Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイドおよびリリースノート (OS Provisioning Plug-In 2.0)

第 8 章 OS プロビジョニング用ターゲットホスト

オペレーティングシステムをプロビジョニングする場合は、プロビジョニングするハードウェアに関するある程度の知識が必要です。このプロセスを単純化するため、OS プロビジョニングプラグインはターゲットホスト定義のセットを提供しています。OS プロビジョニングプラグインはこの情報を使用して、ターゲットサーバーを遠隔で管理し、電源オン/オフ、コンソール機能の起動、ターゲットのブートモードの設定などの機能を実行します。

この章では、簡単にプロビジョニングできるターゲットホストのタイプを説明し、詳細な例をいくつか説明します。この章では、次の内容について説明します。

ターゲットホストタイプ

さまざまなハードウェアタイプを遠隔で管理するために、さまざまなメカニズムが使用されます。その結果、その種類のハードウェアのオペレーティングシステムを効率的に構成するには、固有の情報を知っておく必要があります。OS プロビジョニングプラグインは、OS プロビジョニングターゲットに使用する次のハードウェアグループを提供しています。

各ターゲットホストタイプには、そのホストタイプに適用される固有の変数のセットがあります。各ターゲットホストタイプに適用される変数の詳細については、付録 A 「ターゲットホストの変数」を参照してください。

プラットフォームによるターゲットホストタイプ

次の表に、OS プロビジョニングプラグインがサポートするプラットフォームとターゲットの一部を示します。各ハードウェアプラットフォームに関して、表には次の情報が示してあります。

表 8–1 プラットフォームによるターゲットホスト

ターゲットプラットフォーム 

ファームウェアまたはサービスプロセッサ 

構成に関する要件 

OS プロビジョニングターゲット変数に必要な情報 

ターゲットホストタイプ 

SunFire v240、v210 ファミリ 

Sun Advanced Lights Out Manager 1.3 (ALOM) 

  • ALOM ポート (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) に IP (静的) を提供

  • telnet を有効化

  • ALOM ip、ユーザー/パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

Sun ALOM ターゲット 

SunFire v120 ファミリ 

Sun Lights Out Manager のバージョン: v3.12 (LOM) 

  • LOM ポートを端末サーバーに接続 (端末サーバーの IP は OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能)

  • LOM と Console の間で Serial A/LOM を共有するには、Serial A/LOM と Serial B ポートの両方へのコンソール接続を設定

    たとえば、Solaris コマンド行から次のコマンドを入力:


    eeprom input-device=ttya
           eeprom output-device=ttya
           reboot
  • LOM ユーザー/パスワード (存在する場合)

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • 端末サーバーの情報 (タイプ、ip、ターゲット LOM ポートに接続されたポート)

Sun LOM ターゲット 

SunFire v20z、v40z ファミリ 

Sun IPMI v1.5 Service Processor、バージョン V2.1.0.10 

  • Network Management ポート (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) に IP (静的) を提供

  • ssh を有効化

  • ipmi、ipmi チャネル「lan」を有効化

  • まず PXE 対応 NIC からブートするよう BIOS を構成

  • Service Processor の IP

  • ssh ユーザー/パスワード

  • ipmi パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • プロビジョニングインタフェースの GUID

Sun IPMI ターゲット 

SunFire B100s (sparc)、B100x (x86) ファミリ 

Sun Advanced Lights Out Manager for Blade Servers 1.2 (ALOM-B 1.2) 

  • ALOM ポート (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) へ IP (静的) を提供、または ALOM シリアルポートを端末サーバーに接続 (端末サーバーの IP は OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能である必要がある)

  • Telnet を有効化 (IP ベースの管理用)

  • ALOM IP、または端末サーバーの情報 (ip、タイプ、ALOM シリアルポートに接続されるポート)

  • ALOM ユーザー/パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • プロビジョニングインタフェースの GUID (B100x のみ)

Network Management HAL jar power として b1600sc.jar を使用するそのほかの遠隔管理ターゲット、ブートおよびコンソールサービスはすべてこの HAL によりサポートされる

SunFire v60x、v65x ファミリ 

IPMI 対応の Baseboard Management Controller (BMC) 

