Sun Studio 12 Update 1: Fortran ユーザーズガイド

3.4.119 –xcrossfile[={ 1|0}]

最適化とソースファイル間のインライン化を有効にします。

通常、コンパイラが分析する範囲はコマンド行で指定した個別のファイルに限られます。たとえば、-O4 の自動インライン化は、単一のソースファイル中で定義され、引用される副プログラムに対してのみ行われます。

-xcrossfile を指定すると、コンパイラは、コマンド行に指定したすべてのファイルを (1 つのソースファイルに連結したように) 解析します。

-xcrossfile は、-O4 または -O5 と併用したときだけ有効です。

ファイル間のインライン化を行うと、ソースファイルの相互依存関係が生成されます。これは、通常は存在しません。-xcrossfile を指定してコンパイルしたファイルセット中のいずれかのファイルを変更した場合は、新しいコードが正しくインライン化されるように、全ファイルを再コンパイルする必要があります。「3.4.45 –inline=[%auto][[ ,][no%]f1,…[ no%]fn]」 を参照してください。

デフォルトでは、コマンド行に -xcrossfile を指定しないので、-xcrossfile=0 となり、ファイル間の最適化は行われません。ファイル間の最適化を有効にするには、-xcrossfile (-xcrossfile=1 と同義) と指定します。

また、.s のアセンブラソースファイルは、ファイル間解析には関係しません。また、-S を指定したコンパイルでは、-xcrossfile フラグは無視されます。