SPARC: 複数ソースファイルに渡る最適化とインライン化を有効にします。-xcrossfile は、コンパイル時に機能し、コンパイルコマンドで指定したファイルだけに対して有効になります。次にコマンド行の例を示します。
example% CC -xcrossfile -xO4 -c f1.cc f2.cc example% CC -xcrossfile -xO4 -c f3.cc f4.cc |
f1.cc ファイルと f2.cc ファイルの間、および f3.cc ファイルと f4.cc ファイルの間でクロスモジュールの最適化が行われます。f1.cc と f3.cc または f1.cc とf4.cc の間では最適化は行われません。
n には次の値のいずれかを指定します。
表 A–30 -xcrossfile の値
値 |
意味 |
---|---|
0 |
複数のソースファイルに渡る最適化とインライン化を実行しません。 |
1 |
複数のソースファイルに渡る最適化とインライン化を実行します。 |
通常、コンパイラの解析の範囲は、コマンド行で指定した個々のファイルごとに行われます。たとえば、-xO4 オプションを指定した場合、自動インライン化は同じソースファイル内で定義および参照されているサブプログラムにのみ行われます。
-xcrossfile または -xcrossfile=1 を指定すると、コンパイラはコマンド行で指定されたすべてのファイルを一括して分析し、それらが単一のソースファイルであるかのように扱います。
-xcrossfile を指定しない場合、-xcrossfile=0 が仮定され、複数のソースファイルに渡る最適化とインライン化は行われません。
-xcrossfile は -xcrossfile=1 と同じです。
-xcrossfile オプションは、-xO4 または -xO5 と一緒に使用した場合にのみ効果が得られます。
このオプションを使ってコンパイルされたファイルは、インライン化されたコードを 含む可能性があるため、相互に依存しています。したがって、プログラムにリンクす るときは、1 つの単位として使用しなければいけません。あるルーチンを変更したために、関連するファイルを再コンパイルした場合は、すべてのファイルを再コンパイルする必要があります。結果として、このオプションを使用すると、メイクファイルの構成に影響を与えます。
-xldscope