Sun Java System Web Server 7.0 管理ガイド

第 14 章 国際化とローカリゼーション

国際化およびローカライズされたバージョンの Sun Java System Web Server は、複数言語および複数エンコーディングのサポートを提供します。

複数バイトデータの入力

管理コンソールのページ上で複数バイトデータを入力したい場合、次の問題に注意する必要があります。

ファイルまたはディレクトリの名前

あるファイルまたはディレクトリの名前を URL 内に表示させる場合、その名前に 8 ビットまたは複数バイトの文字を含めることはできません。

LDAP のユーザーとグループ

電子メールアドレスでは、RFC 17.000 (ftp://ds.internic.net/rfc/rfc17.000.txt) で許可されている文字だけを使用してください。ユーザー ID とパスワードの情報は、ASCII で格納する必要があります。

ユーザーやグループの文字を正しい形式で確実に入力できるようにするには、UTF-8 フォームに対応したクライアントを使って 8 ビットまたは複数バイトのデータを入力します。

複数の文字エンコーディングのサポート

Sun Java System Web Server 7.0 は、次の各機能で複数の文字エンコーディングをサポートします。

WebDAV

Sun Java System Web Server は、PROPPPATCH および PROPFIND メソッドで、複数バイトのプロパティーの設定および取得をサポートします。要求では任意のエンコーディング形式が使えますが、サーバーからの応答は常に UTF-8 になります。

検索

Sun Java System Web Server 7.0 で使用される Java ベースの検索エンジンは、背後の Java VM がサポートするすべての文字エンコーディングで、ドキュメントのフルテキストでのインデックス作成と検索をサポートします。ドキュメントのデフォルトのエンコーディングは、検索コレクションの作成時に指定できます。HTML ドキュメントの場合、インデクサは、HTML メタタグに基づいてエンコーディングを推測しようとしますが、推測に失敗した場合は、デフォルトのエンコーディングを使用します。

検索インタフェースは JSP タグライブラリに基づいており、必要とする任意の言語やエンコーディングを使ってカスタマイズおよびローカライズできるようになっています。このタグライブラリの一覧については、『Sun Java System Web Server 7.0 Developer’s Guide to Web Applications』を参照してください。

ローカライズされたコンテンツを提供するためのサーバー構成

エンドユーザーは、アクセス対象となるコンテンツの言語設定を記述した Accept-language ヘッダーを送信するように、ブラウザを構成することができます。Accept-language ヘッダーに基づいてコンテンツを提供するようにサーバーを構成するには、「構成」> (構成を選択) >「仮想サーバー」> (仮想サーバーを選択) >「サーバー設定」>「一般」>「ローカリゼーション」の「クライアント言語のネゴシエーションを行う」チェックボックスを有効にします。

たとえば、このオプションが有効になった状態で、クライアントが次の URL を要求するときに値 fr-CH,de を含む Accept-language ヘッダーを送信したとします。

http://www.someplace.com/somepage.html

サーバーは次の順序でファイルの検索を行います。

Procedure検索順序

  1. Accept-language リスト fr-CH,de

    http://www.someplace.com/fr_ch/somepage.html

    http://www.someplace.com/somepage_fr_ch.html

    http://www.someplace.com/de/somepage.html

    http://www.someplace.com/somepage_de.html

  2. 国番号を含まない言語コード (fr-CH の場合は fr)。

    http://www.someplace.com/fr/somepage.html

    http://www.someplace.com/somepage_fr.html

  3. en など、magnus.conf ファイル内で定義された DefaultLanguage

    http://www.someplace.com/en/somepage.html

    http://www.someplace.com/somepage_en.html

  4. これらがどれも見つからない場合、サーバーは次を試みます。

    http://www.someplace.com/somepage.html


    注 –

    ローカライズされたファイルに名前を付けるときには、CH や TW などの国番号が小文字に、ダッシュ (-) が下線 (_) にそれぞれ変換される点に注意してください。



    注意 – 注意 –

    acceptlanguage 設定を有効にするとパフォーマンスが低下します。なぜなら、サーバーは、上記で説明したアルゴリズムに従って、Accept-language に指定されたすべての言語でコンテンツのチェックを行う必要があるからです。