この章では、PDA と Ximian Evolution
を連携させる方法について説明します。
PDA (personal digital assistant) とは、システム手帳として使用できるハンドヘルドコンピュータのことです。 PDA には、アポイント、タスク、および連絡先などの情報を格納できます。 さらに、PDA と Evolution
間でアポイント、タスク、および連絡先のデータを転送できます。
PDA と Evolution
を活用する前に、まず、Java Desktop System を使用できるように PDA を構成する必要があります。 また、PDA と Evolution
間でデータを転送する方法も指定する必要があります。 このためには、PDA のコンジットを構成します。 「コンジット」とは、コンピュータと PDA 間でデータの転送を管理するアプリケーションのことです。 PDA を構成する方法や、PDA のコンジットを構成する方法については、『Java Desktop System Release 2 ユーザーズガイド』を参照してください。
次の表に、Evolution
のコンポーネントアプリケーションとして利用できるコンジットと、そのコンジットに対応する PDA アプリケーションの一覧を示します。
アプリケーション |
コンジット |
PDA アプリケーション |
---|---|---|
「カレンダ」 |
「ECalendar」 |
|
「タスク」 |
「EToDo」 |
|
「連絡先」 |
「EAddress」 |
|
Evolution
は、Palm OS 5 オペレーティングシステムを使用する PDA だけをサポートします。
次の手順を実行します。
PDA とコンピュータを接続します。 PDA にクレードルが付属している場合は、PDA をクレードルに載せます。
PDA がコンピュータと連動するように構成されていることを確認します。 PDA を構成する方法については、『Java Desktop System Release 2 ユーザーズガイド』を参照してください。
PDA と Evolution
間でデータを転送する方法を指定します。 このためには、PDA のコンジットを構成します。 PDA のコンジットを構成する方法については、『Java Desktop System Release 2 ユーザーズガイド』を参照してください。
PDA の HotSync ボタンを押します。
Evolution
は PDA のアポイント、タスク、または連絡先のカテゴリと同期をとりません。
PDA と Sun Java System Calendar Server
フォルダの同期をとるには、Calendar Server
カレンダフォルダをデフォルトのカレンダフォルダとして指定し、Calendar Server
タスクフォルダをデフォルトのタスクフォルダとして指定する必要があります。 デフォルトのフォルダを指定する方法については、フォルダ環境の設定を参照してください。
また、Calendar Server
フォルダを選択してから PDA の HotSync ボタンを押す必要があります。 これらの作業を行わないと、同期中に Evolution
の動作に異常が発生することがあります。