Sun Java System Application Server 9.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

Java Message Service の統合

MQ を Application Server に統合する方法には、LOCAL、REMOTE、および EMBEDDED の 3 通りがあります。管理コンソールでは、これらのモードは Java Message Service の「タイプ」属性で表されます。

LOCAL Java Message Service

「タイプ」属性が LOCAL (クラスタインスタンスのデフォルト) の場合、Application Server はデフォルト JMS ホストとして指定された MQ ブローカを起動および停止します。MQ プロセスはアウトプロセスで (別個の VM 内で) Application Server プロセスから起動されます。Application Server は、追加のポートをブローカに提供します。このポートはブローカによって、RMI レジストリを起動するために使用されます。このポート番号は、そのインスタンスに対して設定済みの JMS ポートの番号に 100 を加えたものです。たとえば、JMS ポート番号が 37676 の場合、この追加のポート番号は 37776 になります。

Application Server インスタンスと Message Queue ブローカの間に 1 対 1 の関係を作成するには、タイプを LOCAL に設定し、各 Application Server インスタンスに異なるデフォルト JMS ホストを指定します。この作業は、クラスタが Application Server と MQ のどちらに定義されているかに関係なく行えます。

LOCAL タイプでは、「起動引数」属性を使用して MQ ブローカの起動パラメータを指定します。

REMOTE Java Message Service

「タイプ」属性が REMOTE の場合、MQ ブローカは別個に起動する必要があります。ブローカの起動については、『 Sun Java System Message Queue 管理ガイド』を参照してください。

この場合、Application Server は外部的に設定されたブローカまたはブローカクラスタを使用します。また、MQ ブローカの起動と停止は Application Server とは別個に行い、MQ ツールを使用してブローカまたはブローカクラスタを設定および調整する必要があります。REMOTE タイプは Application Server クラスタに最適です。

REMOTE タイプでは、MQ ツールを使用して MQ ブローカ起動パラメータを指定する必要があります。「起動引数」属性は無視されます。

EMBEDDED Java Message Service

JMS の「タイプ」属性が EMBEDDED の場合、アプリケーションサーバーと JMS ブローカが同じ VM 内に共存し、JMS サービスはインプロセスで起動され、Application Server によって管理されます。このモードでは、JMS 操作はネットワークスタックを通して行われ、パフォーマンスの最適化につながります。