Sun Studio 12: dbx コマンドによるデバッグ

はじめに

dbx コマンド行デバッガは、対話型でソースレベルのデバッグツールです。

対象読者

このマニュアルは、dbx コマンドを使用してアプリケーションのデバッグを行うプログラマを対象にしています。dbx のユーザーには、Fortran、C、または C++ による開発経験を持ち、SolarisTM または Linux オペレーティングシステムと UNIX® コマンドについてある程度の知識が必要です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

 


sun% grep `^#define \

  XV_VERSION_STRING'

このマニュアルでは、次のようなコードを特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–2 コードについて

コードの記号 

意味 

記法 

コード例 

[]

角括弧には、オプションの引数が含まれます。 

xO[n]

xO4,0

{}

中括弧には、必須オプションの選択肢が含まれます。 

d{y|n}

dy

|

「パイプ」または「バー」と呼ばれる記号は、その中から 1 つだけを選択可能な複数の引数を区切ります。 

B{dynamic|static}

Bstatic

:

コロンは、コンマ同様に複数の引数を区切るために使用されることがあります。 

Rdir[:dir ]

R/local/libs:/U/a

...

省略記号は、連続するものの一部が省略されていることを示します。 

xinline=f1[,...fn]

xinline=alpha,dos

コマンド例のシェルプロンプト

以下の表に、C シェル、Bourne シェル、および Korn シェルのデフォルトの UNIX システムプロンプト、およびスーパーユーザーのプロンプトを紹介します。

表 P–3 シェルプロンプト

シェル 

プロンプト 

C シェル 

machine_name%

C シェルのスーパーユーザー 

machine_name#

Bourne シェルおよび Korn シェル 

$

Bourne シェルおよび Korn シェルのスーパーユーザー 

#

サポートされるプラットフォーム

この SunTM Studio のリリースは、SPARC® および x86 ファミリ (UltraSPARC®、SPARC64、AMD64、Pentium、Xeon EM64T) プロセッサアーキテクチャーを使用するシステムをサポートしています。サポートされるシステムの、Solaris オペレーティングシステムのバージョンごとの情報については、http://www.sun.com/bigadmin/hcl にあるハードウェアの互換性に関するリストで参照することができます。ここには、すべてのプラットフォームごとの実装の違いについて説明されています。

このドキュメントでは、x86 関連の用語は次のものを指します。

サポートされるシステムについては、ハードウェアの互換性に関するリストを参照してください。

Sun Studio マニュアルへのアクセス方法

マニュアルには、次の場所からアクセスできます。

インターネットの Web サイト (http://docs.sun.com) から、Sun のマニュアルを参照したり、印刷したり、購入したりすることができます。マニュアルが見つからない場合はローカルシステムまたはネットワークの製品とともにインストールされているマニュアルの索引を参照してください。


注 –

このマニュアルで紹介する Sun 以外の Web サイトが使用可能かどうかについては、Sun は責任を負いません。このようなサイトやリソース上、またはこれらを経由して利用できるコンテンツ、広告、製品、またはその他の資料についても、Sun は保証しておらず、法的責任を負いません。また、このようなサイトやリソース上、またはこれらを経由して利用できるコンテンツ、商品、サービスの使用や、それらへの依存に関連して発生した実際の損害や損失、またはその申し立てについても、Sun は一切の責任を負いません。


アクセシブルな製品マニュアル

マニュアルは、技術的な補足をすることで、ご不自由なユーザーの方々にとって読みやすい形式のマニュアルを提供しております。アクセシブルなマニュアルは次の表に示す場所から参照することができます。製品ソフトウェアが /opt 以外のディレクトリにインストールされている場合は、システム管理者に実際のパスをお尋ねください。

表 P–4 アクセシブルな製品マニュアル

マニュアルの種類 

アクセシブルな形式と格納場所 

マニュアル (Sun 以外のマニュアルは除く) 

形式: HTML場所: http://docs.sun.com

他社製マニュアル: 

