t には次の値のいずれかを指定できます。
表 A–14 -ftrap の値
値 |
意味 |
---|---|
[no%]division |
ゼロによる除算をトラップします [しません]。 |
[no%]inexact |
正確でない結果をトラップします [しません]。 |
[no%]invalid |
無効な操作をトラップします [しません]。 |
[no%]overflow |
オーバーフローをトラップします [しません]。 |
[no%]underflow |
アンダーフローをトラップします [しません]。 |
%all |
前述のすべてをトラップします。 |
%none |
前述のどれもトラップしません。 |
common |
無効、ゼロ除算、オーバーフローをトラップします。 |
[no%] 形式のオプションは、下の例に示すように、%all や commonフラグの意味を変更するときだけ使用します。[no%]形式のオプションは、特定のトラップを明示的に無効にするものではありません。
-ftrap を指定しない場合、コンパイラは -ftrap=%none とみなします。
-ftrap=%all,no%inexact は、inexact を除くすべてのトラップが設定されます。
1 つのルーチンを -ftrap=t オプションでコンパイルした場合は、そのプログラムのルーチンすべてを、-ftrap=t オプションを使用してコンパイルしてください。途中から異なるオプションを使用すると、予想に反した結果が生じることがあります。
-ftrap=inexact のトラップは慎重に使用してください。-ftrap=inexact では、浮動小数点の値が正確でないとトラップが発生します。たとえば、次の文ではこの条件が発生します。
x = 1.0 / 3.0; |
このオプションは、メインプログラムをコンパイルするときにだけ有効です。このオプションを使用する際には注意してください。IEEE トラップを有効にするには -ftrap=common を使用してください。
ieee_handler(3M) および fex_set_handling(3M) のマニュアルページ