  • LOM/IPMI ポート (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) へ IP (静的) を提供、または ipmi、ipmi チャネル「lan」を有効化

  • まず PXE 対応 NIC からブートするよう BIOS を構成

  • LOM/IPMI IP ipmi パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • プロビジョニングインタフェースの GUID

Network Management HAL jar 専用 power として ipmi.jar を使用するそのほかの IPMI ターゲット、サービスはこの HAL によって提供される

SunFire 3800、4800 または 6800 ドメイン 

システムコントローラ: 

ScApp のバージョン: 5.18.1 

Build_01 RTOS のバージョン: 41 

  • システムコントローラ (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) に IP (静的) を提供

  • telnet を有効化

  • プラットフォーム SC パスワード

  • ドメイン SC パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

Sun Mid Range ターゲット 

HP Proliant DL シリーズ (iLO ベースの管理をサポート) 

iLO Integrated Lights Out Manager v 1.6.41 

  • iLO ポート (OS プロビジョニングサーバーからルーティング可能) に IP (静的) を提供

  • まず PXE 対応 NIC からブートするよう BIOS を構成

  • iLO ip、ユーザー/パスワード

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • プロビジョニングインタフェースの GUID

HP iLO ターゲット 

そのほかのターゲット 

まず PXE 対応 NIC からブートするよう BIOS を構成 (x86 のみ) 

  • ターゲットプロビジョニングインタフェースの MAC アドレス

  • プロビジョニングインタフェースの GUID (x86 のみ)

汎用ターゲット (手動制御) 

ターゲットホストを定義する作業の例

ターゲットホストを定義するために従うべき一般的なプロセスは、すべてのターゲットホストタイプで似ています。ただし、タイプごとに詳細は異なります。この節では、すべてではありませんが、一部のターゲットホストタイプの作業例を説明します。

Sun ALOM ターゲットホストの定義

「プロビジョニング」とよく言われる、システムにイメージをインストールする作業の前には、OS プロビジョニングサーバーにそのシステムを通知する必要があります。

ProcedureSun ALOM ターゲットホストを作成する (ブラウザインタフェース)

手順
  1. N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。

  2. 「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Target Hosts」セクションの「Sun ALOM」セクションで、 「Create」をクリックします。

  3. 「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。

  4. このプランに使用する変数を選択します。

    • 既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「SunALOM」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。

    • 新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「SunALOM」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。

      1. 「Create Set」をクリックします。

      2. 変数セットの名前を入力します。

      3. 変数の値を確認し、必要に応じて値を変更します。

        コンポーネント変数テーブルのプロンプトにより提供される情報よりも多くの情報が必要である場合、「Sun ALOM ターゲットホストの変数」のデフォルト値と例とともに、変数の詳細リストを参照してください。

      4. 変数セットとプランプロンプトのどちらにパスワードを入力するかを決定します。

        パスワードを入力する方法は次の 2 つがあります。

        • 次の変数の適切な値を入力します。

          alom_access_userid

          alom_access_password

          terminal_server_userid

          terminal_server_password

          パスワードの暗号化の詳細については、「パスワードの暗号化」を参照してください。

        • コンポーネント変数を空白のままにしておいて、「Plan Details Run」ページで提供されるプランプロンプトにパスワードを入力します。

      5. 変数セットを保存します。

      6. 「Plan Parameters」テーブルの「SunALOM」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。

  5. 「Plan Details Run」ページから、ターゲットホストを定義するプロビジョニングサーバーを選択します。


    ヒント –

    OS プロビジョニングサーバーのホスト名の末尾は -osp です。


  6. プランからパスワードを暗号化するには、「Plan Details Run」ページの次の手順に従ってください。

    1. 「If you are specifying the ALOM password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    2. 「Password to Access ALOM」フィールドにパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

    3. 「If you are specifying the terminal server password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    4. 「Terminal Server Password」フィールドに端末サーバーのパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

  7. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。

  8. ターゲットホストが正常に作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。

    -target が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト test240 のプロビジョニングターゲットを定義した場合、仮想ホストは test240-target となります。

ProcedureSun ALOM ターゲットホストを作成する (コマンド行インタフェース)

