この章には、次の情報が含まれます。
この節では、Sun Studio 12 ソフトウェア、製品シリアル番号、およびサポートソフトウェアをインストールする一般的な手順の概要を説明します。
手順 |
タスク |
内容の説明 |
参照先 |
1. |
Sun Studio 12 ソフトウェアのインストール先のシステムが、このリリースの最小ハードウェアおよびソフトウェア要件を満たしていることを確認します。 |
適切なパフォーマンスを得るために、システム要件に合ったシステムを使用することをお勧めします。 |
「システム要件」を参照 |
2. |
ローカル表示とリモート表示のどちらでインストーラを使用するかを決定します。 |
Sun Studio ソフトウェアは、リモート表示またはローカル表示のどちらを使用してもインストールできます。 | |
3. |
シングルユーザーまたはクライアント/サーバーのどちらのインストールを行うかを選択します。 |
シングルユーザーシステムには、Sun Studio 12 ソフトウェアおよび必須の追加ソフトウェアをインストールします。クライアント/サーバーの場合は、サーバーに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールし、Sun Studio 12 ソフトウェアを実行するクライアントシステムに追加ソフトウェアをインストールします。 |
「シングルユーザーシステムへのインストール」および 「同じアーキテクチャーを持つクライアントによる使用のためのサーバーへのインストール」を参照 |
4. |
Sun Studio 12 ソフトウェアを実行するシステムが必須の追加ソフトウェアにアクセスできることを確認し、必要なソフトウェアをインストールします。 |
Sun Studio 12 ソフトウェアには、オペレーティングシステムのパッチ、およびオペレーティングシステムライブラリの特別なバージョンが必要です。ソフトウェアの一部のコンポーネントにも、J2SE Development Kit (JDK) 5.0、NetBeans IDE 5.5.1 および NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1.1 が必要です。 | |
5. |
インストール方法を選択します。 |
Sun Studio ソフトウェアをインストールするには、次の 4 通りの方法があります。 | |
6. |
Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールします。 |
手順に従ってインストールを行います。 |
Sun Studio 12 ソフトウェアのハードウェアおよびオペレーティングシステム要件は、表 1–1 に示すとおりです。
このリリースのディスク容量要件および重要な最新情報については、http://sdc.sun.co.jp/sunstudio/documentation/ss12/release_notesML.html にあるリリースノートを参照してください。
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Solaris OS SPARC ベースシステム |
Solaris OS x86 ベースシステム |
Linux OS x86 ベースシステム |
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オペレーティングシステム |
Solaris 9、Solaris 10 1/06 およびそれ以降の Solaris 10 OS 更新版 |
SUSE Linux Enterprise Server 9 Service Pack 3 (英語版のみ) RedHat Enterprise Linux 4 |
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CPU |
SPARC アーキテクチャー: 推奨: Sun Ultra 45 ワークステーション (2 x 1.6 GHz UltraSPARC IIIi プロセッサ) 最小: Sun Ultra 60 (450 MHz UltraSPARC II プロセッサ)。より優れた IDE パフォーマンスが必要な場合は Sun Blade 2500 (1 x 1.6 GHz UltraSPARC IIIi プロセッサ) |
x86 アーキテクチャー (32 ビット): 最小: Pentium III 500-MHz ワークステーション x64 アーキテクチャー (64 ビット): 推奨: Sun Ultra 40 ワークステーション (2 x AMD/Opteron 200/2000 シリーズプロセッサ) 最小: Sun Fire v20x Server |
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メモリー |
推奨: 1G 〜 2G バイト 最小: 512M バイト (IDE で大規模なプロジェクトの作業を行う際はさらに必要となる場合がある) |
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ディスク容量 (df -k コマンドを使用してディスク容量を確認してください |
1.5G バイト |
1.1G バイト |
1G バイト |
スワップ空間 |
推奨: 2G 〜 4G バイト 最小: 1G バイト システムにスワップ空間を追加するにあたっては、「スワップ空間の追加」を参照してください。 |
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オペレーティングシステム構成 |
全体ディストリビューションと OEM サポート、全体ディストリビューション、または開発者システムサポート。オペレーティングシステム構成を確認するためには、インストールしたパッケージを確認する必要があります。それぞれの構成に固有のパッケージがインストールされます。詳細は、Solaris OS のインストールマニュアルを参照してください |
開発/ライブラリパッケージグループは必須。 |
グラフィカルユーザーインタフェースインストーラまたはコマンド行インストーラを使用した Sun Studio 12 ソフトウェアのインストールでは、インストーラをローカル表示またはリモート表示することができます。
