Sun N1 Service Provisioning System 5.1 システム管理者ガイド

第 7 章 オブジェクトの管理

Sun N1 Service Provisioning System ソフトウェアのオブジェクトは、いくつかの方法で編成できます。フォルダ、カテゴリ、およびラベルは、それぞれ異なるメカニズムを持ち、コンポーネント、プラン、および比較を管理するために使用します。

プロビジョニングシステムは、コンポーネント、プラン、および比較を管理するための構造を提供するほか、システム全体のオブジェクトを検索する簡易ツールも提供します。次の内容について説明します。

オブジェクトの表示と非表示

時間の経過とともに、オブジェクトは古くなり管理が不要となります。見た目をすっきりさせるため、オブジェクトをテーブルに表示しない、または CLI コマンドによって表示しないよう設定して、オブジェクトを非表示にできます。この機能では、オブジェクトは表示されていなくても、システムではアクティブな状態です。

非表示にできるオブジェクトには、次のようなものがあります。

オブジェクトを非表示しても、オブジェクトのメインページで再表示オプションを選択すると、それらのオブジェクトを確認できます。たとえば、非表示状態のホストを表示するには、「Hosts」ページで「Show Hidden Hosts」をクリックします。非表示のホストは、違う色のついた行に表示されます。

オブジェクトの検索

プロビジョニングシステム内のオブジェクトは、いくつかの方法で検索できます。

オブジェクトの表からオブジェクトを検索する

該当するオブジェクト表の 1 行目からオブジェクトを検索できます。検索では、大文字と小文字は区別されません。「c」で始まるすべてのオブジェクトの検索では、component と Component の両方が返されます。


例 7–1 オブジェクト表を使用したコンポーネントの検索

system#file コンポーネントタイプのコンポーネントを検索するときに、そのコンポーネントが格納されているフォルダが不明の場合、次の手順を実行します。

  1. 「Components」ページを表示します。

  2. 「Components」表の上にある「In Flat View」を選択します。

    「In Flat View」を選択すると、現在のフォルダとすべての入れ子フォルダ内にある、基準を満たすすべてのコンポーネントが表示されます。


    注 –

    コンポーネントが格納されているフォルダがどれかまったく分からない場合は、この操作を上位レベルのフォルダ (/) で実行します。


  3. 「Type」列で system#file を選択します。


    注 –

    コンポーネントに関するその他の情報が分かっている場合は、その情報を適切なフィールドに入力し、検索結果を絞り込みます。


  4. 「Find」をクリックします。


フィルタを使用したオブジェクト検索

フィルタを使用し、オブジェクトの表示を簡素化できます。フィルタは、次のオブジェクトに対して使用できます。

「カテゴリについて」を参照してください。

ホスト検索によるホストの検索

ホスト検索は、通常、ホストセットで使用するホストの一覧を作成するために使われますが、特定のホストを検索するためにも使用できます。

ホスト検索を作成する方法については、「ホスト検索を作成または編集する」を参照してください。

カテゴリについて

カテゴリを使用すると、複数のフォルダにまたがるオブジェクトをグループ化できます。ワークスペースを編成すると、複数のアプリケーションが単独のコンポーネントに依存していることが分かります。コンポーネントのコピーを複数作成したり、複数のアプリケーションを 1 つのフォルダにグループ化する代わりに、カテゴリを使用し、管理が容易なソリューションを作成できます。

カテゴリの特性

Procedureカテゴリを作成する

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してカテゴリを作成する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを作成することもできます。

手順
  1. 「Administration」セクションのナビゲーションメニューから「Categories」をクリックします。

  2. カテゴリ表の 1 行目に、新規カテゴリの名前と説明を入力します。

  3. 「Create」をクリックします。

Procedureカテゴリをオブジェクトに関連付ける

カテゴリをコンポーネント、プラン、および比較と関連付けるには、いくつかの方法があります。

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してカテゴリをコンポーネント、プラン、または比較と関連付ける方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを関連付けることもできます。

始める前に

コンポーネントまたはプランにカテゴリを適用するには、コンポーネントまたはプランを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。たとえば、コンポーネントにカテゴリを適用する場合、そのコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。