手順
  1. SunALOM コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/targets/SunALOM  \
    -name "testv240" -u admin -p admin -vars "installPath=testv240; \
    description=To test v240;ethernet_mac_address=0:3:ba:53:5b:5d; \
    ethernet_ip_address=10.42.42.100;ethernet_netmask=255.255.255.0;architecture=sun4u; \
    kernel_arch=sun4u;disk_size=20GB;alom_ip_address=10.5.133.150;alom_access_userid=admin; \
    alom_access_password="
    

    これらの変数の詳細については、「Sun ALOM ターゲットホストの変数」を参照してください。

  2. 適切なパスワードアクセス権を設定するには、次のエントリが含まれるファイルを作成します。

    true
    root       
    false
    root

    各行の意味は次のとおりです。

    • ファイルの最初の行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「If you are specifying the ALOM password below」ボックスをチェックすることに対応します。

    • ファイルの第 2 行は、ALOM にアクセスするためのパスワードです。

    • ファイルの第 3 行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「If you are specifying the terminal password below」ボックスをチェックすることに対応します。

    • ファイルの第 4 行は、端末にアクセスするためのパスワードです。

    次の手順で思い出せるように、必ず意味のある名前をファイルに付けてください。たとえば、ファイル名を /tmp/testv240-target のようにします。

  3. プランを実行し、ターゲットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cat /tmp/ALOM-target | cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin \
    -PID NM:/com/sun/n1osp/targets/SunALOM-create -tar H:NM:masterserver-osp \
    -comp + -vs testv240 -pto 30 -nto 10 -f /tmp/testv240-target
    

Sun IPMI ターゲットホストの定義

Sun IPMI ターゲットホストタイプは、Sun FireTM V20z または V60z システムなどのシステムに使用されます。

ProcedureSun IPMI ターゲットホストを作成する (ブラウザインタフェース)

この作業では、ターゲットホストは Sun Intelligent Platform Management Interface (IPMI) システムです。特に、この例では V20z ターゲットホストを定義します。

手順
  1. N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。

  2. 「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Target Hosts」セクションの「Sun IPMI Targets」サブセクションで、 「Create」をクリックします。

  3. 「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。

  4. このプランに使用する変数を選択します。

    • 既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「SunIPMI」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。

    • 新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「SunIPMI」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。

      1. 「Create Set」をクリックします。

      2. 変数セットの名前を入力します。

      3. 変数を確認し、必要に応じて変数を変更します。

        コンポーネント変数テーブルのプロンプトは、大部分が自明なものです。ただし、詳細情報が必要である場合は、「Sun IPMI ターゲットホストの変数」にある、デフォルト値および例とともに変数の詳細リストを参照してください。

      4. 変数セットとプランプロンプトのどちらにパスワードを入力するかを決定します。

        パスワードを入力する方法は次の 2 つがあります。

        • 次の変数の適切な値を入力します。

          ipmi_access_userid

          ipmi_access_password

          ssh_access_userid

          ssh_access_password

          パスワードの暗号化の詳細については、「パスワードの暗号化」を参照してください。

        • コンポーネント変数を空白のままにしておいて、「plan run」ページで提供されるプランプロンプトにパスワードを入力します。

      5. 変数セットを保存します。

      6. 「Plan Parameters」テーブルの「SunIPMI」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。

  5. 「Plan Details Run」ページから、ターゲットホストを定義するプロビジョニングサーバーを選択します。


    ヒント –

    OS プロビジョニングサーバーのホスト名の末尾は -osp です。


  6. プランからパスワードを暗号化するには、「Plan Details Run」ページの次の手順に従ってください。

    1. 「If you are specifying the IPMI password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    2. 「Password to Access IPMI」フィールドにパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

    3. 「If you are specifying the SSH password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    4. 「SSH Password to Access the Remote Management Interface」フィールドにパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

  7. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。

  8. ターゲットホストが正常に作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。

    -target が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト sunfire-v60x のプロビジョニングターゲットを定義した場合、仮想ホストは sunfire-v20z-target となります。

ProcedureSun IPMI ターゲットホストを作成する (コマンド行インタフェース)

