前の章では、ロケールと標準ファセットクラスの使用方法と、新しいファセットクラスの構築方法を説明しました。この章では、ファセットクラスを作成し、標準 C++ ライブラリの入出力ストリームに使用する方法を紹介します。内容は多少高度であり、標準入出力ストリームの知識が必要です。
以下の節では、電話番号の書式設定の例を取り上げて説明します。電話番号の書式は文化によって異なる慣例があります。たとえば、同じアメリカ合衆国の電話番号でも次のようにさまざまな書式があります。
754-3010 |
地域 |
(541) 754-3010 |
国内 |
+1-541-754-3010 |
国際 |
1-541-754-3010 |
合衆国でかけるとき |
001-541-754-3010 |
ドイツからかけるとき |
191 541 754 3010 |
フランスからかけるとき |
次にドイツの電話番号について考えてみます。ドイツの電話番号はアメリカ合衆国の場合と同じく、地区コードと市内番号で構成されていますが、書式は異なります。次に示すのは、さまざまな書式によるドイツの電話番号です。
636-48018 |
地域 |
(089) / 636-48018 |
国内 |
+49-89-636-48018 |
国際 |
19-49-89-636-48018 |
フランスからかけるとき |
国内番号の書式の違いをみてみましょう。アメリカ合衆国では、1 (市外局番) 市内番号という書式ですが、ドイツでは (0 市外局番)/ 市内番号となります。
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