この章では、N1 Grid Service Provisioning System (N1 Grid SPS) を使用した Oracle App Server 10g アプリケーションのプロビジョニングに関する一般的な情報を提供します。この章では、次の内容について説明します。
N1 Grid SPS ソフトウェアは、Oracle App Server 10g を即座にサポートするための高度な機能を備えています。ユーザーは、Oracle App Server 10g のインフラストラクチャーやアプリケーションをプロビジョニングするとともに、既存のインストールシステムをブラウズしてインストール済みのアプリケーションをエクスポートおよびインポートすることができます。Oracle App Server 10g サポートは、N1 Grid SPS 環境に読み込まれる Java Archive (JAR) ファイルにパッケージ化されています。Oracle App Server 10g プラグインは、Oracle 10g アプリケーションサーバーと互換性のある Oracle アプリケーションを配備できます。
Oracle App Server 10g プラグインでは、主な機能として次のことができます。
Oracle App Server のインフラストラクチャーと、OC4J インスタンス と呼ばれる、その Java 2 Platform, Enterprise Edition (J2EETM) コンテナをインストールする。
Oracle アプリケーションを EAR (Enterprise Archive) および WAR (Web Archive) の形式で Oracle App Server の J2EE コンテナにインストールする。
次の Oracle トポロジをインストールする。
J2EE スタンドアロンアプリケーションサーバー。これには HTTP サーバー、J2EE、および Web Cache モジュールを含みます。
エンタープライズ J2EE。Oracle Application Server コンポーネントを複数のコンピュータや層に分散したトポロジです。分散トポロジでは、性能や可用性を高めるために各層のコンピュータの数を増やすことができます。その場合でも、ほかの層のコンピュータに影響を及ぼすことはありません。
エンタープライズビジネスインテリジェンス (BI)。J2EE アプリケーションをサポートするだけでなく、Business Intelligence および Forms 中間層のコンポーネントを使用するアプリケーションをもサポートするトポロジです。
エンタープライズポータルおよびワイヤレス。J2EE アプリケーションをサポートするだけでなく、Portal および Wireless 中間層のコンポーネントを使用するアプリケーションをもサポートするトポロジです。
既存の Oracle App Server からクラスタを作成する。
OC4J コンテナを作成する。
OC4J コンテナをクラスタに追加する。
OC4J コンテナを Oracle Application Server のクラスタ管理から削除する。
OC4J コンテナを削除する。
App Server を起動する。
OC4J コンテナの App Server Management を停止する。
ファイルシステム (既存の Oracle App Server にあるファイルシステムを含む) をブラウズして Oracle 10g アプリケーションを探し、それらのアプリケーションを N1 Grid SPS Master Server (MS) にエクスポートする。アプリケーションをエクスポートすると、一連の N1 Grid SPS コンポーネントが作成されます。これによって、ユーザーは、そのアプリケーション用のアーカイブ設定を表示したり、オプションとして更新することができます。
アプリケーションを Oracle App Server システムに配備する。
このプラグインは Oracle Application Server の準備を助けるためのものであるため、このサーバーのインスタンスを実行できるシステムが必要です。詳細は、『Oracle Application Server Quick Installation and Upgrade Guide 10g (9.0.4)』のセクション 2 の説明を参照してください。ほとんどの場合、システムの設定には次の条件があれば十分です。
900 Mhz UltraSPARC III 以上。
SolarisTM 9 update 7 またはそれ以降のソフトウェア。
使用するアプリケーションサーバー構成の種類と数に依存。詳細については、『Oracle Application Server Performance Guide』を参照してください。
oracle ユーザーのホームディレクトリとして 10G バイト以上のディスク容量。
1G バイト以上のスワップ領域。
プラグインを使用するためには、Oracle App Server 10g ソフトウェアの知識が必要です。この製品に関するそのほかの情報については、次の Oracle 情報を参照してください。