手順
  1. SunIPMI コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/targets/SunIPMI -name "v20z" \
    -u admin -p admin -vars "installPath=v20zhost;description=test v20z host; \
    ethernet_mac_address=00:09:3d:10:94:a6;ethernet_ip_address=10.42.42.110; \
    ethernet_netmask=255.255.255.0;architecture=x86;kernel_arch=i86pc; \
    guid={3AE45192-159D-11D8-AEF3-001083FDFE90};disk_size=20GB;ipmi_ip_address=10.5.133.134; \
    ipmi_access_userid;ipmi_access_password=;ssh_access_userid=admin;ssh_access_password="
    

    これらの変数の詳細については、「Sun IPMI ターゲットホストの変数」を参照してください。

  2. 適切なパスワードアクセス権を設定するには、次のエントリが含まれるファイルを作成します。

    true
    admin
    true
    admin

    各行の意味は次のとおりです。

    • ファイルの最初の行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「If you are specifying the IPMI password below」ボックスをチェックすることに対応します。

    • ファイルの第 2 行は、IPMI にアクセスするためのパスワードです。

    • ファイルの第 3 行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「If you are specifying the SSH password below」ボックスをチェックすることに対応します。

    • ファイルの第 4 行は、遠隔管理インタフェースにアクセスするための SSH パスワードです。

    次の手順で思い出せるように、必ず意味のある名前をファイルに付けてください。たとえば、ファイル名を /tmp/testv20z-target のようにします。

  3. プランを実行し、V20z ターゲットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cat /tmp/testv20z-target | cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin \
    -PID NM:/com/sun/n1osp/targets/SunIPMI-create -tar H:NM:masterserver-osp \
    -comp + -vs v20z -pto 30 -nto 10 -f /tmp/test-v20z
    

HP ILO ターゲットホストの定義

次の作業に、HP ProLiant シリーズシステムなどの HP ILO ホストを定義する方法を示します。

ProcedureHP ILO ターゲットホストを作成する (ブラウザインタフェース)

手順
  1. N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。

  2. 「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Target Hosts」セクションの「HP ILO Targets」サブセクションで、 「Create」をクリックします。

  3. 「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。

  4. このプランに使用する変数を選択します。

    • 既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「HPILO」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。

    • 新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「HPILO」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。

      1. 「Create Set」をクリックします。

      2. 変数セットの名前を入力します。

      3. 変数を確認し、必要に応じて変数を変更します。

        コンポーネント変数テーブルのプロンプトは、大部分が自明なものです。ただし、詳細情報が必要である場合は、「HP ILO ターゲットホストの変数」にある、デフォルト値および例とともに変数の詳細リストを参照してください。

      4. 変数セットとプランプロンプトのどちらにパスワードを指定するかを決定します。

        パスワードを指定する方法は次の 2 つがあります。

        • 次の変数の適切な暗号化された値を入力します。

          ilo_access_userid

          ilo_access_password

          パスワードの暗号化の詳細については、「パスワードの暗号化」を参照してください。

        • コンポーネント変数を空白のままにしておいて、「plan run」ページで提供されるプランプロンプトにパスワードを入力します。

      5. 変数セットを保存します。

      6. 「Plan Parameters」テーブルの「HPILO」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。

  5. 「Plan Details Run」ページで、ターゲットホストを定義するプロビジョニングサーバーを選択します。


    ヒント –

    OS プロビジョニングサーバーのホスト名の末尾は -osp です。


  6. プランからパスワードを暗号化するには、「Plan Details Run」ページの次の手順に従ってください。

    1. 「If you are specifying the ILO password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    2. 「Password to Access ILO」フィールドにパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

  7. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。

  8. ターゲットホストが正常に作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。

    -target が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト hp-proliant-1 のプロビジョニングターゲットを定義した場合、仮想ホストは hp-proliant-1-target となります。

ProcedureHP ILO ターゲットホストを作成する (コマンド行インタフェース)

手順
  1. HPILO コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/targets/HPILO -name "hpProliant" \
    -u admin -p admin -vars "installPath=HP-Proliant;description=Test description; \
    ethernet_mac_address=00:0E:7F:FD:85:26;ethernet_ip_address=10.42.42.20; \
    ethernet_netmask=255.255.255.0;architecture=x86;kernel_arch=i86pc; \
    guid={4D303435-4C47-5037-3239-202020202020};disk_size=20GB;ilo_ip_address=10.5.133.166; \
    ilo_version=1.6.4;ilo_access_userid=admin;ilo_access_password="
    