比較にカテゴリを適用するには、比較に対する書き込み許可が必要です。

手順
  1. カテゴリを関連付けるコンポーネント、プラン、または比較の「Details」ページを表示します。

  2. 「Category」行で、「Apply Categories」をクリックします。

    既存のカテゴリをリストするウィンドウが表示されます。コンポーネントまたはプランがカテゴリに属する場合、そのカテゴリのチェックボックスがオンになっています。

  3. オブジェクトをカテゴリに関連付けます。

    • カテゴリが存在する場合は、カテゴリのチェックボックスをオンにし、「Apply Categories」をクリックします。

    • オブジェクトを新規カテゴリに関連付けるには、次の手順を実行します。

      1. 新規カテゴリ名と説明を入力し、「Create」をクリックします。

      2. カテゴリの名前が表に示されると、「保存」をクリックします。


        注 –

        カテゴリを適用する前に「保存」ボタンをクリックしなかった場合、または別のカテゴリ名を入力した場合は、先に入力したカテゴリ名は削除されます。


      3. オブジェクトが別のカテゴリに関連付けられている場合は、新規カテゴリをカテゴリの一覧に追加するか、関連付けられた既存カテゴリの一覧を置換するかを指定します。

  4. 「Apply Categories」をクリックします。

    ウィンドウが閉じます。目的のカテゴリを、カテゴリのプルダウンメニューから選択し、そのカテゴリに表示されるすべてのオブジェクトを表示できます。

Procedureカテゴリを表示する

手順

    「Administration」セクションのナビゲーションメニューから「Categories」をクリックします。

    ブラウザインタフェースは「Categories」ページを表示します。

Procedureオブジェクトをカテゴリ別にフィルタリングする

カテゴリを設定して、オブジェクトがカテゴリに割り当てられると、フォルダ間で簡単にフィルタリングできるようになります。

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してオブジェクトをカテゴリ別に並べ替える方法について解説します。また、次のコマンドを使用してオブジェクトを並べ替えることもできます。

手順

    「Components」、「Plans」、または「Comparisons」ビューの「Show Category」メニューで、表示するカテゴリを選択します。

    ブラウザインタフェースは、選択されたカテゴリにあるコンポーネントまたはプランの一覧も表示します。


    注 –

    オブジェクトのリストは異種混在ではありません。「Plan」と「Component 」間でビューを切り替えるには、「Show」メニューでプランまたはコンポーネントを選択します。


Procedureオブジェクトからカテゴリを削除する

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してコンポーネント、プラン、または比較からカテゴリを削除する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを削除することもできます。

始める前に

オブジェクトからカテゴリを削除するには、対象となるオブジェクト、またはそのオブジェクトを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。たとえば、コンポーネントからカテゴリを削除する場合、そのコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。

手順
  1. カテゴリを削除するオブジェクトの「Details」ページを表示します。

  2. 「Category」行で、「Apply Categories」をクリックします。

    「Apply Categories to Selected Objects」ウィンドウが表示されて、カテゴリが表示されます。コンポーネントまたはプランがカテゴリに属する場合、そのカテゴリのチェックボックスがオンになっています。

  3. 削除するカテゴリの選択を解除します。

  4. 「Apply Categories」をクリックします。

    ウィンドウが閉じます。オブジェクトとカテゴリの関連付けが解除されます。

ラベルについて

ラベルを使用すると、ユーザーにとって意味のある印をコンポーネントに付けることができます。たとえば、コンポーネントのバージョン番号 (コンポーネントが使用される製品リリースと必ずしも一致しない) を参照する代わりに、どの製品リリースとコンポーネントが関連しているかを示すラベルをコンポーネントに付けることができます。

ラベルの特性

Procedureラベルを追加、編集、削除する

ここでは、ブラウザインタフェースを使用してコンポーネントのラベルを修正する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してラベルを修正することもできます。


注 –

コンポーネントのラベルを追加、編集、または削除すると、コンポーネントのバージョン番号が増分します。


始める前に

ラベルを追加、編集、または削除するには、変更するコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。

手順
  1. ラベルを追加するコンポーネントの「Details」ページを表示します。

  2. 「編集」をクリックします。

  3. 「Labels」テキストフィールドで、新規ラベルまたは変更するラベル名を入力します。


    注 –

    コンポーネントのラベルを削除する場合は、現在のラベルを消去し、テキストフィールドを空白にしておきます。


  4. 「Check In」をクリックします。

    ブラウザインタフェースは確認ページを表示します。

  5. コンポーネントの新規バージョン番号を選択します。

    コンポーネントは、次のメジャーまたはマイナーバージョンとしてチェックインすることも可能です。

  6. 「Continue to Check In」をクリックします。

    ブラウザインタフェースは、更新されたコンポーネントラベルを示す「Components」ページを表示します。

Procedureラベルを表示する

手順

    表示するラベル持つコンポーネントの「Details」ページを表示します。

    「Labels」フィールドの横に、ラベル名が表示されます。