Sun Studio 12: Fortran プログラミングガイド

3.1.3 マクロ

make ユーティリティーのマクロ機能を使用すると、簡単なパラメータなしの文字列置換を行うことができます。たとえば、pattern という名のターゲットプログラムを考えてみると、それを構成する再配置可能なファイルのリストを 1 つのマクロ文字列として表現できるので、変更しやすくなります。

マクロ文字列を定義するときは、次のような形式を使用します。

名前 = 文字列

マクロ文字列を使用するときは、次のように指定します。

$(名前)

これは、make によって、マクロ文字列の実際の値に置換されます。

次の例は、すべてのオブジェクトファイルを指定するマクロ定義をメイクファイルの最初に追加します。


OBJ = pattern.o computepts.o startupcore.o

これによって、メイクファイルの中で、このマクロを依存性リストに使用したり、ターゲット patternf95 リンクコマンド上で使用したりできます。


pattern: $(OBJ)
      f95 $(OBJ) -lcore95 -lcore -lsunwindow \
      -lpixrect -o pattern

マクロ文字列の名前が 1 文字の場合、括弧は省略できます。