    これらの変数の詳細については、「HP ILO ターゲットホストの変数」を参照してください。

  2. 適切なパスワードアクセス権を設定するには、次のエントリが含まれるファイルを作成します。

    true
    admin123

    各行の意味は次のとおりです。

    • ファイルの最初の行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの「If you are specifying the ILO password below」ボックスをチェックすることに対応します。

    • ファイルの第 2 行は、ILO にアクセスするためのパスワードです。

    次の手順で思い出せるように、必ず意味のある名前をファイルに付けてください。たとえば、ファイル名を /tmp/hp-proliant のようにします。

  3. プランを実行し、ターゲットホストを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cat /tmp/hp-proliant | cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin  \
    -PID NM:/com/sun/n1osp/targets/HPILO-create -tar H:NM:masterserver-osp -comp + \
    -vs hpProliant -pto 30 -nto 10 -f /tmp/hp-proliant
    

そのほかの遠隔管理ターゲットホストの定義

事前定義されたタイプに一致しないが、SunFire B100s や B100x ブレードなど、そのほかの形式の遠隔管理を有するターゲットホストを特定するには、遠隔管理ターゲットホストタイプを使用します。このオプションでは、ターゲットに関する情報を指定する非常に大きな柔軟性が得られますが、いくつかの変数を入力する必要もあります。

このタイプのターゲットに関して収集される遠隔管理情報には 2 つのセットがあります。遠隔管理情報の最初のセットは _1 接尾辞で終わり、2 番目のセットは _2 接尾辞で終わります。各遠隔ネットワーク管理情報のセットには、ネットワーク管理のタイプに関する情報と、遠隔ネットワーク管理を処理する関連付けられた JAR ファイルが必要です。JAR ファイルは、OS プロビジョニングサーバー上の /opt/SUNWn1osp/drivers にあります。各遠隔ネットワーク管理インタフェースは端末サーバー接続を使用できます。この場合、端末サーバーに関する情報を入力する必要もあります。ネットワーク管理のタイプに応じて、ネットワーク管理は電源管理、ブートモード、およびコンソールサポートをサポートする場合があります。詳細については、以下の例を参照してください。

Procedureそのほかの遠隔管理ターゲットホストを作成する (ブラウザインタフェース)

手順
  1. N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。

  2. 「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Target Hosts」セクションの「Other Remotely-Managed Targets」サブセクションで、「Create」をクリックします。

  3. 「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。

  4. このプランに使用する変数を選択します。

    • 既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「Other」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。

    • 新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「Other」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。

      1. 「Create Set」をクリックします。

      2. 変数セットの名前を入力します。

      3. 変数を確認し、必要に応じて変数を変更します。

        コンポーネント変数テーブルのプロンプトは、大部分が自明なものです。ただし、詳細情報が必要である場合は、「そのほかの遠隔管理ターゲットホストの変数」にある、デフォルト値および例とともに変数の詳細リストを参照してください。

      4. 変数セットとプランプロンプトのどちらにパスワードを指定するかを決定します。

        パスワードを指定する方法は次の 2 つがあります。

        • 次の変数の適切な暗号化された値を入力します。

          netmgmt_password_1

          terminal_server_access_password_1

          netmgmt_password_2

          terminal_server_access_password_2

          パスワードの暗号化の詳細については、「パスワードの暗号化」を参照してください。

        • コンポーネント変数を空白のままにしておいて、「plan run」ページで提供されるプランプロンプトにパスワードを入力します。

      5. 変数セットを保存します。

      6. 「Plan Parameters」テーブルの「Other」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。

  5. 「Plan Details Run」ページから、ターゲットホストを定義するプロビジョニングサーバーを選択します。


    ヒント –

    OS プロビジョニングサーバーのホスト名の末尾は -osp です。


  6. プランからパスワードを暗号化するには、「Plan Details Run」ページの次の手順に従ってください。

    1. 最初の「If you are specifying the password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    2. 「Password to Access Management Interface 1」フィールドに、最初のネットワーク管理インタフェースにアクセスするためのパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

