別々の手順でコンパイルしてリンクする場合は、-fast オプションをコンパイルコマンドとリンクコマンドの両方に表示する必要があります。
-fast オプションでコンパイルしたオブジェクトバイナリは移植できません。たとえば、UltraSPARC-III システムで次のコマンドを指定すると、生成されるバイナリは UltraSPARC-II システムでは動作しません。
example% CC -fast test.cc |
IEEE 標準の浮動小数点演算を使用しているプログラムには、-fast を指定しないでください。計算結果が違ったり、プログラムが途中で終了する、あるいは予期しない SIGFPE シグナルが発生する可能性があります。
以前のリリースの SPARC では、-fast マクロは -fsimple=1 に展開されました。現在では、-fsimple=2 に展開されます。
-fast の展開には、-D_MATHERR_ERRNO_DONTCARE が含まれます。
任意のプラットフォームで —fast の展開を表示するには、 CC —dryrun —fast コマンドを実行します。
>CC -dryrun -fast ### command line files and options (expanded): ### -dryrun -xO5 -xarch=sparcvis2 -xcache=64/32/4:1024/64/4 \ -xchip=ultra3i -xmemalign=8s -fsimple=2 -fns=yes -ftrap=%none \ -xlibmil -xlibmopt -xbuiltin=%all -D__MATHERR_ERRNO_DONTCARE |