この章では、Sun Studio 12 Update 1 のインストール時やアンインストール時に発生する可能性がある問題に対処する方法について説明します。
この章には、次の情報が含まれます。
Sun Studio ソフトウェアへのシンボリックリンクを /usr/bin と /usr/man/share ディレクトリにインストールするように選択しており、TMPDIR 環境変数が、すべてのユーザーに書き込みを許可するディレクトリを指していない場合、GUI インストーラはインストールを完了できません。この状態の発生を回避するには、TMPDIR 環境変数を設定解除するか、すべてのユーザーに書き込みを許可するディレクトリに設定してからインストーラを起動します。
一部のシステムでは、GUI インストーラを起動するときに GNOME エラーが発生する場合があります。このエラーにより GUI インストーラを起動できない場合は、非 GUI インストーラを使用してください。
インストーラがインストールを完了することなく中断または終了した場合、ロックファイルが原因でインストーラを再起動できない場合があります。インストーラを起動するときに、インストーラのインスタンスはすでに実行されているというメッセージが表示される場合、/root/.nbi ディレクトリからのロックファイルの削除が必要になる場合があります。
Solaris プラットフォームでは、インストーラは、インストールした Sun Studio 12 Update 1 パッケージに関する情報を次の 2 つの場所に格納します。
Linux プラットフォームでは、インストーラは、インストールした Sun Studio 12 Update 1 パッケージに関する情報を次の 2 つの場所に格納します。
インストール済みパッケージのデータベース
/root/.nbi ディレクトリ
一部のパッケージが適切にインストールされていない場合、Sun Studio を使用するときに問題が発生します。また、追加のコンポーネントをインストールしたり、ソフトウェアをアンインストールしたりするときに問題が発生する場合があります。
たとえば、インストールが完了する前にインストーラが終了したり、pkgadd コマンドを使用していずれかのパッケージをインストールした場合、製品レジストリファイルまたは製品キャッシュディレクトリ (/root/.nbi ディレクトリ内にある) が破損する場合があります。この場合、アンインストーラではパッケージをアンインストールできません。パッケージを正しい方法で削除して、インストーラを再起動できるようにする必要があります。
すべての製品ファイルが削除される前にアンインストーラが終了した場合、アンインストーラを再度実行しても残りのファイルは削除されません。残りのファイルを正しい方法で削除して、製品のアンインストールを完了する必要があります。
製品をアンインストールするために、インストールディレクトリを削除しないでください。パッケージは 製品レジストリデータベースと /root/.nbi ディレクトリに依然として登録されているため、インストーラを実行できません。
su Password: root-password |
次のように入力し、Solaris Product Registry ツールを起動します。
/usr/bin/prodreg & |
ツールの左区画で、「未分類のソフトウェア」ノードを展開します。
Sun Studio 12 Update 1 を含むパッケージ名を選択し、「アンインストール」をクリックします。手順に従って、パッケージを削除します。この処理を繰り返して、すべての Sun Studio 12 Update 1 パッケージを削除します。
「終了」をクリックしてツールを終了します。
次のように入力して、/root/.nbi ディレクトリを削除します。
rm -r /.nbi |
Sun Studio 12 Update 1 IDE コンポーネントをインストールした場合は、インストールディレクトリ (デフォルトでは /opt/sunstudio12.1) に移動して、次のように入力して、NetBeans IDE 6.5.1 を削除します。
rm -r netbeans |
su Password: root-password |
次のように入力して、すべての Sun Studio パッケージを確認します。
rpm -q -a | grep sun |
次のように入力して、各 Sun Studio 12 Update 1 の rpm パッケージを削除します。
rpm -e package-name |
Sun Studio 12 Update 1 の rpm パッケージには 12.1–1 というサフィックスが付いています (例: sun-cpl-12.1–1)。別の Sun Studio リリースからパッケージを削除しないでください。別の Sun Studio リリースには異なるサフィックスが付いています。
次のように入力して、/root/.nbi ディレクトリを削除します。
rm -r /.nbi |
Sun Studio 12 Update 1 IDE コンポーネントをインストールした場合は、インストールディレクトリ (デフォルトでは /opt/sun/sunstudio12.1) に移動して、次のように入力して、NetBeans IDE 6.5.1 を削除します。
rm -r netbeans |
NFS マウント済みファイルシステムでインストールが失敗した場合、そのファイルシステムに対する書き込み権限を保有していることを確認してください。書き込み権は、次の手順を実行すると確認できます。NFS マウント済みファイルシステムでのインストール方法については、「NFS マウントのファイルシステムへのインストール」を参照してください。
次のように入力して、書き込み権があるかどうかを確認します。
touch /net/remote-system/opt/testfile |
エラーメッセージが表示された場合、書き込み権はありません。たとえば、次のようにします。
touch /net/harker/opt/testfile touch: /net/harker/opt/testfile cannot create |
書き込み権を持つ別のインストールディレクトリを選択するか、またはファイルシステムのアクセス権を変更するようにシステム管理者に依頼してください。
Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアをインストールすると、インストールセッションの記録を含むログファイルが自動的に生成されます。ログファイルは /root/.nbi/logs に書き込まれます。