Sun N1 Service Provisioning System ソフトウェアのオブジェクトは、いくつかの方法で編成できます。フォルダ、カテゴリ、およびラベルは、それぞれ異なるメカニズムを持ち、コンポーネント、プラン、および比較を管理するために使用します。
プロビジョニングシステムは、コンポーネント、プラン、および比較を管理するための構造を提供するほか、システム全体のオブジェクトを検索する簡易ツールも提供します。次の内容について説明します。
時間の経過とともに、オブジェクトは古くなり管理が不要となります。見た目をすっきりさせるため、オブジェクトをテーブルに表示しない、または CLI コマンドによって表示しないよう設定して、オブジェクトを非表示にできます。この機能では、オブジェクトは表示されていなくても、システムではアクティブな状態です。
非表示にできるオブジェクトには、次のようなものがあります。
コンポーネント
プラン
ホスト
ホストセット
ホスト検索
ホストタイプ
ユーザー
オブジェクトを非表示しても、オブジェクトのメインページで再表示オプションを選択すると、それらのオブジェクトを確認できます。たとえば、非表示状態のホストを表示するには、「Hosts」ページで「Show Hidden Hosts」をクリックします。非表示のホストは、違う色のついた行に表示されます。
プロビジョニングシステム内のオブジェクトは、いくつかの方法で検索できます。
表
フィルタ — リストページ表の上にあるメニュー
ホスト検索
該当するオブジェクト表の 1 行目からオブジェクトを検索できます。検索では、大文字と小文字は区別されません。「c」で始まるすべてのオブジェクトの検索では、component と Component の両方が返されます。
system#file コンポーネントタイプのコンポーネントを検索するときに、そのコンポーネントが格納されているフォルダが不明の場合、次の手順を実行します。
「Components」ページを表示します。
「Components」表の上にある「In Flat View」を選択します。
「In Flat View」を選択すると、現在のフォルダとすべての入れ子フォルダ内にある、基準を満たすすべてのコンポーネントが表示されます。
コンポーネントが格納されているフォルダがどれかまったく分からない場合は、この操作を上位レベルのフォルダ (/) で実行します。
「Type」列で system#file を選択します。
コンポーネントに関するその他の情報が分かっている場合は、その情報を適切なフィールドに入力し、検索結果を絞り込みます。
「Find」をクリックします。
フィルタを使用し、オブジェクトの表示を簡素化できます。フィルタは、次のオブジェクトに対して使用できます。
ホスト。「Hosts」ページの表の上にあるメニューを使用すると、ホスト検索でホストをフィルタリングできます。
比較。「Category」メニューの「Show Comparisons」を使用すると、カテゴリ別に比較をフィルタリングできます。
プラン。「Show Category」メニューを使用すると、カテゴリ別にプランをフィルタリングできます。
コンポーネント。「Show Category」メニューを使用すると、カテゴリ別にコンポーネントをフィルタリングできます。
「カテゴリについて」を参照してください。
ホスト検索は、通常、ホストセットで使用するホストの一覧を作成するために使われますが、特定のホストを検索するためにも使用できます。
ホスト検索を作成する方法については、「ホスト検索を作成または編集する」を参照してください。
カテゴリを使用すると、複数のフォルダにまたがるオブジェクトをグループ化できます。ワークスペースを編成すると、複数のアプリケーションが単独のコンポーネントに依存していることが分かります。コンポーネントのコピーを複数作成したり、複数のアプリケーションを 1 つのフォルダにグループ化する代わりに、カテゴリを使用し、管理が容易なソリューションを作成できます。
カテゴリの特性
コンポーネント、プラン、および比較をカテゴリに割り当てることができます。
1 つのオブジェクトは複数のカテゴリに属せます。
カテゴリを操作するには、オブジェクトのフォルダに対する書き込み許可が必要です。
コンポーネントまたはプランのバージョン番号は、カテゴリの追加や削除には影響されません。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してカテゴリを作成する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを作成することもできます。
cat.add – 新規カテゴリを追加します。
「Administration」セクションのナビゲーションメニューから「Categories」をクリックします。
カテゴリ表の 1 行目に、新規カテゴリの名前と説明を入力します。
「Create」をクリックします。
カテゴリをコンポーネント、プラン、および比較と関連付けるには、いくつかの方法があります。
1 つ以上のカテゴリを、1 つ以上のコンポーネントまたはプランに追加する。
既存のカテゴリのセットを、新規セットに置換する。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してカテゴリをコンポーネント、プラン、または比較と関連付ける方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを関連付けることもできます。
cdb.c.sc – コンポーネントとカテゴリを関連付けます。
pdb.p.sc – プランとカテゴリを関連付けます。
cmp.ds.sc – 比較の設定とカテゴリを関連付けます。
コンポーネントまたはプランにカテゴリを適用するには、コンポーネントまたはプランを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。たとえば、コンポーネントにカテゴリを適用する場合、そのコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。
