Java Desktop System Release 2 問題の解決方法

2.1 基本的な使用方法

2.1.1 カーネルモジュールのコンパイル中にバージョン不整合が発生する

問題 

Pentium 4 などのハイパースレッド対応のプロセッサを使用している場合は、カーネルモジュールのコンパイル時にバージョン不整合のエラーが発生することがあります。 

解決方法 

次の手順を実行します。

  1. 次のファイルを編集します。/usr/src/linux-2.4.19.SuSE/linux/version.h

  2. #define UTS_RELEASE "2.4.19-4GB" の行を

    #define UTS_RELEASE "2.4.19-64GB-SMP" に書き換えます。

2.1.2 /net からマウントできない

問題 

バグ ID: 4908595 

/net からのマウントが機能しません。この問題は、autofs4 ユーティリティが間違ったカーネルモジュールをデフォルトで読み込むために起こります。

解決方法 

システムのインストール時に、次の作業を実行します。 

  1. 次のファイルをテキストエディタで開きます。/etc/modules.conf

  2. 次の行のコメントを解除します。

    # alias autofs autofs4

2.1.3 インストールが失敗する

問題 

一部の Red Hat Package Managers (RPM) が、システムの基底にある Linux リリースを認識していない可能性があります。これらの RPM ファイルをシステムにインストールしようとすると、インストールに失敗する可能性があります。

解決方法 

RPM ファイルをシステムに正常にインストールするためには、特定の Linux のバージョンが /etc/SuSE-release ファイルに記載されている必要があります。

Linux のバージョンを RPM が認識するバージョンに変更します。たとえば、SuSE Linux 8.1 (i386) Version=8.1 にしてください。

2.1.4 画面表示の問題

問題 

インストールプロセスによって設定される画面の解像度は、使用しているシステムに適していない可能性があります。解像度が適切でないと、画面表示に問題が発生する可能性があります。画面の解像度は、システム設定中に、使用しているシステムのハードウェアに適した値に再設定することができます。 

解決方法 

最初の「ようこそ」画面が現れたあと、インストール画面が表示されます。次の作業を実行します。 

  1. 即座に F2 キーを押して、希望の解像度が選択されていることを確認します。

  2. 希望する解像度を選んで、Enter キーを押します。ディスプレイハードウェアの能力以上の解像度を選んだ場合、インストールの間、画面の下の部分が表示されなくなります。このような場合、インストールを再開して、低い解像度を選択します。

  3. 矢印キーを使用して「インストール」を選択し、Enter キーを押します。

画面解像度ダイアログで選択できる解像度は、その値が YaST で有効に設定されているものだけです。

2.1.5 RPM の CD が排出されない

問題 

RPM を CD からマルチユーザーモードでインストールすると、システムは CD を自動的に排出しません。 

解決方法 

eject cdrom コマンドを入力して、CD を取り出します。

2.1.6 バックスペースが間違って挿入される

問題 

Sun Ray™ クライアントまたは Solaris マシンから Java Desktop System セッションにログインした場合、キーボードで L キーを押すたびに、バックスペースが挿入されます。

解決方法 

次の解決方法のいずれかを使用します。 

  • Java Desktop System にログインした後で、xmodmap コマンドを使用して L キーを再定義します。

  • Java Desktop Systemroot としてログインし、/etc/X11/Xmodmap ファイルを削除します。

2.1.7 ログイン時にパネルがクラッシュする

問題 

システムを再起動したあとで Java Desktop System にログインすると、パネルがクラッシュすることがあります。

解決方法 

Panel アプリケーションが再起動するまで待ってください。

2.1.8 インストール更新後に起動スプラッシュ画面が表示されない

問題 

バグ ID: 5026577 

インストールを実行して以前のバージョンの Java Desktop System を更新したあと、起動スプラッシュ画面が表示されません。この問題は、/usr/share/splash/themes ディレクトリにリンクがないために発生します。

解決方法 

次の手順を実行します。 

  1. root ユーザでログインします。

  2. 次のコマンドを実行します。cd /usr/share/splash/theme

  3. 次のコマンドを実行します。execute ln -s Sun current

  4. 次のコマンドを実行します。execute mkinitrd

2.1.9 インストールの更新後、ファイルシステム RPM のインストールに失敗する

問題 

バグ ID: 5028130 

インストールを実行して以前のバージョンの Java Desktop System を更新したあと、ファイルシステム RPM のインストールに失敗します。

この問題は、Nautilus ファイルマネージャでデフォルトのオートマウンタを有効にした状態で、CD からYaST2 のシステム更新を実行した場合に発生します。この問題は、CD が /media/cdrom でマウントされた状態で、YaST2 のシステム NFS 更新を実行した場合にも発生します。

この問題は、CD からの起動が完了した後に、ネットワーク更新を実行した場合には発生しません。 

解決方法 

YaST2 のシステム更新インストールを開始する前に、次の手順を実行します。

  1. システムからすべての CD-ROM を削除します。

  2. 「起動」->「拡張設定」->「CD デバイスオプション」を選択します。

  3. 「挿入された CD をマウントする」オプションを選択解除して、「閉じる」を選択します。

  4. 通常どおりにシステムインストールの更新を継続します。

2.1.10 インストールの更新後、ウィンドウにボックスが付く

問題 

バグ ID: 5017762 

インストールを行なって Java Desktop System の以前のバージョンを更新したあと、入力方式切り替え器アプレットがデフォルトパネルに追加されません。代わりに、ウィンドウにはボックスが追加されています。

Java Desktop System Release 2 のデフォルトのパネル設定は、以前のリリースの Java Desktop System とは異なります。以前のバージョンの Java Desktop System にログインすると、この問題が発生する可能性があります。

解決方法 

パネルを右クリックし、「パネルに追加」->「ユーティリティ」->「入力方式切り替え器」を選択します。