Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイドおよびリリースノート(Solaris Plug-In 3.0)

第 3 章 Solaris プラグインのインストールと構成

この章では、次の項目について説明します。

Solaris プラグインの取得

Solaris プラグインは、N1 Service Provisioning System ソフトウェアのプラグインとしてパッケージ化されています。プラグインは、JavaTM アーカイブ (JAR) ファイルにパッケージ化されています。Solaris プラグインのプラグインファイルは、Sun N1 Service Provisioning System 5.1 Supplement CD または Sun Download Center から入手できます。

Solaris プラグインは、2 つの異なる JAR ファイルからインポートして入手できます。状況に応じて、適切なファイルを選択してください。

Solaris プラグインの N1 Service Provisioning System への追加

指定のプラグインを N1 Service Provisioning System に通知するには、マスターサーバーにプラグインをインポートする必要があります。旧バージョンの Solaris プラグインがすでにインストールされている場合は、新しいプラグインにアップグレードする必要があります。

Procedureブラウザインタフェースを使用して Solaris プラグインをインポートする

プラグインのインポートまたはアップグレードは、次の手順で行います。詳細は、『Sun N1 Service Provisioning System 5.1 システム管理者ガイド』の第 5 章「プラグインの管理」を参照してください。


注意 – 注意 –

Solaris プラグイン 3.0 は、Sun N1 Service Provisioning System 5.1 環境で動作します。ほかの N1 Service Provisioning System バージョンには、Solaris プラグイン 3.0 をインポートしないでください。


手順
  1. ブラウザインタフェースのメインウィンドウの「Administrative」セクションで、「Plug-ins」をクリックします。

  2. 「Plug-ins」ページの「Action」列で、「Import」をクリックします。

  3. JAR ファイルをダウンロードした場所に移動します。

    • Solaris プラグインを初めてインポートする場合は、com.sun.solaris_3.0.jar ファイルを選択します。

    • Solaris プラグインの旧バージョンをインポート済みの場合は、com.sun.solaris_2.0_3.0.jar ファイルを選択します。

  4. 「Continue to Import」ボタンをクリックします。

    インポートが正常に完了すると、プラグインの詳細ページが表示され、プラグインが提供するオブジェクトに関する情報が示されます。

ProcedureCLI を使用して Solaris プラグインをインポートする

コマンド行を使用し、プラグインのアーカイブファイルをインポートすることも可能です。

手順

    CLI からプラグインファイルをインポートするには、次のように入力します。


    % cr_cli -cmd plg.p.add -path plugin-filename -u username -p password
    
    • Solaris プラグインを初めてインポートする場合は、plugin-filenamecom.sun.solaris_3.0.jar になります。

    • Solaris プラグインの旧バージョンをインポート済みの場合は、plugin-filenamecom.sun.solaris_2.0_3.0.jar になります。

アップグレード関連の考慮事項

既存のローカルゾーンのアップグレード

Sun N1 Service Provisioning System 5.1 にマスターサーバーを移行して Solaris プラグイン 3.0 をインポートしたあとで Sun N1 Service Provisioning System 5.0 内の Solaris プラグインを使用してグローバルゾーンとローカルゾーンを作成した場合には、これらのゾーンをアップグレードする必要があります。この作業が終わると、Solaris プラグイン 3.0 を使用して、アップグレードされたゾーンを制御できます。

Procedureグローバルゾーンをアップグレードする

手順
  1. ブラウザインタフェースのメインウィンドウにある「Common Tasks」セクションで、 Sun Solaris アイコンをクリックします。

  2. 「Solaris Containers: Create and Manage」リンクをクリックします。

  3. 「Reference Components」リストで、/com/sun/solaris/container_util をクリックします。

  4. 「Component Procedures」リストで、「install:default」の横にある「Run action」をクリックします。

  5. 「Run Details」ページで、アップグレードするグローバルゾーンターゲットホストを選択します。

  6. 「Run Plan (includes preflight)」ボタンをクリックします。

Procedure稼働中のローカルゾーンをアップグレードする

稼働中のローカルゾーンをアップグレードするには、次の手順を使用します。

始める前に

Sun N1 Service Provisioning System 5.1 に移行したあと、リモートエージェントをアップグレードします。操作方法については、『Sun N1 Service Provisioning System 5.1 インストールガイド』「リモートエージェントとローカルディストリビュータのアップグレード」を参照してください。

手順
  1. ブラウザインタフェースのメインウィンドウにある「Common Tasks」セクションで、 Sun Solaris アイコンをクリックします。

  2. 「Solaris Containers: Create and Manage」リンクをクリックします。

  3. 「Component Procedures」リストで、「markOnly:install」の横にある 「Run action」をクリックします。

  4. アップグレードするローカルゾーンをインストールするターゲットグローバルゾーンホストを選択します。

  5. 「Plan Variables」設定から、ローカルゾーンのホスト名を選択します。

    目的のローカルゾーン名がない場合は、ゾーン名を追加できます。ゾーン名を追加するには、次の手順を実行します。

    1. プランの変数設定テーブルから「Select From List」をクリックします。

    2. 「Variable Setting」ウィンドウから「Create Set」をクリックします。

    3. 「New Set Name」フィールドで、ゾーンセット名を入力します。

    4. 「Zone Name」プロンプトの横にあるボックスをクリックし、ゾーン名を入力します。


      注 –

      ローカルゾーンの作成時は、ゾーン名はネットワークのゾーンホスト名になります。ゾーンホスト名は、一致する利用可能なローカルネットワーク IP アドレスを解決します。