    3. 最初の「If you are specifying the terminal server password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    4. 「Password to Access Terminal Server Password 1」フィールドに、最初の端末サーバーにアクセスするためのパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

    5. 2 つ目の「If you are specifying the password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    6. 「Password to Access Management Interface 2」フィールドに、2 つ目のネットワーク管理インタフェースにアクセスするためのパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

    7. 2 つ目の「If you are specifying the terminal server password below」の横にあるチェックボックスをクリックします。

    8. 「Password to Access Terminal Server Password 2」フィールドに、2 つ目の端末サーバーにアクセスするためのパスワードを入力します。

      入力時にパスワードは暗号化されます。

  7. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。

  8. ターゲットホストが正常に作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。

    -target が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト sunfire-v60x のプロビジョニングターゲットを定義した場合、仮想ホストは sunfire-v60x-target となります。

Procedureそのほかの遠隔管理ターゲットホストを作成する (コマンド行インタフェース)

次の CLI の例では、SunFire B100s システムのターゲットホストを作成します。

手順
  1. Other コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/targets/Other -name "b100s10" \
    -u admin -p admin -vars "installPath=Blade-S10;description=S10 b100s blade target; \
    ethernet_mac_address=00:03:ba:29:e4:ea;ethernet_ip_address=10.216.0.11; \
    ethernet_netmask=255.255.255.192;architecture=sun4u;kernel_arch=sun4u;disk_size=30GB; \
    netmgmt_type_1=b1600sc;netmgmt_version_1=1.0; \
    netmgmt_hal_jar_1="file:///opt/SUNWn1osp/drivers/sun/b1600sc.jar"; \
    netmgmt_ip_address_1=10.216.0.60;netmgmt_protocol_1=telnet;netmgmt_port_1=s10; \
    power_service_true_false_1=true;boot_service_true_false_1=true; \
    console_service_true_false_1=true;netmgmt_userid_1=admin;netmgmt_password_1=Clz6pK2b6qw="
    

    これらの変数の詳細については、「そのほかの遠隔管理ターゲットホストの変数」を参照してください。

  2. 適切なパスワードアクセス権を設定するには、次のエントリが含まれるファイルを作成します。

    false
    admin
    false
    admin
    false
    admin
    false
    admin

    各行の意味は次のとおりです。

    • ファイルの最初の行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの最初の「If you are specifying the password below」ボックスに対応します。

    • ファイルの第 2 行は、最初の管理インタフェースに対するパスワードです。

    • ファイルの第 3 行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの最初の「If you are specifying the terminal server password below」ボックスに対応します。

    • ファイルの第 4 行は、最初の端末サーバーに対するパスワードです。

    • ファイルの第 5 行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの 2 つ目の「If you are specifying the password below」ボックスに対応します。

    • ファイルの第 6 行は、2 つ目の管理インタフェースに対するパスワードです。

    • ファイルの第 7 行は、ブラウザインタフェースのプラン変数セクションの 2 つ目の「If you are specifying the terminal server password below」ボックスに対応します。

    • ファイルの第 8 行は、2 つ目の端末サーバーに対するパスワードです。

    次の手順で思い出せるように、必ず意味のある名前をファイルに付けてください。たとえば、ファイル名を /tmp/b100s のようにします。

  3. プランを実行し、ターゲットホストを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cat /tmp/b100s | cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin \
    -PID NM:/com/sun/n1osp/targets/Other-create -tar H:NM:masterserver-osp -comp + \
    -vs b100s10 -pto 30 -nto 10 -f /tmp/b100s
    

汎用ターゲットホストの定義

ワークステーションやデスクトップシステムなど、遠隔管理インタフェースを持たないターゲットの電源を手動でオン/オフにすることができます。これらのターゲットを OS プロビジョニング用に特定するには、「Generic Target Host」オプションを使用します。

Procedure汎用ターゲットホストを作成する (ブラウザインタフェース)

手順
  1. N1 SPS ブラウザインタフェースの「Common Tasks」セクションで、「OS Provisioning」を選択します。

  2. 「OS Provisioning Common Tasks」ページの「Target Hosts」セクションの「Generic Targets」サブセクションで、「Create」をクリックします。