  • Standard C++ Library Class Reference

  • 標準 C++ ライブラリ・ユーザーズガイド

  • Tools.h++ クラスライブラリ・リファレンスマニュアル

  • Tools.h++ ユーザーズガイド

形式: HTML場所: file:/opt/SUNWspro/docs/ja/index.html (Solaris プラットフォーム) のマニュアル索引

Readme 

形式: HTML場所: http://developers.sun.com/sunstudio/documentation/ss12/mr の Sun Developer Network ポータル

マニュアルページ 

形式: HTML場所 : file:/opt/SUNWspro/docs/ja/index.html (Solaris プラットフォーム) および file:/opt/sun/sunstudio12/docs/ja/index.html (Linux プラットフォーム) のマニュアル索引

オンラインヘルプ 

形式: HTML場所: IDE 内の「ヘルプ」メニューおよび「ヘルプ」ボタン 

リリースノート 

形式: HTML場所: http://docs.sun.com

Sun Studio 関連マニュアル

次の表は、file:/opt/SUNWspro/docs/ja/index.html および http://docs.sun.com から参照できる関連マニュアルの一覧です。製品ソフトウェアが /opt 以外のディレクトリにインストールされている場合は、システム管理者に実際のパスをお尋ねください。

表 P–5 Sun Studio 関連マニュアル

マニュアル 

内容の説明 

dbx Readme

dbx の新機能、既知の問題点、制限事項、および互換性の問題について説明しています。

dbx (1) マニュアルページ

dbx コマンドの詳細について説明しています。

C ユーザーズガイド

Sun Studio 12 C プログラミング言語コンパイラについて説明しています。また、ANSI C コンパイラの詳細情報も記載されています。 

C++ ユーザーズガイド

Sun Studio 12 C++ コンパイラの使用方法を説明しています。また、コマンド行コンパイラオプションの詳細情報も記載されています。 

Fortran ユーザーズガイド

Sun Studio 12 Fortran コンパイラのコンパイル時環境およびコマンド行オプションについて説明しています。 

OpenMP API ユーザーズガイド

多重処理アプリケーションのための OpenMP Fortran 95、C、C++ アプリケーションプログラムインタフェース (API) の概要を説明しています。Sun Studio コンパイラは、OpenMP API をサポートしています。 

プログラムのパフォーマンス解析

Sun Studio 12 で利用可能なパフォーマンス解析ツールについて説明しています。 

関連する Solaris マニュアル

次の表では、docs.sun.com の Web サイトで参照できる関連マニュアルについて説明します。

表 P–6 Solaris 関連マニュアル

マニュアルコレクション 

マニュアルタイトル 

内容の説明 

Solaris Reference Manual Collection 

マニュアルページのセクションのタイトルを参照。 

Solaris OS に関する情報を提供しています。 

Solaris Software Developer Collection 

リンカーとライブラリ

Solaris のリンクエディタと実行時リンカーの操作について説明しています。 

Solaris Software Developer Collection 

マルチスレッドのプログラミング

POSIX と Solaris スレッド API、同期オブジェクトのプログラミング、マルチスレッド化したプログラムのコンパイル、およびマルチスレッド化したプログラムのツール検索について説明しています。 

Solaris Software Developer Collection 

SPARC Assembly Language Reference Manual

SPARC アーキテクチャーで動作し、アセンブリ言語形式をリンク形式のオブジェクトファイルに翻訳するアセンブラについて説明しています。 

開発者向けのリソース

Sun Developer Network の Sun Studio ポータル (http://developers.sun.com/sunstudio) にアクセスし、次のようなリソースを利用できます。リソースは頻繁に更新されます。

Sun Studio ポータルは、Sun Developer Network Web サイト (http://developers.sun.com) に多数ある開発者向け追加リソースの 1 つです。

技術サポートへの問い合わせ

製品についての技術的なご質問がございましたら、次のサイトからお問い合わせく ださい (このマニュアルで回答されていないものに限ります)。http://jp.sun.com/service/contacting/

ご意見の送付先

米国 Sun Microsystems, Inc. では、マニュアルの向上に力を注いでおり、ユーザーのご意見やご提案をお待ちしております。コメントは下記よりお送りください。http://www.sun.com/hwdocs/feedback

ご意見をお寄せいただく際には、電子メールの件名にマニュアルの Part No. を記載してください。たとえば、このマニュアルの Part No. は 820–1199–10 です。