ソフトウェアライブラリとは、通常、すでにコンパイルされ、1 つのバイナリライブラリファイルにまとめられた副プログラムの集合のことです。この集合の個々のメンバーは、ライブラリの要素またはモジュールと呼ばれています。リンカーはライブラリファイルを検索し、ユーザーのプログラムによって参照されるオブジェクトモジュールを読み込み、実行可能バイナリプログラムを構築します。詳細は、ld(1) のマニュアルページと Solaris の『リンカーとライブラリ』を参照してください。
基本的にソフトウェアライブラリには、次の 2 種類があります。
静的ライブラリ- 実行前にモジュールが実行ファイルに結合されるライブラリ。静的ライブラリには、一般的に libname.a という名前が付けられます。.a 接尾辞はアーカイブを意味します。
動的ライブラリ- 実行時にモジュールが実行可能ファイルに結合されるライブラリ。動的ライブラリには、一般的に libname.so という名前が付けられます。.so 接尾辞は共有オブジェクトを意味します。
静的 (.a) バージョンと動的 (.so) バージョンの両方を持つ一般的なシステムライブラリを次に示します。
Fortran 95 ライブラリ: libfsu、libfui、libfai、libfai2、libfsumai、libfprodai、libfminlai、libfmaxlai、libminvai、libmaxvai、libifai、libf77compat
C ライブラリ: libc
ライブラリを使用すると、次の 2 つの利点があります。
プログラムが呼び出すライブラリルーチンのソースコードが必要ありません。
必要なモジュールだけが読み込まれます。
プログラムでライブラリファイルを使用すると、一般的に使用されるサブルーチンをより簡単に共有できるようになります。プログラムのリンク時にライブラリに名前を指定するだけで、プログラム内のリファレンスを解釈処理するこれらのライブラリモジュールがリンクされて、実行可能ファイルにマージされます。