  3. 「Plans Details」ページの「Run」をクリックします。

  4. このプランに使用する変数を選択します。

    • 既存の変数セットを使用するには、「Plan Parameters」テーブルの「Target」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから名前を選択します。

    • 新しい変数セットを作成するには、「Plan Parameters」テーブルの「Target」コンポーネント行で「Select from List」をクリックします。

      1. 「Create Set」をクリックします。

      2. 変数セットの名前を入力します。

      3. OSP Control Service を呼び出すかどうかを決定します。

        汎用ターゲットホストに関しては、osp_control_service 変数に特に注意してください。ユーザーがこの値を TRUE に設定し、システムに手動の HAL がある場合、N1 SPS ソフトウェアは停止し、ユーザーが適切な機能を実行するのを待機します。ステータス機能を介してインストールのステータスを監視している場合、OS プロビジョニング制御サービスは、ターゲットホストの電源オフ、再起動、および電源オンの時点をユーザーに通知します。

        ターゲットホストが私設ネットワーク上にあり、DHCP サービスにアクセスできない場合は、この変数を FALSE に設定します。

      4. そのほかの変数を確認し、必要に応じて変数を変更します。

        コンポーネント変数テーブルのそのほかのプロンプトは、大部分が自明なものです。ただし、詳細情報が必要である場合は、「汎用ターゲットホストの変数」にある、デフォルト値および例とともに変数の詳細リストを参照してください。

      5. 変数セットを保存します。

      6. 「Plan Parameters」テーブルの「Target」コンポーネント行にあるドロップダウンメニューから、直前に保存した変数セットを選択します。

  5. 「Plan Details Run」ページで、ターゲットホストを定義するプロビジョニングサーバーを選択します。


    ヒント –

    OS プロビジョニングサーバーのホスト名の末尾は -osp です。


  6. 「Run Plan (includes preflight)」をクリックします。

  7. ターゲットホストが正常に作成されたことを確認するには、N1 SPS ブラウザインタフェースの左側にある「Hosts」リンクをクリックします。

    -target が付加された仮想ホストの名前が表示されます。たとえば、ホスト sunfire-v60x のプロビジョニングターゲットを定義した場合、仮想ホストは sunfire-v60x-target となります。

Procedure汎用ターゲットホストを作成する (コマンド行インタフェース)

手順
  1. Target コンポーネントの変数セットを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd cdb.vs.add -comp NM:/com/sun/n1osp/targets/Target -name "mysystem" \
    -u admin -p admin -vars "installPath=Generic;target_host=:[installPath]-target; \
    description=Test description;ethernet_mac_address=00:0E:7F:FD:85:26; \
    ethernet_ip_address=10.42.42.20;ethernet_netmask=255.255.255.0;architecture=x86; \
    kernel_arch=i86pc;disk_size=20GB"
    

    これらの変数の詳細については、「汎用ターゲットホストの変数」を参照してください。

  2. プランを実行し、ターゲットホストを作成するには、次の例のようなコマンドを入力します。


    # cr_cli -cmd pe.p.run -u admin -p admin  -PID \
    NM:/com/sun/n1osp/targets/Target-create -tar H:NM:masterserver-osp -comp + \
    -vs mysystem -pto 30 -nto 10
    

パスワードの暗号化

Solaris または Linux システムの root アクセス権のパスワードを指定するには、OS プロビジョニングのツールではなくオペレーティングシステムのツールを使用してパスワードを暗号化する必要があります。

OS プロビジョニング変数のパスワードの暗号化

OS プロビジョニング変数のパスワードを暗号化するには、次の 3 つの方法があります。

OS root アクセス権のパスワードの暗号化

Solaris または Linux システムの root アクセス権のパスワードを指定する必要がある場合、OS プロビジョニングのツールではなくオペレーティングシステムのツールを使用してパスワードを暗号化する必要があります。

ツールは、オペレーティングシステムとオペレーティングシステムの特定のバージョンにより異なります。たとえば Solaris 9 システムでは、通常のユーザーは単に /etc/shadow ファイルから root パスワードをコピーします。詳細については、ご使用のオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。