ローカル表示 -ソースコンピュータとディスプレイコンピュータが同じです。製品 DVD またはダウンロードしたファイルが存在し、インストーラを実行する同じコンピュータに、インストーラウィンドウまたはコマンド行インストーラが表示されます。
リモート表示 - ソースコンピュータとディスプレイコンピュータが別々です。ソースコンピュータに製品 DVD またはダウンロードしたファイルをセットしてインストーラを実行します。ディスプレイコンピュータに、インストーラウィンドウまたはコマンド行インストーラが表示されます。リモート表示を使用してインストールする場合は、この節の以降の指示に従ってください。
ディスプレイコンピュータで、コマンド行に次のように入力し、クライアントから X サーバーにアクセスできるようにします。
xhost + source-computer-name |
source-computer-name には、ソースコンピュータ (製品 DVD またはダウンロードしたファイルを含むコンピュータ) で /usr/bin/hostname コマンドを実行したときに出力される名前を入力します。
ソースコンピュータにログインし、スーパーユーザー (root) になります。
rlogin source-computer-name -l rootname Password: root-password |
ソースコンピュータで、ディスプレイコンピュータに接続されたモニターを表示先に設定します。
C シェルを使用する場合は、次のように入力します。
setenv DISPLAY display-computer-name:n.n |
Bourne シェルを使用する場合は、次のように入力します。
DISPLAY=display-computer-name:n.n export DISPLAY |
Korn シェルを使用する場合は、次のように入力します。
export DISPLAY=display-computer-name:n.n |
display-computer-name には、ディスプレイコンピュータで /usr/bin/hostname を実行したときに表示される名前を入力します。
NFS マウントのファイルシステムに Sun Studio ソフトウェアをインストールするには、NFS パーティションがマウントされている場所に関係なく、サポートされているシステムでインストーラを実行する必要があります。次の手順では、サーバーは、インストールするソフトウェアが置かれる物理ディスクのあるマシン、クライアントは、インストーラを実行してサーバーからファイルシステムを NFS マウントするマシンです。
NFS マウントのファイルシステムとして製品イメージを共有する最良の方法は、サポートされている 1 台のシステムからそのイメージをエクスポートすることです。サーバーでインストーラを実行し、ソフトウェアがインストールされているディレクトリを共有設定します。次の NFS インストール手順は、NFS サーバーが製品でサポートされているプラットフォームでない場合にのみ使用します。
ファイルシステムをマウントしたら、グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラ、コマンド行インストーラ、またはバッチインストーラをクライアントマシンで実行して、Sun Studio 製品をサーバーにインストールできます。Sun Studio 12 ソフトウェアのインストールディレクトリとして、ファイルシステムをマウントしたディレクトリを指定します。
Solaris OS version 9 または 10 1/06 のいずれかが動作しているマシンの場合、ソフトウェアのインストールを終了すると、そのインストールされたサーバーからファイルシステムをマウントしてソフトウェアを実行できます。ソフトウェアを実行する各クライアントマシンには、正しい必須ソフトウェアがインストールされている必要があります (「必須ソフトウェアの確認とインストール」を参照)。
NFS マウントのファイルシステムにインストールされた Sun Studio ソフトウェアをアンインストールするには、インストールに使用したのと同じクライアントマシンでアンインストーラを実行する必要があります。このとき、アンインストーラを実行する前にファイルシステムをマウントしておいてください。
サーバーマシンで、適切なオプションを付けてファイルシステムを共有設定します。インストーラを実行するクライアントマシンの root は、NFS ファイルシステムに対する完全なアクセス権を持っている必要があります。
share -F nfs -o root=client-machine,rw filesystem |
クライアントマシンで、読み取り/書き込みアクセス権付きで共有ファイルシステムをマウントします。
mount server-machine:filesystem installation-directory |
以前のリリースの Sun Studio ソフトウェア (Sun Studio 11 ソフトウェアまたはそれ以前のリリース) をシステムにインストールしている場合、それをアンインストールするか、別のディレクトリに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールする必要があります。
Sun Studio 12 ソフトウェアの英語専用リリースをインストールしている場合、複数言語リリースで提供されているインストーラを使用して、インストール済みのソフトウェアを更新する方法が 2 つあります。
NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 を NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 update 1 に置き換えて、提供されている製品パッチをインストールする
インストール済みの Sun Studio 12 ソフトウェアを日本語または簡体字中国語にローカライズする
Sun Studio 12 ソフトウェアの Early Access リリースがインストールされている場合は、最終リリースをインストールする前に、このリリースをアンインストールする必要があります。
