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Copyright 1999 Rogue Wave Software
Copyright 1999 Sun Microsystems, Inc.

RWTValOrderedVector<T>

形式 

#include <rw/tvordvec.h>
RWTValOrderedVector<T> ordvec;
注 - 標準 C++ ライブラリがある場合は、ここで述べるインタフェースを使用します。標準 C++ ライブラリがない場合は、付録 A に記載する RWTValOrderedVector 用に限定されたインタフェースを使用してください。

説明

このクラスは、ベクトルとして実装されている値のコレクションを維持します。

持続性

同形

例

この例では、型 double のベクトルを使用しています。

//
// tvordvec.cpp
//
#include <rw/tvordvec.h>
#include <iostream.h>

main() {
  RWTValOrderedVector<double> vec;

  vec.insert(22.0);
  vec.insert(5.3);
  vec.insert(-102.5);
  vec.insert(15.0);
  vec.insert(5.3);
  cout << vec.entries() << " entries\n" << endl;  // 「5」を出力
  for (int i=0; i<vec.length(); i++)
    cout << vec[i] << endl;

  return 0;
}

プログラム出力: 

5 entries

22
5.3
-102.5
15
5.3

関連クラス

クラス RWTValDeque<T>、RWTValSlist<T>、RWTValDlist<T> も、C++ 標準シーケンスコレクションへの Rogue Wave インタフェースを提供します。

クラス vector<T,allocator> は、このクラスの基礎となる実装として使用される C++ 標準コレクションです。

公開 Typedef 

typedef vector<T,allocator>                    container_type;
typedef container_type::iterator               iterator;
typedef container_type::const_iterator         const_iterator;
typedef container_type::size_type              size_type;
typedef T                                      value_type;
typedef T&                                     reference;
typedef const T&                               const_reference;

公開コンストラクタ 

RWTValOrderedVector<T>();

空のベクトルを作成します。 

RWTValOrderedVector<T>(const vector<T,allocator>& vec);

vec のすべての要素をコピーすることによって、ベクトルを作成します。 

RWTValOrderedVector<T>(const RWTValOrderedVector<T>& rwvec);

コピーコンストラクタ。 

RWTValOrderedVector<T>(size_type n, const T& val);

それぞれが val に初期化された n 個の要素を持つベクトルを作成します。 

RWTValOrderedVector<T>(size_type n);

n 個の要素の容量を持つ空のベクトルを作成します。 

RWTValOrderedVector<T>(const T* first, const T* last);

first が指す T の配列から last が指す要素まで (ただし、その要素は含みません)、要素をコピーすることによって、ベクトルを作成します。

公開メンバー演算子 

RWTValOrderedVector<T>&
operator=(const RWTValOrderedVector<T>& vec);
RWTValOrderedVector<T>&
operator=(const vector<T,allocator>& vec);

自分自身のすべての要素上でデストラクタを呼び出し、vec のすべての要素をコピーすることによって、それらを置き換えます。 

bool
operator<(const RWTValOrderedVector<T>& vec);
bool
operator<(const vector<T>& vec);
自分自身が辞書形式で vec より小さい場合は TRUE を返し、等しいか大きい場合は FALSE を返します。型 T には明確に規定された less-than 意味論 (T::operator<(const T&) または同等のもの) がなければなりません。

bool
operator==(const RWTValOrderedVector<T>& vec) const;
bool
operator==(const vector<T>& vec) const;

自分自身が vec と等しい場合は TRUE を返し、それ以外の場合は FALSE を返します。2 つのコレクションのエントリ数が同じで、両方のコレクションを反復したときに個々の要素が互いに等しい場合、両者は等しいと言えます。 

T&
operator()(size_type i);
const T&
operator()(size_type i) const;

自分自身の i 番目の要素への参照を返します。インデックス i は、0 〜 (エントリ数 -1) の範囲でなければなりません。それ以外の場合の結果は定義されていません。境界検査は実行されません。 

T&
operator[](size_type i);
const T&
operator[](size_type i) const;

自分自身の i 番目の要素への参照を返します。インデックス i は、0 〜 (自分自身のエントリ数 -1 ) の範囲内でなければなりません。それ以外の場合、この関数は、型 RWBoundsErr の例外を送出します。

公開メンバー関数 

void
append(const_reference a);

コレクション内の最後に項目 a を追加します。 

void
apply(void (*fn)(reference,void*), void* d);
void
apply(void (*fn)(const_reference,void*), void* d) const;

fn が指すユーザー定義関数を、コレクション内の各項目に適用します。この関数は、次のプロトタイプの 1 つを持っていなければなりません。 

    void yourfun(const_reference a, void* d);
    void yourfun(reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

reference
at(size_type i);
const_reference
at(size_type i) const;

自分自身の i 番目の要素への参照を返します。インデックス i は、0 〜 (自分自身のエントリ数 -1 ) の範囲内でなければなりません。それ以外の場合、この関数は、型 RWBoundsErr の例外を送出します。 

iterator
begin();
const_iterator
begin() const;

自分自身内の最初の要素の位置にある反復子を返します。 

void
clear();

自分自身から項目をすべて削除することによって、コレクションを消去します。各項目のデストラクタを呼び出します。 

bool
contains(const_reference a) const;

自分自身内に式 (t == a) が TRUE になるような要素 t が存在する場合は TRUE を返し、それ以外の場合は FALSE を返します。 

bool
contains(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d) const;

自分自身内に式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような要素 t が存在する場合は、TRUE を返します。それ以外の場合は、FALSE を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

const T*
data() const;

ベクトルの最初の要素へのポインタを返します。 

iterator
end();
const_iterator
end() const;

自分自身内の「終端を越えた」値の反復子を返します。 

size_type
entries() const;

