Sun Studio 12: C ユーザーズガイド

8.1 cscope プロセス

cscope は、C、lexyacc のソースファイルを読み取り、ファイル内の関数、関数呼び出し、マクロ、変数、前処理シンボルのシンボル相互参照表を作成します。次に作成した表を検索して、ユーザーが指定したシンボルの位置を探し出します。cscope は、最初にメニューを表示し、実行したい検索のタイプを聞いてきます。たとえば、特定の関数を呼び出しているすべての関数を検索することができます。

検索が終了すると、cscope は結果を表示します。リストの各エントリ行には、指定したコードが存在するファイル名、行番号、その行のテキストが含まれます。この例では、指定された関数を呼び出している関数名も表示されます。リストを表示したあとは、新しく検索するか、あるいはリストに表示された行をエディタで調べるかを選択することができます。後者の場合、cscope はその行があるファイルをエディタで読み込んで、その行にカーソルを移動します。ここで、その行の前後関係を調べることができます。さらにほかのファイルと同じように編集することもできます。エディタを終了したら、メニューに戻って新しい検索を始めます。

作業内容によって手順も変わってくるので、cscope の使用方法は 1 通りではありません。cscope の詳しい使用方法や、コード全体を調べることなくプログラム内のバグを探し出す方法については、次の節で説明します。