既存のテンプレートインスタンスが入っていることがわかっているライブラリを指定するには、filename 引数を使用します。ファイル名引数には、スラッシュ (/) 文字を含める必要があります。現在のディレクトリを基準とする相対パスの場合には、ドット・スラッシュ (./) を使用します。
-instlib=filename オプションにはデフォルト値はないので、値を指定する場合にのみ使用します。このオプションは複数回指定でき、指定内容は追加されていきます。
libfoo.a ライブラリと libbar.so ライブラリが、ソースファイル a.cc と共有する多数のテンプレートインスタンスをインスタンス化すると仮定します。-instlib=filename を追加してライブラリを指定すると、冗長性が回避されコンパイル時間を短縮できます。
example% CC -c -instlib=./libfoo.a -instlib=./libbar.so a.cc
-g を使ってコンパイルするとき、-instlib=file で指定したライブラリが -g でコンパイルされていない場合には、テンプレートインスタンスがデバッグ不能となります。この問題の対策としては、-g を指定するときに -instlib=file を使用しないようにします。
-instlib によってライブラリを指定する場合には、そのライブラリとのリンクを行う必要があります。
-template、-instances、-pti