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7.1 組み込みストリーム

組み込み標準ストリームには 8 種類あり、その作成と初期化は、プログラムの起動時に自動的に行われます。組み込み標準ストリームは、表 4 に示すように、C 標準ファイル stdin、stdoutstderr に対応しています。

4 -- 組み込み標準ストリームと対応する C 標準ファイル

ナロー文字ストリーム ワイド文字ストリーム 対応する C 標準ファイル
cin
wcin
stdin
cout
wcout
stdout
cerr
wcerr
stderr
clog
wclog
stderr

C 標準ファイルと同様に、これらのストリームは、すべてデフォルトで端末に対応しています。

clogcerr には、次のような違いがあります。つまり、clog がすべてバッファで処理されるのに対して、cerr への出力は書式設定のたびに外部デバイスに書き込まれます。バッファ制御されたストリームでは、バッファが一杯になったときに実際の外部デバイスに書き込まれます。したがって、 clog は出力をファイルにリダイレクトするときに効率的であり、cerr は主に端末入出力に便利です。書式設定時に外部デバイスへ書き込み (cerr の場合は端末) を行うのは、出力を端末からの入力に同期させるためです。

標準ストリームは、静的オブジェクトのコンストラクタとデストラクタに使用できるように初期化されます。

組み込みストリームは、対応する C 標準ファイルとも同期します。詳細は、14.6 節を参照してください。


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OEM リリース, 1998 年 6 月