SUSE Linux OS イメージを作成するには、ブートおよびインストールサーバーか、NFS 経由でネットワークからアクセス可能なほかのシステムに製品媒体のファイルをコピーします。これらのファイルは、SUSE Linux OS または Solaris OS のいずれかが動作するシステムにあります。システムの CD-ROM ドライブに物理製品媒体を挿入し、プロビジョニングプラン用のイメージソースとして CD を指定することもできます。SUSE Linux ブートおよびインストールサーバーにコピーを配置する必要はありません。
SUSE Linux ファイルをコピーするには、製品 CD の内容を特定のディレクトリ構造に抽出します。SUSE Linux ファイルをコピーする方法については、http://www.suse.com/~ug/AutoYaST_FAQ.html#a6を参照してください。
SUSE Linux Enterprise Server 8.0 release のプロビジョニングを自動化するには、SUSE Linux 8.0 インストールイメージを作成したあとにインストーラスクリプトを変更する必要があります。詳細については、「インストーラスクリプトを変更して SUSE Linux Enterprise Server 8.0 のプロビジョニングを自動化する」を参照してください。
ブートおよびインストールサーバーではないシステムにコピーを配置する場合は、次の条件が満たされる必要があります。
JET を使用する SUSE Linux プロビジョニングの場合は、ブートおよびインストールサーバーとターゲットホストが NFS 経由で OS ファイルのコピーにアクセスできること。
JET を使用しない SUSE Linux プロビジョニングの場合は、ターゲットホストが NFS 経由で OS ファイルのコピーにアクセスできること。
SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 8.0 インストーラには、インストール先のシステムのキーボードの有無をチェックするコードが含まれています。このコードがあると、OS プロビジョニングプラグイン で SLES 8.0 OS のインストールを自動化することができません。SLES 8.0 OS のプロビジョニングを完全に自動化するには、インストーラを編集してこのコードを削除します。次の手順に従ってください。
SLES 8.0 イメージの root ファイルを含む boot ディレクトリに移動します。
boot ディレクトリは、SLES8.0 CD の 1 枚目のコピーにあります。
root ファイルのバックアップコピーを作成します。
# cp root root.orig |
一時ディレクトリに、ループバックモードでファイルのコピーをマウントします。
# mkdir /tmp/loop # mount -o loop root.orig /tmp/loop |
作業用の一時ディレクトリを作成します。
# mkdir /tmp/work |
root を作業用の一時ディレクトリにコピーします。
# cd /tmp/work # rsync -avz /tmp/loop/* . |
テキストエディタで、作業用の一時ディレクトリにある YaST2 インストーラスクリプトを開きます。
前の手順で指定したディレクトリ名を使用する場合は、 YaST2 インストーラスクリプトは /tmp/work/usr/lib/YaST2/bin/ ディレクトリにあります。
YaST2 インストーラスクリプトから次の部分のコードを削除します。
# iSeries and p690 dont have a keyboard but a special console, no need to # run via serial console. if [ ! "$update" -a "$Keyboard" = "0" -a ! "$Braille" -a "$NOTISERIES" != 0 -a "$NOTHVCCONSOLE" != 0 -a "$HOSTTYPE" != "s390" -a "$HOSTTYPE" != "s390x" ] ; then log "no keyboard?" echo "No keyboard detected. Trying to connect via serial interface /dev/ttyS0." echo "On your terminal computer start the user interface with" echo "y2base \"serial(115200):/dev/ttyS0\" qt -geometry 800x600 -style=platinum" echo "or" echo "y2base \"serial(115200):/dev/ttyS1\" qt -geometry 800x600 -style=platinum" echo "or start the YaST2 menu by typing \"yast2\" and select YaST2/Remote Install" y2base "$modulename" $moduleargs "serial(115200):/dev/ttyS0" --timeout 15 y2exitcode=$? [ $y2exitcode -eq 0 ] && y2cc_ncurses if [ "$y2exitcode" = 13 ] ; then echo "Connection timeout. Continuing with normal setup." else exit $y2exitcode fi fi
変更した YaST2 インストーラスクリプトを含めて root ファイルを再作成します。
# cd /tmp # mkfs.cramfs work root |
新しい root ファイルを SLES 8.0 CD の 1 枚目にコピーします。
# cp /tmp/root suse-copy-path/boot/root |
suse-copy-path は、SLES 8.0 CD の 1 枚目のコピーへのパスです。
作業用の一時ディレクトリを削除し、一時ディレクトリへのループバックを削除します。
# rm -rf work # umount /tmp/loop |
SLES 8.0 インストーラを編集したあとに、インストールが対話モードに変わり、ライセンス契約同意書への確認を求められる場合は、SLES 8.0 CD の 1 枚目のコピーにある info.txt ファイルの名前を変更します。次に例を示します。
# mv suse-copy-path /media.1/info.txt suse-copy-path media.1/info.txt.bak
ファイル名を変更したら、SLES 8.0 OS のプロビジョニングを再度実行してください。