  6. 「Run Plan (includes preflight)」ボタンをクリックします。

  7. ブラウザインタフェースのメインウィンドウにある「Common Tasks」セクションで、 Sun Solaris アイコンをクリックします。

  8. 「Solaris Containers: Create and Manage」リンクをクリックします。

  9. 「Component Procedures」リストで、「activate」の横にある「Run action」をクリックします。

  10. 「Plan Details」ページの「Current Installations」リストで、有効にするローカルゾーンを選択します。

  11. 「Run Selected Installations」ボタンをクリックします。

Procedure稼働していないローカルゾーンをアップグレードする

停止されているローカルゾーンをアップグレードするには、次の手順を使用します。

手順
  1. ブラウザインタフェースのメインウィンドウにある「Common Tasks」セクションで、 Sun Solaris アイコンをクリックします。

  2. 「Solaris Containers: Create and Manage」リンクをクリックします。

  3. 「Component Procedures」リストで、「attach:install」の横にある「Run action」をクリックします。

  4. アップグレードするローカルゾーンをインストールするターゲットグローバルゾーンホストを選択します。

  5. 「Plan Variables」設定から、ローカルゾーンのホスト名を選択します。

    目的のローカルゾーン名がない場合は、ゾーン名を追加できます。ゾーン名を追加するには、次の手順を実行します。

    1. プランの変数設定テーブルから「Select From List」をクリックします。

    2. 「Variable Setting」ウィンドウから「Create Set」をクリックします。

    3. 「New Set Name」フィールドで、ゾーンセット名を入力します。

    4. 「Zone Name」プロンプトの横にあるボックスをクリックし、ゾーン名を入力します。


      注 –

      ローカルゾーンの作成時は、ゾーン名はネットワークのゾーンホスト名になります。ゾーンホスト名は、一致する利用可能なローカルネットワーク IP アドレスを解決します。


  6. 「Run Plan (includes preflight)」ボタンをクリックします。

    プロビジョニングシステムにより、ローカルゾーンが 2.0 バージョンから 3.0 バージョンにアップグレードされます。


    注 –

    ローカルゾーンを有効にするには、「activate Component Procedure」を実行します。


旧バージョンコンポーネントへのアクセス

新バージョンのプラグインにアップグレードすると、プラグインの「Common Tasks」ページは新しいプラグインバージョンでインストールされたコンポーネントに対するリンクを表示するように更新されます。この機能を使用すると、最新の機能と改善された機能を含むコンポーネントを簡単に確認できます。古い機能に依存するコンポーネントは「Common Tasks」ページからリンクされません。

Procedure旧バージョンのコンポーネントにアクセスする

以前にインストールしたコンポーネントが見つからない場合、そのコンポーネントは旧バージョンのプラグインから作成された可能性があります。旧バージョンのコンポーネントの確認または作業を行うには、次の手順に従います。

手順
  1. 「Common Tasks」ページで、該当するコンポーネント作業をクリックします。

    「Component Detail」ページが表示されます。

  2. 「Component Details」ページで、「Version History」をクリックします。

    コンポーネントとバージョンの一覧が表示されます。

  3. 該当するリンクをクリックします。

    • コンポーネントによる作業を行うには、バージョン番号、または使用するコンポーネントに適用される詳細リンクをクリックします。

    • コンポーネントがインストールされている場所を確認するには、「Where Installed」をクリックします。

環境に応じたソリューションのカスタマイズ

マスターサーバーから Solaris ゾーンを配備する前に、マスターサーバーの config.properties ファイルを修正する必要があります。

Procedureconfig.properties ファイルをカスタマイズする

手順
  1. マスターサーバーでテキストエディタを使用し、config.properties ファイルを開きます。

    マスターサーバーの構成ファイルは、デフォルトでは次のディレクトリに格納されています。/opt/SUNWn1sps/N1_Grid_Service_Provisioning_System_5.0/server/config

  2. config.properties ファイルに次の行を追加します。

    config.allowSessionIDOnHosts=masterserver 
              pe.defaultPlanTimeout=6000  

    config.allowSessionIDOnHosts 変数により、プラグインは N1 Service Provisioning System リモートエージェントとコマンド行インタフェース (CLI) を通じてマスターサーバーと通信できます。

    デフォルトでは、プランのタイムアウト値は1800 秒すなわち 30 分に設定されています。古いハードウェア上でプランを実行している場合などは、プランが完了するまでに 30 分以上必要になることもあります。プランのタイムアウト値を増やすには、 config.properties ファイルに pe.defaultPlanTimeout 行を追加します。この例では、値は 100 分に設定されています。

  3. config.properties ファイルの修正が完了すると、マスターサーバーを再起動する必要があります。