Sun Studio 12 Update 1: C++ ユーザーズガイド

A.2.63 -norunpath

実行可能ファイルに共有ライブラリへの実行時検索パスを組み込みません。

実行可能ファイルが共有ライブラリを使用する場合、コンパイラは通常、実行時のリンカーに対して共有ライブラリの場所を伝えるために構築を行なったパス名を知らせます。これは、ld に対して -R オプションを渡すことによって行われます。このパスはコンパイラのインストール先によって決まります。

このオプションは、プログラムで使用される共有ライブラリへのパスが異なる顧客に出荷される実行可能ファイルの構築にお勧めします。「12.6 共有ライブラリの使用」 を参照してください。

A.2.63.1 相互の関連性

共有ライブラリをコンパイラのインストールされている位置で使用し、かつ -norunpath を使用する場合は、リンク時に -R オプションを使うか、または実行時に環境変数 LD_LIBRARY_PATH を設定して共有ライブラリの位置を明示しなければいけません。そうすることにより、実行時リンカーはその共有ライブラリを見つけることができます。