Sun Java System Application Server 9.1 配備計画ガイド

HADB のストレージ容量

HADB では、ネットワークの容量を超えるまで、ノードの追加によってほぼリニアなスケーリングが得られます。各ノードでは、専用のディスク (1 台または複数台) 上にストレージデバイスが設定されている必要があります。すべてのノードで、ストレージデバイスに等しい容量が割り当てられている必要があります。ストレージデバイスは必ずローカルディスクに割り当ててください。

予測されるセッションデータサイズが x M バイトであるとします。HADB はミラーノード上のデータをレプリケートするため、2x M バイトのストレージが必要です。さらに、HADB は、データへの高速アクセスを可能にするためにインデックスを使用しています。2 つのノードにはインデックス用に追加の 2x M バイトが必要であり、必要な合計ストレージ容量は 4x となります。したがって、HADB の予測されるストレージ容量の要件は、予測されるデータ量の 4 倍です。

新しいノードを追加したあとにデータの再断片化が必要になる可能性があるため、HADB からデータが失われることなく将来も拡張できるようにするには、オンラインアップグレードのための追加のストレージ容量を用意してください。この場合は、データデバイス上に同じ量 (4x) の追加の領域が必要です。そのため、予測されるストレージ容量は、予測されるデータ量の 8 倍になります。

さらに、HADB はディスク容量を次のように使用します。

次の表は、x M バイトのセッションデータサイズのための HADB ストレージ領域の要件を要約しています。

表 2–3 x M バイトのセッションサイズのための HADB ストレージ領域の要件

条件 

必要な HADB ストレージ領域 

オンラインが必須でない場合の HADB ノードの追加または削除。

4x M バイト + (4 ×ログバッファーサイズ) + デバイスサイズの 1%

オンラインが必須な場合の HADB ノードの追加または削除。 

8x M バイト + (4 ×ログバッファーサイズ) + デバイスサイズの 1%

HADB のデバイス領域が不足すると、HADB は、データを挿入または更新するクライアント要求を受け付けません。ただし、削除操作は受け付けます。HADB のデバイス領域が不足した場合は、エラーコード 4593 または 4592 を返し、対応するエラーメッセージを履歴ファイルに書き込みます。これらのメッセージの詳細については、『Sun Java System Application Server 9.1 Error Message Reference』の第 14 章「HADB Error Messages」を参照してください。