Sun Studio 12: Fortran プログラミングガイド

4.5.5 簡単な動的ライブラリ

動的ライブラリを構築するには、-xcode オプションとリンカーオプション -G-ztext-hname を使用して、ソースファイルをコンパイルする必要があります。これらのリンカーオプションは、コンパイラのコマンド行で利用できます。

静的ライブラリの例と同じファイルを使用して、動的ライブラリを作成できます。

例: -pic とほかのリンカーオプションを使用してコンパイルします。


demo% f95 -o libtestlib.so.1 -G -xcode=pic13 -ztext  \ –hlibtestlib.so.1 *.f

G は、動的ライブラリを構築することをリンカーに伝えます。

-ztext は、位置独立コード以外のもの (たとえば、再配置可能なテキストなど) があった場合に警告を発します。

例: 動的ライブラリを使用して実行可能ファイル a.out を作成します。


demo% f95 -o trylib -R`pwd` trylib.f libtestlib.so.1
demo% file trylib
trylib:ELF 32–bit MSB 実行可能 SPARC version 1 [動的にリンクされています][取り除かれていません]
demo% ldd trylib
     libtestlib.so.1 => /export/home/U/Tests/libtestlib.so.1
     libfui.so.1 => /opt/SUNWspro/lib/libfui.so.1
     libfai.so.1 => /opt/SUNWspro/lib/libfai.so.1
     libc.so.1 => /usr/lib/libc.so.1

例では、-R オプションを使用して、動的ライブラリへのパス (現在のディレクトリ) を実行可能ファイルにリンクしていることに注目してください。

file コマンドは、実行可能ファイルが動的にリンクされていることを表示します。