この章では、Oracle App Server 10g プラグインのインストールと構成に必要な手順を説明します。この章では、次の内容について説明します。
Oracle App Server 10g ソリューションは、Sun N1 Service Provisioning System (N1 SPS) ソフトウェアに対するプラグインとしてパッケージ化されています。プラグインは、JavaTM Archive (JAR) ファイルとしてパッケージ化されています。Oracle App Server 10g ソリューション用のプラグインファイルは、Sun N1 Service Provisioning System Supplement CD か Sun Download Center から入手できます。
Oracle App Server 10g プラグインは、2 種類の JAR ファイルからインポートできます。状況に応じて、適切なファイルを選択してください。
Oracle App Server 10g プラグインを初めてインポートする場合は、com.sun.oracle10g_AS_2.0.jar ファイルを使用します。
旧バージョン Oracle App Server 10g プラグインがすでにインポートされている場合は、com.sun.oracle10g_AS_1.0_2.0.jar ファイルを使用します。
特定のプラグインを N1 SPS 製品に認識させるためには、プラグインをインポートする必要があります。プラグインをインポートする手順は次のとおりです。詳細は、『Sun N1 Service Provisioning System 5.1 システム管理者ガイド』の第 5 章「プラグインの管理」を参照してください。
N1 SPS ブラウザインタフェースのメインウィンドウの「Administrative」セクションで、「Plug-ins」をクリックします。
「Plug-ins」ページの「Action」列にある「Import」をクリックします。
JAR ファイルをダウンロードした場所に移動します。
「Continue to Import」ボタンをクリックします。
インポートが正常に終了すると、プラグインの詳細ページが表示され、プラグインに含まれる一連のオブジェクトが示されます。
コマンド行からプラグインアーカイブファイルをインポートすることもできます。
これまで OS プロビジョニングプラグインを使用したことがない場合は、次のコマンドを使用してプラグインをインポートします。
% cr-cli -cmd plg.p.add -path com.sun.oracle10g_AS_2.0.jar -u username -p password |
旧バージョンの OS プロビジョニングプラグインがすでに存在する場合は、次のコマンドを使用してプラグインをインポートします。
% cr-cli -cmd plg.p.add -path com.sun.oracle10g_AS_1.0_2.0.jar -u username -p password |
新バージョンのプラグインにアップグレードすると、新しいプラグインバージョンでインストールされたコンポーネントへのリンクが表示されるようにプラグインの「Common Tasks」ページが更新されます。この機能を使用すると、最新の機能と改善された機能を含むコンポーネントを簡単に確認できます。古い機能に依存するコンポーネントは「Common Tasks」ページからリンクされません。
以前にインストールしたコンポーネントが見つからない場合、そのコンポーネントは旧バージョンのプラグインから作成された可能性があります。旧バージョンのコンポーネントの確認または作業を行うには、次の手順に従います。
「Common Tasks」ページで、該当するコンポーネント作業をクリックします。
「Component Details」ページが表示されます。
「Component Details」ページで、「Version History」をクリックします。
コンポーネントとバージョンの一覧が表示されます。
該当するリンクをクリックします。
このプラグインをインストールし、実行する前に、Oracle Application Server と Sun N1 Service Provisioning Systemマスターサーバーを変更する必要があります。
/etc/system ファイルを変更します。
/etc/system ファイルに以下の行を追加し、再起動します。
* included for Oracle set semsys:seminfo_semmap=80 set semsys:seminfo_semmni=2200 set semsys:seminfo_semmns=2200 set semsys:seminfo_semmnu=2000 set semsys:seminfo_semmsl=256 set semsys:seminfo_semopm=210 set semsys:seminfo_semume=600 set shmsys:shminfo_shmmax=4294967295 set shmsys:shminfo_shmmin=100 set shmsys:shminfo_shmmni=100 set shmsys:shminfo_shmseg=100
/etc/group ファイルに Oracle データベースグループを追加します。
Oracle Application Server 製品をインストールするシステムで/etc/group ファイルを編集し、次の行を追加します。
dba::120:
/etc/passwd ファイルに Oracle ユーザーを追加します。
Oracle Application Server 製品をインストールするシステムで/etc/passwd ファイルを編集し、次の行を追加します。
oracle:x:500:120::/export/home/oracle:/bin/csh
/etc/shadow ファイルを同期化します。
次のコマンドを実行します。pwconv
Oracle ユーザーアカウントをアクティブにします。
passwd oracle コマンドを使用し、Oracle ユーザーのパスワードを指定します。
システムが NIS 内にあり、Oracle アカウントまたは dba グループが NIS マップに すでに存在する場合は、/etc/nsswitch.conf ファイルの構成を確認します。
/etc/nsswitch.conf ファイルの passwd エントリで files が nis より前にあるか確認します。
Oracle と dba の定義はすべてのシステムで同じでなければなりません。
このプラグインで提供されるプランの中には、実行にかなりの時間がかかるものがあります。したがって、マスターサーバーに対するタイムアウト値がプランの実行に十分であるか確認する必要があります。
マスターサーバーでプロビジョニングシステムの config.properties ファイルを編集します。デフォルトでは、このファイルは /opt/SUNWn1sps/N1_Grid_Service_Provisioning_System_5.0/server/config/config.properties ディレクトリにあります。次のタイムアウト値を設定します。
pe.nonPlanExecNativeTimeout=1800 pe.defaultPlanTimeout=18000 userdb.sessionTimeout=10800000
タイムアウトの変更を有効にするためには、マスターサーバーの再起動が必要です。
リモートエージェントをインストールする場合には、このインストールを所有するユーザーとグループとして root を設定してください。さらに、setuid 機能を許可するかどうか確認された場合は、yes を選択します。
Oracle 環境でクラスタ機能を使用するためには、クラスタに属する各システムが、リモートからリモートシェルを通して (rsh コマンド) 相互に通信できなければなりません 。リモート機能を有効にする場合は、oracle アカウントのホームディレクトリに rhosts ファイルを作成し、そこに + oracle という行を追加します。