Sun N1 Service Provisioning System 5.1 インストールガイド

ssh-agent または空のパスワード鍵

SSH は構成時に、ssh-agent を使用するか、空のパスワード鍵を使用するかを選択できます。空のパスワード鍵を使用すると、生成された SSH 非公開鍵は空のパスワード付きで格納されます。この結果、この非公開鍵はパスワードなしでアクセスできます。公開鍵を信頼するほかのマシンとの通信に SSH を使用する場合、パスワードの入力は求められません。ssh-agent を使用する場合は、生成される非公開鍵はセキュリティー保護されたパスワードと共に格納され、安全なメディアに格納されます。ほかのマシンと通信を行うときは、ssh-agent を起動し、安全なメディアから非公開鍵をアップロードし、パスワードを入力します。非公開鍵はファイルシステムには格納されず、ssh-agent プロセスのメモリー内に格納されます。

ssh-agent を使用する場合、非公開鍵はマスターサーバー上でしか実行されない ssh-agent によって格納されます。ネットワーク上のほかのマシンには公開鍵が配布されます。認証が必要な SSH アプリケーションは、ssh-agent と通信して認証を行います。認証のためにマスターサーバーで実行されている ssh-agent に対してローカルディストリビュータからプロキシ設定が行えるように中間的な SSH 接続するには、ssh-agent の転送機能を有効にする必要があります。ローカルディストリビュータは、ssh-agent の転送機能を使用してダウンストリームのローカルディストリビュータとリモートエージェントに認証情報を渡します。この方法は、前述の方法よりも安全です。また、N1 Service Provisioning System 5.1 で ssh-agent を使用するように構成した方が、空のパスワードを設定するよりも簡単です。

空のパスワードを使用すると、非公開鍵はパスワードなしでマシンのファイルシステム上に格納されます。非公開鍵は、SSH 通信を開始するすべてのマシン上に置く必要があります。N1 Service Provisioning System 5.1 の場合、SSH を使用してダウンストリームのアプリケーションに接続しているマスターサーバーとローカルディストリビュータはすべて、非公開鍵を持っていなければなりません。この方法は安全性に劣ります。