調停は行われません。2 つのバッチチェックイン処理が、同時に実行を開始する同じコンポーネントセットをターゲットにしている場合、一方のバッチファイルの処理が完了するまでもう一方の処理を抑制することはできません。近似タイミングにより、両方のバッチファイルが交互に処理されます。

cdb.rsrc.co

このコマンドは、指定されたコンポーネントをチェックアウトし、リポジトリからローカルマシンへコピーを転送します。

表 3–41 cdb.rsrc.co の引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

src 

[R] 

文字列 

転送するコンポーネントの名前 

[R] 

文字列 

コンポーネントのバージョン 

dst 

[R] 

文字列 

コンポーネントを配置する場所 

result 

文字列 

操作の完了を知らせるメッセージ 

cdb.rsrc.rci

このコマンドは、コンポーネントを再度チェックインします。チェックインジョブへの割り込みが発生した場合は、このコマンドを使って再度チェックインします。このとき、チェックインするコンポーネントのバージョン番号を人為的に大きくする必要はありません。

表 3–42 cdb.rsrc.rci コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID

[R] 

ComponentID 

再度チェックインするコンポーネントの ID 

result 

CompCheckInID 

結果のチェックインジョブの ID 

cdb.rsrc.showopts

このコマンドは、特定のコンポーネントタイプでサポートされるチェックインオプションを表示します。

表 3–43 cdb.rsrc.showopts コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

type 

[R] 

文字列 

コンポーネントタイプ 

result 

BrowserInfo[] 

エクスポータでサポートされるコンポーネントピッカーの名前とオプション 

cdb.cj:チェックインジョブの管理

コンポーネントをチェックインすると、チェックインジョブが生成されます。チェックインジョブは、コンポーネントが完全にリポジトリに格納され、バージョン番号を割り当てられた時点で完了します。cdb.cj コマンドでは、チェックインジョブを制御または監視することができます。

表 3–44 チェックインジョブの管理と監視のための CLI コマンド

コマンド 

説明 

cdb.cj.la 

すべてのチェックインジョブを一覧表示する 

cdb.cj.lo 

チェックインジョブのステータスと詳細を一覧表示する 

cdb.cj.stop 

チェックインジョブを停止する 

cdb.cj.la

このコマンドは、チェックインジョブを一覧表示します。チェックインジョブとは、HTML ユーザーインタフェースや、rsrc.ci のような CLI チェックインコマンドでチェックインされるコンポーネントのことです。このコマンドで一覧表示されるのは、現在アクティブなすべてのジョブと、最近完了したジョブ 20 個です。

表 3–45 cdb.cj.la コマンドの結果

結果 

構文 

説明 

result 

CompCheckInId[] 

チェックインジョブ ID のリスト 

cdb.cj.lo

このコマンドは、指定されたチェックインジョブのステータスと詳細を表示します。ジョブの指定には、compCheckInID を使用します。この値は、コンポーネントのチェックイン時に cdb.rsrc.ci から返されます。

表 3–46 cdb.cj.lo コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

compCheckInID 

チェックインジョブの ID 

result 

compStatus 

指定されたチェックインジョブ 


注 –

このコマンドには、チェックインジョブの ID を指定する必要があります。このため、コマンド引数として「NM:」の書式で ID を指定することはできません。 compCheckInId の構文の詳細については、付録 A 「入力タイプ」を参照してください。


cdb.cj.stop

このコマンドは、指定されたチェックインジョブを停止します。

表 3–47 rsrc.cj.stop コマンドの引数と結果

引数/結果 

構文 

説明 

ID 

[R] 

CompCheckInID 

チェックインジョブの ID 

result 

CompStatus 

指定されたチェックインジョブ 


注 –

このコマンドには、チェックインジョブの ID を指定する必要があります。このため、コマンド引数として「NM:」の書式で ID を指定することはできません。 CheckInJobID の構文の詳細については、付録 A 「入力タイプ」を参照してください。