Sun N1 Service Provisioning System 5.1 オペレーションとプロビジョニングガイド

インストールとインストールの比較でのスクリプトの使用

比較対象のコンポーネントのリソースが、パッケージ、データベース、アーカイブ (ZIP ファイルなど) に格納されている場合は、スクリプトを使って、比較の実行前にリソースをエクスポートしたり変換したりすることができます。プロビジョニングソフトウェアで、ファイル内容の解凍やエクスポートなどのネイティブコマンドを実行するには、execNative 手順を使用します。

ネイティブコマンドは、prepare ブロックや cleanup ブロック内で実行できます。これらのブロックは、比較の前後で使用します。これらの使用により、圧縮アーカイブからファイルが抽出され、指定の出力ファイルに出力されます。このファイルは、クリーンアップ時に削除されます。


注 –

この execNative は、プランやコンポーネントに含まれる execNative とは異なり、prepare ブロックか cleanup ブロックに含まれていなければなりません。また、変数を利用することはできません。


ブラウザインタフェースを使用してインストールとインストールの比較を行うときは、「Include Temporary Files Generated By Scripts During Comparison」というラベルの付いたチェックボックスをオンにします。このチェックボックスをオンにすると、現在のページが更新され、prepare ブロックと cleanup ブロックの入力フィールドが 1 つずつ表示されます。

適切なチェックボックスをオフにして、比較ホストの prepare ブロックと cleanup ブロックを置き換えることもできます。

execNative については、『Sun N1 Service Provisioning System 5.1 XML スキーマリファレンスガイド』の第 2 章「コンポーネントと単純プランにより使用される共有スキーマ」を参照してください。


例 2–1 インストールとインストールの比較で使用する prepare ブロック

この prepare ブロックは、execNative の結果を出力する出力ファイルを指定します。execNative は、/tmp ディレクトリの内容を一覧表示します。


<prepare>
  <execNative outputFile="file.txt" dir="temp">
    <exec cmd="ls">
      <arg value="-l"></arg>
      <arg value="/tmp"></arg>
    </exec>
  </execNative></prepare>


例 2–2 インストールとインストールの比較で使用する cleanup ブロック

この cleanup ブロックは、出力ファイル file.txt/temp ディレクトリから削除します。


<cleanup>
  <execNative  dir="/temp/">
    <exec cmd="rm">
      <arg value="-rf"></arg>
      <arg value="file.txt"></arg>
    </exec>
  </execNative></cleanup>