Sun Studio 10 ソフトウェアまたは Sun Studio 11 ソフトウェアがインストールされている Solaris 10 システムに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールする場合は、Sun Studio 12 インストーラの実行時に正しいゾーンオプションを指定する必要があります。
Sun Studio 10 ソフトウェアがインストールされている Solaris 10 システムに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールする場合は、すべてのゾーンにインストールする必要があります。
Sun Studio 11 ソフトウェアがインストールされている Solaris 10 システムに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールするには、インストーラを実行するゾーンにのみインストールする必要があります。詳細は、「ゾーンを持つ Solaris 10 1/06 OS サーバーへのインストール」を参照してください。
システム準備ツールを使用して、Sun Studio 12 ソフトウェアのインストール先のシステムに、必須ソフトウェアが存在するかどうかを調べ、不足しているソフトウェアをインストールできます。このツールは、インストーラを実行する前にコマンド行から実行することもできます。または、batch_installer コマンドのオプションとして実行することもできます。システム準備ツールは、グラフィカルユーザーインタフェースまたはコマンド行インストーラによって自動的に実行されます。システム準備ツールの詳細については、prepare_system(1) のマニュアルページまたは 『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』を参照してください。
Sun Studio 12 ソフトウェアには次のソフトウェアが必要であり、これらのソフトウェアは製品ダウンロードファイルおよび製品 DVD に含まれています。
オペレーティングシステムのパッチ。Sun Studio 12 ソフトウェアが適切な動作をするには、オペレーティングシステムのパッチが必要です。実行システムに必要なパッチをインストールしてください。 それらは、『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』の付録 B「パッチの識別番号と説明」に一覧表示されています。
J2SE Development Kit (JDK) 5.0, Update 9。最適なパフォーマンスを得るために、Sun Studio 12 IDE を実行する各マシンのローカルに JDK ソフトウェアをインストールしてください。
JDK ソフトウェアに必要なパッチ。これらのパッチは JDK ソフトウェアが正常に動作するために必要です。それらは、『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』の付録 C「JDK ソフトウェアで必要なパッチの識別番号と説明」に一覧表示されています。
Integrated Development Environment (IDE) コンポーネントをインストールする場合は、製品のダウンロードファイルおよび製品 DVD に含まれている、次の必須ソフトウェアも必要です。
NetBeans 5.5.1 IDE。最適なパフォーマンスを得るために、Sun Studio 12 IDE を実行する各マシンのローカルにこのソフトウェアをインストールしてください。
NetBeans C/C++ Development Pack 5.5.1 update 1。最適なパフォーマンスを得るために、Sun Studio 12 IDE を実行する各マシンのローカルにこのソフトウェアをインストールしてください。
Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールするには、次の 4 通りの方法があります。
バッチインストーラ |
batch_installer コマンドは、最小限のユーザー対話で Sun Studio 12 ソフトウェアのすべてのコンポーネントをインストールします。 コマンドを使用して、インストールディレクトリとルートパスを指定します。コマンドを呼び出すと、インストールが始まって完了します。batch_installer コマンドの詳細は、『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』を参照してください。 |
グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラ |
グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラは、一連のインストール手順ページを表示するインストールウィザードです。どのページでも、終了、前の手順に戻る、または次の手順に進む操作をできます。インストールディレクトリと、インストールする Sun Studio 12 ソフトウェアをコンポーネントおよびサブコンポーネント単位で選択できます。グラフィカルユーザーインタフェースインストーラの詳細は、『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』を参照してください。 |
コマンド行インストーラ |
コマンド行インストーラは、グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラと同じ一連の対話式の手順を、テキスト形式で提供します。コマンド行インストーラの詳細は、『Sun Studio 12 インストールリファレンスガイド (英語、日本語、簡体字中国語)』を参照してください。 |
Solaris JumpStartTM インストーラ |
JumpStart インストーラを使用して、インストールプロセスを自動化し、複数のシステムに Sun Studio 12 ソフトウェアをインストールできます。JumpStart によるインストール手順の概要を参照してください。JumpStart インストールの詳細は、『Solaris インストールガイド』を参照してください。 |