比較にカテゴリを適用するには、比較に対する書き込み許可が必要です。
カテゴリを関連付けるコンポーネント、プラン、または比較の「Details」ページを表示します。
「Category」行で、「Apply Categories」をクリックします。
既存のカテゴリをリストするウィンドウが表示されます。コンポーネントまたはプランがカテゴリに属する場合、そのカテゴリのチェックボックスがオンになっています。
オブジェクトをカテゴリに関連付けます。
「Apply Categories」をクリックします。
ウィンドウが閉じます。目的のカテゴリを、カテゴリのプルダウンメニューから選択し、そのカテゴリに表示されるすべてのオブジェクトを表示できます。
「Administration」セクションのナビゲーションメニューから「Categories」をクリックします。
ブラウザインタフェースは「Categories」ページを表示します。
カテゴリを設定して、オブジェクトがカテゴリに割り当てられると、フォルダ間で簡単にフィルタリングできるようになります。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してオブジェクトをカテゴリ別に並べ替える方法について解説します。また、次のコマンドを使用してオブジェクトを並べ替えることもできます。
pdb.p.la -cat CategoryID – 指定のカテゴリのプランをリストします。
cdb.c.la -cat CategoryID – 指定のカテゴリのコンポーネントをリストします。
cmp.ds.la -cat CategoryID – 指定のカテゴリの比較をリストします。
「Components」、「Plans」、または「Comparisons」ビューの「Show Category」メニューで、表示するカテゴリを選択します。
ブラウザインタフェースは、選択されたカテゴリにあるコンポーネントまたはプランの一覧も表示します。
オブジェクトのリストは異種混在ではありません。「Plan」と「Component 」間でビューを切り替えるには、「Show」メニューでプランまたはコンポーネントを選択します。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してコンポーネント、プラン、または比較からカテゴリを削除する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してカテゴリを削除することもできます。
pdb.p.la plan-ID -cat "" – プランからすべてのカテゴリを削除します。
cdb.c.la component-ID -cat "" – コンポーネントからすべてのカテゴリを削除します。
cmp.ds.la comparison-ID -cat "" – 比較からすべてのカテゴリを削除します。
オブジェクトからカテゴリを削除するには、対象となるオブジェクト、またはそのオブジェクトを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。たとえば、コンポーネントからカテゴリを削除する場合、そのコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。
カテゴリを削除するオブジェクトの「Details」ページを表示します。
「Category」行で、「Apply Categories」をクリックします。
「Apply Categories to Selected Objects」ウィンドウが表示されて、カテゴリが表示されます。コンポーネントまたはプランがカテゴリに属する場合、そのカテゴリのチェックボックスがオンになっています。
削除するカテゴリの選択を解除します。
「Apply Categories」をクリックします。
ウィンドウが閉じます。オブジェクトとカテゴリの関連付けが解除されます。
ラベルを使用すると、ユーザーにとって意味のある印をコンポーネントに付けることができます。たとえば、コンポーネントのバージョン番号 (コンポーネントが使用される製品リリースと必ずしも一致しない) を参照する代わりに、どの製品リリースとコンポーネントが関連しているかを示すラベルをコンポーネントに付けることができます。
ラベルの特性
コンポーネントにのみラベルを付けることができます。
コンポーネントのラベルを変更しても、コンポーネントのバージョン番号が増分することはありません。
ここでは、ブラウザインタフェースを使用してコンポーネントのラベルを修正する方法について解説します。また、次のコマンドを使用してラベルを修正することもできます。
cdb.c.mod -comp ComponentID -label LabelName – コンポーネントのラベルを修正します。
コンポーネントのラベルを追加、編集、または削除すると、コンポーネントのバージョン番号が増分します。
ラベルを追加、編集、または削除するには、変更するコンポーネントを格納するフォルダに対する書き込み許可が必要です。
ラベルを追加するコンポーネントの「Details」ページを表示します。
「編集」をクリックします。
「Labels」テキストフィールドで、新規ラベルまたは変更するラベル名を入力します。
コンポーネントのラベルを削除する場合は、現在のラベルを消去し、テキストフィールドを空白にしておきます。
「Check In」をクリックします。
ブラウザインタフェースは確認ページを表示します。
コンポーネントの新規バージョン番号を選択します。
コンポーネントは、次のメジャーまたはマイナーバージョンとしてチェックインすることも可能です。
「Continue to Check In」をクリックします。
ブラウザインタフェースは、更新されたコンポーネントラベルを示す「Components」ページを表示します。
表示するラベル持つコンポーネントの「Details」ページを表示します。
「Labels」フィールドの横に、ラベル名が表示されます。