自分自身内の要素数を返します。 

bool
find(const_reference a, value_type& k) const;

自分自身内に式 (t == a) が TRUE になるような要素 t が存在する場合は、t を k に代入し、TRUE を返します。それ以外の場合は、FALSE を返し、k の値は変更しません。 

bool
find(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d,
     value_type& k) const;

自分自身内に式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような要素 t が存在する場合は、t を k に代入し、TRUE を返します。それ以外の場合は、FALSE を返し、k の値は変更しません。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const T& a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

reference
first();
const_reference
first() const;

自分自身内の最初の要素への参照を返します。 

size_type
index(const_reference a) const;

式 (t == a) が TRUE になるような自分自身内の最初の項目 t の位置を返します。そのような項目が存在しない場合は、静的メンバー npos を返します。 

size_type
index(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d) const;

式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような自分自身内の最初の項目 t の位置を返します。そのような項目が存在しない場合は、静的メンバー npos を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

bool
insert(const_reference a);

コレクション内の最後に項目 a を追加します。TRUE を返します。 

void
insertAt(size_type i, const_reference a);

自分自身内の位置 i にある項目の前に項目 a を挿入します。この位置は 0 〜 (コレクション内のエントリ数) の範囲内でなければなりません。それ以外の場合、この関数は、型 RWBoundsErr の例外を送出します。 

bool
isEmpty() const;

コレクション内に項目が存在しない場合は TRUE を返し、それ以外の場合は FALSE を返します。 

reference
last();
const_reference
last() const;

コレクション内の最後の項目への参照を返します。 

size_type
length() const;

自分自身内の要素数を返します。 

reference
maxElement();
const_reference
maxElement() const;
reference
minElement();
const_reference
minElement() const;

コレクション内の最小要素または最大要素への参照を返します。型 T には明確に規定された less-than 意味論 (T::operator<(const T&) または同等のもの) がなければなりません。 

size_type
occurrencesOf(const_reference a) const;

式 (t == a) が TRUE になるような自分自身内の要素 t の数を返します。 

size_type
occurrencesOf
(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d) const;

式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような自分自身内の要素 t の数を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

void
prepend(const_reference a);

コレクション内の最初に項目 a を追加します。 

bool
remove(const_reference a);

式 (t == a) が TRUE になるような自分自身内の最初の要素 t を削除し、TRUE を返します。そのような要素が存在しない場合は、FALSE を返します。 

bool
remove(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d);

式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような自分自身内の最初の要素 t を削除し、TRUE を返します。そのような要素が存在しない場合は、FALSE を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

size_type
removeAll(const_reference a);

式 (t == a) が TRUE になるような自分自身内の要素 t をすべて削除します。削除した項目数を返します。 

size_type
removeAll(bool (*fn)(const_reference,void*), void* d);

式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような自分自身内の要素 t をすべて削除します。削除した項目数を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

value_type
removeAt(size_type i);

自分自身内の位置 i にある項目を削除して返します。この位置は 0 〜 (コレクション内のエントリ数 -1) の範囲内でなければなりません。それ以外の場合、この関数は、型 RWBoundsErr の例外を送出します。 

value_type
removeFirst();

コレクション内の最初の項目を削除して返します。 

value_type
removeLast();

コレクション内の最後の項目を削除して返します。 

size_type
replaceAll(const_reference oldVal, const_reference newVal);

式 (t == oldVal) が TRUE になるような自分自身内の要素 t をすべて、newVal に置き換えます。置換した項目数を返します。 

size_type
replaceAll(bool (*fn)(const_reference,void*),
           void* d, const T& newval);

式 ((*fn)(t,d)) が TRUE になるような自分自身内の要素 t をすべて、置き換えます。置換した項目数を返します。fn が指すユーザー定義テスター関数は、次のプロトタイプを持っていなければなりません。 

   bool yourTester(const_reference a, void* d);

クライアントデータは、パラメタ d を通して渡すことができます。 

void
resize(size_type n);

ベクトルの容量を最低でも n に変更します。この関数は、すでに n の容量を持つベクトルには影響ありません。 

void
sort();

less-than 演算子を使用して要素を比較することによって、コレクションをソートします。 

vector<T,allocator>&
std();
const vector<T,allocator>&
std() const;

自分自身に対する実装として使用される、基礎となる C++ 標準コレクションへの参照を返します。この参照は自由に使用でき、C++ 標準インタフェースへのアクセスを提供したり、C++ 標準コレクションを利用する他のソフトウェアソフトウェアコンポーネントとの相互運用性を提供します。

静的公開データメンバー 

const size_type  npos;

これは、index などのメンバー関数によって無効な位置を示すために返される値です。この値は、~(size_type)0 と同じです。

関連の大域演算子 

RWvostream&
operator<<(RWvostream& strm,
       const RWTValOrderedVector<T>& coll);
RWFile&
operator<<(RWFile& strm, const RWTValOrderedVector<T>& coll);

出力ストリーム strm にコレクション coll を保存するか、すでに保存されている場合は、そのコレクションに対する参照を保存します。 

RWvistream&
operator>>(RWvistream& strm, RWTValOrderedVector<T>& coll);
RWFile&
operator>>(RWFile& strm, RWTValOrderedVector<T>& coll);

コレクション coll の内容を入力ストリーム strm から復元します。 

RWvistream&
operator>>(RWvistream& strm, RWTValOrderedVector<T>*& p);
RWFile&
operator>>(RWFile& strm, RWTValOrderedVector<T>*& p);

入力ストリーム strm 上の次のオブジェクトを調べて、ヒープから新しいコレクションを作成してそれを指すように p を設定するか、または前に読み込んだインスタンスを指すように p を設定します。コレクションをヒープから作成した場合、ユーザーはそれを削除する責任があります。