コンパイルとリンクを別々に実行する場合で、「3.3.3 コンパイル時とリンク時のオプション」に示すコンパイラオプションを使用する場合は、コンパイルとリンクの整合性を保つことが非常に重要です。
これらのオプションのいずれかを使用してサブプログラムをコンパイルした場合は、リンクでも同じオプションを使用してください。
-library、-fast、-xtarget、-xarch オプションの場合、コンパイルとリンクを同時に行えば渡されるはずのリンカーオプションも含める必要があります。—dryrun を使用してこれらのオプションの展開を調べ、リンク手順で必要なオプションを判断してください。
-p、-xpg、-xprofile オプションの場合、ある段階ではオプションを指定して別の段階では指定しないと、プログラムの正しさには影響はありませんが、プロファイル処理ができなくなります。
-g、-g0 オプションの場合、ある段階ではオプションを指定して別の段階では指定しないと、プログラムの正しさには影響はありませんが、プログラムを正しくデバッグできなくなります。これらのオプションでコンパイルされず、-g または -g0 でリンクされるいずれのモジュールも、デバッグには使用できません。--g オプション (または -g0 オプション)付きの main 関数があるモジュールをコンパイルするには、通常デバッグする必要があります。
次の例では、-library=stlport4 コンパイラオプションを使用してプログラムをコンパイルしています。
example% CC -library=stlport4 sbr.cc -c example% CC -library=stlport4 main.cc -c example% CC -library=stlport4 sbr.o main.o -o myprogram |
-library=stlport4 を一貫して使用しない場合は、プログラムの特定の部分はデフォルトの libCstd を使用し、ほかの部分はオプションの置換である STlport ライブラリを使用します。結果として得られたプログラムは正常にリンクできず、どのような状況でも正常に動作しません。
プログラムがテンプレートを使用する場合は、リンク時にその中のいくつかがインスタンス化される可能性があります。その場合、インスタンス化されたテンプレートは最終行 (リンク行) のコマンド行オプションを使用してコンパイルされます。